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書くことは考えること

僕は大学生のとき、大学1年の春からベンチャー企業でインターンをしていたので、あまり大学の授業を熱心に受けたほうではないのですが、大学3年の春にその会社を辞めて、1,2年生のときに失った単位を取り戻すべく、毎日ちゃんと授業に出ているという時期がありました。
そんなときに取った、「アカデミック・スキルズ」というゼミみたいな授業があって、その中である教授に教わった「書くことは考えること」という言葉が、妙に心に残って、今でも座右の銘の一つとして大事にしています。

調べてみたら、哲学者パスカルの言葉だったんですね。

しっかり書けることは、
しっかり考えられるということだ

ブレーズ・パスカル<フランスの哲学者>
引用:「文字の歴史」(「知の再発見」双書)

僕は、何かを考えようと思ったときには、必ずEvernoteに書くようにしていて、起業する前年の2009年から2018年くらいまでは紙のノートとEvernoteの併用使い、2018年のどこかのタイミング以降は、Evernoteに一本化したのですが、とにかくたくさん書くことを心がけています。何かを考えよう、というのは、仕事はもちろんですが、プライベートも、その時の感情でも、何でも。誰のためでもなく、自分のために、大量に書く。

 そもそも、書くことなく、一定以上複雑なことを考えるのは難しいと思っています。ポジでもネガでも、何か強い感情を抱いているときはなおさら。書かずに、何か考えようとすると、モヤモヤ・ぐるぐる、同じことを繰り返しで思ってしまったりする気がします。そして、忘れちゃいますよね。なので、僕は例えば歩きながら思いついたことがあったら、スマホにメモするようにしてます。

 また、書き始めることで勢いがついて、どんどん新しいことを思いつく、という効果も見逃せません。書き始める前にイメージしていたことって、書き終わったあとの内容の1/10以下だったりすることって、よくありますよね。書き終わって初めて、自分が書きたかったこと、考えていたことに気づく。不思議ですよね。

 何か考えるのがめんどくさい、でも考えなきゃいけない、と思っていることがあったとします。そういうときは、とりあえず、題名だけ書いてしまう。そして、「考える」というよりも、頭に浮かんだことをとりあえず文字にして書いてしまう。そうすると、それに関連して、書きたいことが湧いてきて、気づいたら、ちゃんと考えられてた、みたいなことって結構ありますよね。

 人生のあらゆる側面で、この「たくさん書く」という習慣に救われている気がしていて、この習慣がなかったら、多分起業もしていなかったし、仮にしていたとしてもとっくに倒産していたような気がします。

「経営者の仕事は、意思決定である」といわれることがありますが、意思決定とは言い換えれば、「考えること」にかなり近いですよね。「書くこと=考えること」とすれば、「経営者の仕事 ≒ 書くこと」と言っても過言ではないのではと。というわけで、「書く」ことの質と量を意識するといい仕事ができるような気がします。

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