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予約の取れない人気店の歩き方

もともと人気だったお店がどんどん予約が取れなくなっている気がします。インフレなので、価格が上がるのは仕方ないと許容するとしても、値段が上がっているのに、予約がどんどん取れなくなっています。

どんどん予約が取りづらくなっていくプロセスは、自分たちの行動を考えれば、当然のことで、ああ、そういうことねと納得はする。

1.誰かに予約の取りづらいお店に連れて行ってもらう
2.帰りがけに次回の予約を取る
3.誰かを連れてお店に行く
→連れていかれた人も1.からのサイクルに入る

つまり、どんどん予約を入れる人が増えていく仕組みになっているわけです。みんなが毎回同じ人と一緒に行っているなら、予約は増えないのだけど、新たに誰かご新規さんを連れて行くと、ライバルが増えてしまう。

具体的な例でいうと、コロナ前の結構前から予約が取りづらくて有名なお寿司屋さんがありまして、こちらも、当然、帰り際には、次の回の予約をしていくわけですが、初めて行った頃は、え、3ヶ月先まで埋まってるの?という感じだったのが、次の回は、6ヶ月先、そして、とうとう1年近く先というのが標準化して、1年後の同じくらいの時期に伺うのが恒例となり、最近では、次の予約は1年半後なんてことになっています。

1年後とか、1年半後、五反田の某食堂なんて、先日伺った際には、次の予約は2年後でした。2年後の予定なんて正直誰もわからないです。サラリーマンの方だったら、下手すると転勤で東京にいないなんてこともあり得る時間軸ですよね。最近虎ノ門ヒルズに支店ができたみたいですが、こちらも1年まちだそうで。

僕は、ある時期から、どこかのお店に連れて行っていただいても、1年以上後の予約はお願いしないようにしています。どんどん予約が取りづらくなっていくと、そういうお店の予約を持っている方から、お誘いをいただくことが増えてきたからです。

おそらく、みなさん、1年後2年後のことを考えずに、とりあえず、予約をするんですが、予約日が近くなってくると、誰と行くか決めていなかったことに気づいて、行きそうな人を誘うことになるのですが、ありがたいことに、行きそうな人にどうも僕が入っているらしく。暇人だからですかね?

予約の取れないお店だからといって、誰でも誘えばいいってわけじゃありません。先程の五反田のお店は、激安ワンプライス飲み放題12,000円というビックリ価格ですが、それ以外の予約の取れないお店って、大抵の場合、それなりの値段がするんですよね。寿司でいうと飲み物入れて、ざっくり1人5万円くらい。異性をお誘いすると当然ごちそうしなければならないし、ということで、割り勘だけどいい?と誘って、2つ返事でほいほい行きますという奴のリストの上位に僕がいるみたいです。

美味しいお店に自分が予約せずに、しかも、気心にしれた相手と行けるなら、喜んで割り勘でいくので、予定が空いてさえいれば、断ることはありません。そのため、友人たちのリストの上位をキープしてるというわけです。

ところで、お店としては、そんな先まで予約取っちゃって大丈夫なんですかね?と勝手に心配になります。なんかの拍子にどうしてもお店を休まなければならなくなったりすると、1年も2年も待っていただいたお客さんにごめんなさいしなければならないわけで、でも、代替日をちゃんと用意できるはずもなく・・・どうやって対処されるんでしょうか?

話を戻すと、1年2年待ちのようなお店は、僕が、毎回、食事をする度に次回の予約をしなくても、だれかしら周りの友達が予約しているので、そのうち回ってくるでしょう?ということです。そんなにしょっちゅう確実に行けなくても、たまに、お誘いいただいたときに行けるくらいの頻度でいいんじゃないかと、思っているということです。

最近では、そういった有名店も、先の予約は(常連以外は)原則取らず、1ヶ月後、2ヶ月後の予約をオンラインで取るようになっているところが増えてきました。有名なのは、ポケットコンシェルジュとOMAKASEでしょうか。ポケットコンシェルジュは、アメリカン・エキスプレスが、OMAKASEはGMOグループが傘下に収めて、アメックスは、センチュリオンとプラチナ・カード会員向けに特別枠を、OMAKASEは月額5,000円くらいの会費を払った会員向けに優先予約を提供しています。

OMAKASEの有料会員だと、それなりに予約困難店の予約は取れますが、人気店に関しては、自分の予定を見て、希望の日を予約できるほど悠長ではありません。空きの案内がきたら、自分の予定とかを考えずに予約してしまわないと、あっというまに予約がうまってしまいます。まずは、目をつぶってエイッと予約をいれてしまい、その後で、自分のスケジュールを確認して、被っていたら、予約をキャンセルしましょう。予約をキャンセルしても、直前でなければ、OMAKASEの手数料の1人あたり400円くらいが無駄になるだけです。

たまに、血なまこになって、予約困難店やミシュラン星付きのお店ばかりを狙っている方がいらっしゃいます。(全然個人の趣味なので、否定するつもりは全くありません)

確かに、予約困難店や星付きのお店は、一定以上のクオリティは担保されていて、確かに美味しいんですが、一方、強気な値段設定も多く、特にワインなどのお酒の値段が割高だったりします。SNSで、予約困難店や星付きのお店に来ていることをアップして、私はこういうお店に行ける人よアピールをしたい方は別にして、星付きや予約困難店ではない、美味しいお店を探すのも、楽しいと思いますので、おすすめです。もちろん、ハズレのほうがおおいですが、それもまた一興。ハズレ店を引き続けて、たまに、当たりの店をみつけたときの喜びは格別です。予約困難店に誘ってくれる友達には、お礼に、有名になっていないアタリの店に連れて行ってあげましょう。

まだ、星も取ってない、いろんなメディアにも出ていないけど、すごく美味しいというお店、東京には、まだまだありますから。アタリだなと思った店は、大抵の場合、その後、有名になって、予約困難店になるんですが、有名になる前から通っていると常連として、予約いれてくれたりもしますし。

僕は個人的に、高価な食事をしたときには、絶対にSNSなどに上げないようにしています。ホッピーが合うような格安の立ち飲みのお店などに行ったときにのみ、あえてSNSにアップするようにしています。SNSは、様々な方がご覧になりますし、不思議なもので、SNSにアップしているものを日常だと勘違いされる事が多いです。

以前、空港に行くたびに、空港の写真を記録的にSNSにアップしていたことがあったのですが、空港以外の写真を一切アップしていなかったこともあっって、僕のSNSは、空港の写真ばかりになっていて、久しぶりにあった友人から、東京いるの?いつも海外行ってるみたいだからと言われました。実際には、月に1回か2回程度、週末旅行に国内外に行っていただけで、実際ほとんどの平日は東京で仕事していたのですが、東京で仕事している時間は、SNS上にはないので、ずっと飛行機で東京を離れているイメージを受け付けてしまったのでしょう。

同様に、SNSに高価な食事や予約困難店の写真ばかり上げていると、贅沢な生活をしている=金を持っていると勘違いされがちです。お金は、あるに越したことはないですが、お金を持っていると思われることには、デメリットこそあれ、メリットは1mmもありません。ひもじい、切り詰めた生活をしているという虚像を植え付ける必要もありませんが、必要以上に、贅沢をしているような印象はもたれないのが一番だと僕は思っています。

取引先に見られたら、あれ、ぼったくって儲けてるんじゃないの?とか、それ以外でも、わけのわからない妬みとかを持たれてろくなことにならないと僕は思うんですが。