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その上司・・・演技かも!?上司と部下の心理学

こんにちは!

心理カウンセラーのhitoeです🌸

今回は、職場における上司と部下の心理学についてお話したいと思います。

あなたには、嫌いな上司はいますか?

もしかするとその上司は演技をしているだけなのかもしれません。

・・・?っとなった方、ぜひ最後まで読んでみてください📖

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1.役割演技の法則

例えばあなたは、

友人たちの前でいる「あなた」

家族の中にいる「あなた」

会社の同僚や人間たちといる「あなた」で、

振る舞いや行動に違いはないでしょうか?

まるで複数の人格を持つように、自分は違う人格を演じるー。
恐らく誰でもあるはずです。

社会的動物である人間は「肩書き」などによって行動が変わります。

本来のアイデンティティと「役割」は違うものですが、

実は人は与えられた役割を忠実すぎるほど演じる傾向にあるのです。

これを「役割演技の法則」といいます。

この役割演技の法則の心理学実験として

有名な「スタンフォード監獄実験」というものがあります。

スタンフォード監獄実験
新聞広告などで無作為に集めた人たちを、監獄内で看守の役と囚人の役に分けて観察するという実験

被験者たちは皆、「自分は与えられた役割を演技しているだけだ」
と分かっているにも関わらず、

看守役から囚人役への虐待や暴力が始まり、それが次第にエスカレートし、

それを知った弁護士や家族の介入でようやく実験が中止された
という結果が残っています。

要するに、看守役も囚人厄を、はたまた観察側も

「役割」に入り込みすぎて、

現実との区別がつかなくなったという訳です。

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2.職場におけるの役割演技の法則

上司が偉そうにしている、
なぜか威張っている、、というのは、

もちろん年上だからとか、
人事権や決裁権を持っているからという理由もあります。

しかし心理学的に見れば、それよりも「上司」としての
役割を演じているからこそ、

よりいっそう部下に服従を求めがちになるという側面はあるのです。

もちろん、上司の言葉を否定したり、
諌めた場合、聞く耳を持つ上司もいるでしょう。

でも実際には、むしろ怒りをつのらせる可能性の方が高いのです。

一方で部下の場合も、

普通に考えれば社会道徳に反する、あるいは法律に触れるような事でさえ、

社長や上司の命令だから
という理由だけでよく考えずやってしまい、

後で事件に発展するというケースもよくあります。

まさに心理的影響の法則がここで生まれている訳です。

こうした事も部下の「役割演技」によって、

上司の命令を無批判に受け入れてしまうからです。

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3.アイヒマン実験

イエール大学の心理学者
スタンレイ・ミルグラム教授による

「アイヒマン実験」

は服従心理や匿名の攻撃性についての有名な心理学実験です。

ユダヤ人を虐殺したホロコーストは、ナチスによる残虐な行為として
世界中で知られていますが、

表面上では「ナチスやヒットラー=悪党

で片付けてしまっている傾向にあります。

しかし、そこには意外な心理傾向が隠されているのではないか

と考えたミルグラム氏は、

1963年、ナチスドイツの虐殺に関わったアイヒマンらの心理状態を
追試するために、この実験を行いました。

「アイヒマン実験」新聞広告に「記憶に関する実験」という広告を出しボランティアを募集。無作為に集められた一般人を教師役と生徒役に分けて、それぞれを異なる部屋に入れ行われた実験。
そして教師訳に対して、「マイクを通じて生徒役に数問の問題を出し、もし間違えたら、そのたびに生徒の身体に電流を流すボタンを押して罰を与え、しかも間違いの数が増えるにつれて電圧を高くしていくよう指示。」
ただし、実際には電流は流さなかったが、教師役にはその事実は知らされていなかった。
一方の生徒役にはボタンが押されたら「悲鳴を上げていかにも電流が流れたかのような演技をするように指示」しておき、そうした反応を教師側に聞こえるようにしておいた。


要するに、このアイヒマン実験では、

教師役だけが本当に電流が流されていると思わされていたわけですが、

教師役がもし躊躇したら、実験の管理者から「責任は問われないから」
と言われ、電流を流す事を促されます。

その結果、ほとんどの教師役がボタンを押したと言われています。

それどころか、なんと人間が死ぬレベルの最大電圧でもボタンを押した教師役が6割以上もいたのです。

冷静に考えれば、

「致死量の電流を流すという残虐な行為を自分はしない」

という善人としてのプライドを誰もが持っていることでしょう。

しかし、実際にこのアイヒマン実験が示しているのは、

閉じられた環境では、権威者の指示に対して人は抵抗する事が難しい

ということです。

また、匿名性の罠も関わってきます。

実際苦しむ(演技をする)生徒は見えてはおらず、責任は問われないと言われたことで、バレやしないという匿名の攻撃性を持ってしまったのです。

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4.まとめ

一度役割が決まってしまうと、人はその役割通りに動こうとする
心理が働きます。

「上司」という人格は本来はいないのですが、その役割が作るイメージが
一人歩きすることもあります。

このように、上司と部下の間にも様々な心理法則が働いているのです。

こうした法則を知ると、
人間関係が少しスムーズに行くのではと思っています🍃

心理実験には興味深いものがまだまだあります。

これからも紹介していこうと思います!

最後まで読んでいただきありがとうございました🌸

hitoe💋

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