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個性と共通性  群れで生きる一人一人

人間は一人一人個性をもちながら、他の人と共生する。他の人と共生するためには、他の人との共通性が必要である。他の人と共通の性質をもちながら、同時に、個性も維持し続ける。

それは個々人が自らの内部に育てる言葉も同じである。個々人の言葉は、他の人の言葉と共通性を持ちながら、しかし、人々の言葉が全く同じ言葉になることはなく、人は自分の言葉の個性を生涯維持し続ける。一人一人の音声言語表現が完全に同じになることはなく、一人一人の文字言語表現が完全に同じになることもない。人は言葉の個性を死ぬまで維持しつつ、同時に他との共通性を維持し続ける。人の言葉がもつそういう性質は、他のあらゆる人間活動にも見られるのではないだろうか。

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