私がお風呂にスマホを持ち込まない2つの理由
あなたはお風呂場にスマホを持ち込みますか?
最近、お風呂の中で動画や音楽を楽しむ人が増えているようですね。3COINSや無印良品に防水スマホケースが売られている様子を見て、わあ需要があるんだなと感じました。
タイトルでネタバレしてしまっていますが、私は持ち込まない派です。
これはこだわりです。
どうしても、スマホをお風呂に持ち込まない理由があるんです。
公私を切り替えるスイッチになっているから
一つは、お風呂に入ることが、公私を切り替えるスイッチになっているからです。
私にとって入浴は、体の汚れを落とすというだけでなく、自分のスイッチを切り替えるための儀式でもあります。儀式というとスピリチュアルな響きになってしまいますが、ここでいう儀式とはルーティンのことです。
入浴は基本的にやることが決まっているので、ルーティンにしやすいと思います。服脱いで、体洗って、髪洗って、みたいな。明日になったら急にひげが伸びるとか、しっぽが生えるとか、あまり考えられません。大体やることは決まっています。
さらに、場所も決まっています。お風呂に入るならお風呂場しかありません。明日になったら急に家の見取りが変わって、湯舟の場所が移動しているなんてことはないでしょう。
入浴に関わる多くの行動は固定されています。そのため、固定化された行動に引っ張られてメンタルの調子が安定し、公私を上手に切り替えられるのではないかと、私は考えています。
それに対して、スマホは変化の塊です。インターネットから常に新しい情報を得られる点は便利ですが、変化の激しいものはルーティンを乱す原因になります。
使いどきの問題です。私にとって、入浴時はスマホを使うときではないということです。
アイデアが出てきやすいから
そしてもう一つの理由が、お風呂場ではアイデアが出てきやすいからです。実は、こちらのほうがメインの理由です。
これはオーストリアの哲学者、ウィトゲンシュタインの名言。
Bus = 移動中
Bed = ベッドの中、寝る前
Bath = 入浴中
これらの3Bでアイデアが出てきやすいといわれています。
ちなみに、この原稿もお風呂の中で構成を考えました。スマホは持ち込まないので、頭の中で考えて、上がってからすぐにメモしました。
いやいや、すぐにメモを取れるように、スマホを持ち込んだほうがいいのでは?
これは違います。断言します。お風呂場でアイデアを出したいのであれば、道具は何も持ちこまないべきです。
お風呂場で偉大な発見をした人物といえば、シラクサの科学者、アルキメデスでしょう。彼は、ある王冠が純金で作られているのか、それとも混ぜ物が含まれた合金なのかを、王冠を壊さずに調べるように王から依頼を受けます。困ってお風呂に入っていたところ、湯船から水があふれた様子を見て、アルキメデスの原理(浮力の原理)を発見するヒントを得たといわれています。彼は王冠の製作に使われた金と同じ重さの金塊を用意し、それを水に沈めました。そして見事、王冠と金塊の体積の違いを示し、王冠には混ぜ物が含まれていることを証明しました。
この逸話で重要なのは、アルキメデスがお風呂場に王冠を持ち込まなかったことです。
アルキメデスのアイデアは、王冠から離れたからこそ生まれたのだと思います。彼は別に、王冠を水に沈めてみようとは思っていなかったでしょう。しかしお風呂から水があふれた様子を見て、これはもしかしたら王冠の鑑定に応用できるかも、と気づいたのです。
お風呂場にスマホを持ち込んでしまうと、スマホに集中を吸われてしまうため、アイデアは生まれません。
ですから、アイデアを出すにはその事柄から離れてお風呂に入る必要があると思います。メモは、アイデアが浮かんでからで間に合います。たとえ裸で街中へ飛び出して行ったとしても、アイデアを復元することはできるでしょう。アルキメデスがそうしたように。
以上
ということで、私がお風呂にスマホを持ち込まない理由でした。
お風呂にまでスマホを持ち込むなんて、とんでもなく時間に追われているのでしょうか。
お風呂の中くらい、デジタルから離れてゆっくりしたらいいのに、と思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?