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春という季節が持つどうしようもないくらいの暴力性と愛について


春はやっぱり春で

この日本という国にいる以上
出会いと別れの区切りとしての地位は
これからも簡単には揺るがないだろうし

そもそもここまでの積み重なった記憶が
刻み込まれたにおいみたいなものが
どうしようもないくらいに春を主張してくるんだろうね


波、という表現をぼくらはよく使う
くだけまくった表現で言い換えるなら
アゲ⤴︎とサゲ⤵︎である

あがってるときは
別れというゴールの前の最後の直線かもしれないし
新たな出会いへの胸の躍動感かもしれない

さがっているときは
別れの傷と、走り終えた身体に疲れがくるみたいな
夢から覚めて、そのまま突き落とされる感じ


桜を見るたびに、楽しかったいろんな日々と
そことセットにある別れと
一気に波がやってくる

その波はどうしようもないくらい
僕たちを揺さぶってくるし
次の波をも起こしてしまう


ただ、やっぱりきれいだなって思ってしまう

その先に別れがあっても
終わりがあっても


今目に映るこの艶やかなピンクと
花をくすぐる少し冷たくやわらかい空気が

大丈夫だよ、と背中を押してくれるんだ
また新しい別れの
その素晴らしいスタートへ

それは愛みたいなもので
築きあげてきたものだからこそ
振り返りたくなるし、手放したくないし
大丈夫でもあり、安心でもある

楽しみだね、怖いね
不安だね、わくわくするね


わたしたちの、あなたたちの
新たな道のりに寄せて

心いっぱいの愛を込めて

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