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奄美大島旅行記|大島紬と月桃に魅せられて。

奄美大島といえば、アマミノクロウサギの他に忘れてはならないのが、伝統工芸「大島紬」です。
手作業が織りなす、美しい高級織物。
今回は、そんな大島紬について学べる『大島紬村』のお話です。

宇宙の泥

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大島紬村は奄美空港から車で15分ほどのところにあります。

写真でわかるように、どんより雲の雨降りさんだったので、
「雨宿りついでに見学しよう!」なんて気持ちで立ち寄りました。

あまり下調べをせずに寄ってしまったのですが、ツアーガイドさんがついて回ってくれるとのこと。なんの予約もなしの飛び込みでしたが、快く受け入れて頂きました。

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そしてびっくり。

見学経路は”外”なんですね〜〜〜〜〜〜!

自分は全然構わないのですが(雨宿りする気だったけど)
ガイドの方に申し訳なくて…めっちゃ謝りました。笑

しかしガイドの方、とても明るいお姉さまで!ひとり旅だとどうしても会話の機会が減ってしまいますが、楽しくお話しして、元気をたくさんもらいました!

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これは”シャリンバイ”という梅のエキスを煮詰めた染料。
(写輪眼みたいでかっこいい…)

大島紬は、織る前の絹糸自体に、この”シャリンバイ”と”泥染め”の工程を、何十回も何十回も繰り返すことで、唯一無二のあの色を出しています。
それもただ染めているのではなく、仕上がりの設計図通りに、計算されて染められているのです。

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泥染めの様子も見せてもらえます。
雨だったのでカッパを着てくれています…。

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なぜ泥?と思いませんか?

ガイドさん曰く、奄美、特に大島紬村のある”龍郷地区”の泥は特に鉄分が多く、うんぬんカンヌン。

____その昔、
龍郷に隕石が落ちてきて、赤尾木湾(奄美クレーター)ができた。という言い伝えがあるそう。近年の研究でも、それが認められつつあったりなかったり。

諸説あり、ということですが、
兎にも角にも、大島紬に欠かせないこの泥は、「宇宙からの贈り物」なんですって。
ん〜〜!ロマンがありすぎます!


黒く染まった絹糸が一枚の反物になるまで、もうひと息!

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色のついた糸が通るところとそうでないところ、緻密な設計図にそって、職人さん達がバッタンバッタン、機織りをする工程。

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最近は、化学染料を摺り込み、カラフルな絵柄を表現することもできるそう。

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かわいい〜!

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設計図の通りに織り込むと、どんどん絵柄が浮き上がっていきます。
自然の恵みと、たくさんの職人さんの手が作り出した、芸術作品です。

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大島紬に限ったことではありませんが、やはり近年は後継者不足が課題だそう。

「いつでも募集中です♡」とガイドさん。

南国のビューティーフラワー

広大な庭園も、大島紬村の魅力のひとつ。
屋外を歩くことで驚いていましたが、一万五千坪の敷地内は、南国の植物が咲き乱れ、まるで植物園のような美しい庭園でした。

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「雨の中すみません…」なんてわたしが言うと、
「雨露に濡れて、植物もイキイキ、美しいね!」とガイドさん。

ステキな表現、考え方に感動しました。
たしかに。お花たちは恵みの雨に喜んでいるのかも!


はてさて。

皆さんは”月桃”(ゲットウ)という花をご存知ですか?
九州や沖縄の亜熱帯地域に多く生息するショウガ科の植物で、沖縄のお餅のお菓子、「ムーチー」を包んでいるのも、この月桃の葉です。

わたしはひょんなことから、この月桃の美容効果なんかに興味を持っていて、奄美に行ったら「月桃茶」を絶対飲もう、買って帰ろう、と意気込んでいました。

「月」「桃」なんて、これまたセンスのあるネーミングもいいですよね。
女子にバズりそう。笑

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これが月桃。大島紬村でもたくさんお目にかかれました!

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月桃の花は、この不思議なカサの中に蕾をつけ、だんだん膨らんでカサが剥がれ落ちるんだそう。


そして驚いたこと。

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これも月桃…と思いきや、そっくりさんの別のお花。
「クマタケラン」と言って、やはり同じショウガ科の仲間なのですが、お花が上向きに伸びています。
こちらも奄美の野山には多く生息していて、教わらなかったら違いに気付かぬまま帰ってたと思います。

ひっかけ問題だ〜。


念願の月桃茶は、花の香りと言うよりは葉の香りが強いかな。
ハーブティーという感じです。

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植物ってほんとすごいなって最近思っていて。
(急に乙女みたいなこと言いますが)

花の形も色も、種の付け方もみんな違っていて、
自力ですくすく育ち、誰に言われるでもなく、色鮮やかで可愛らしい花を咲かせる。不思議です。

なんてことを、同じく乙女チックな思考を持っていそうな友人に話したら、彼女は「フラワーエッセンス」なるものを飲んでいました。笑
上には上がいます。

そんな経緯から、植物に関して少し勉強中のコトがあるのですが、
全然進んでいないのでまたの機会に。笑

おまけ

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大島紬村のトイレ。

女性は「うなぐ」
男性は「いんが」というんですね〜!

予約すれば、大島紬の着付け体験などもできます!
敷地内のショップでは、奄美価格で反物や雑貨も購入できますよ♡


Thank you for reading!

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