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テロとは戦争とは そのボーダーライン

ガザのことを考えると心が痛む
パレスチナ側の死者は8000人を超えたと言う

ガザ地区は14歳以下が人口の半分近くを占める

当然、死者の中にも多くの子どもが含まれる

イスラエルの言い分として
イスラエル大使へのインタビューがyoutubeの
ReHacQ−リハック−でアップされていたので
しっかりと気になるとこはリピートして
発言の根拠、真偽も調べたりしながら見た

けっこう気分が悪くなるインタビューであるが
すごく価値のあるインタビューだと思う

このイスラエル大使によると

『イスラエルは自国を守り
 テロリストを攻撃したいだけ』

とのこと…

だから

『ガザでテロリストを狙って
 攻撃(空爆)する…』

『テロリストだけですか?』との問いに

『テロリストだけです』
と即答している

彼の主張をまとめると

テロリストだけを攻撃したいが
テロリストは時に
住民を盾に家庭に潜伏する
学校、病院、モスク、難民救済施設など
どこにでもテロリストは潜伏している
テロリストだけを狙うのは困難だ

非常に残念なことに民間人が
巻き込まれてしまうことがあるが
自分たちは、それを望んではいない

非難勧告をするなど最大限の努力をしても
民間人の中に潜むテロリストを殲滅しようと
するたびに民間人の犠牲が出てしまうのは
世界中で起こっていることだ

と言うことらしい

このへ理屈がまかり通れば
子供たちが通う学校への攻撃も
人々が逃げ延びた先の難民施設への攻撃も
〝自国を守りテロを殲滅する〟という大義で
正当なこととされるわけだが

では、行為として
自分たちが糾弾している
テロリストの残虐行為
子どもや市民を攻撃する、
シェルターにまで入って銃を撃つ
というのとどんな差があるのだろうか?

なんら変わりはない

いや、むしろ
空爆の方が犠牲者が多いのではと
思ってしまうのは私だけだろうか…

私には、空爆の方がテロに感じる
彼らは、その爆弾を放つボタンなりを押す時
その爆弾で傷つく人、血を流す人、死ぬ人の
顔を見ることも直接対峙することもない
そして彼らの亡骸すら目にすることもない
自分のしたことの結果にすら対峙しないで
すんでしまうように思うのです

故に、人を傷つける
命を奪うという感覚が希薄になれる
そう思えてしまうから空爆は私にとって
〝恐ろしい(テロ)〟なのです

テロ・テロリズム【英:terrorism
大勢の無実の人々を巻き添えに恐怖を拡散し
敵対勢力(敵対国)に心理的打撃と
企業活動の停滞などの経済的打撃を
与えることによって
闘争を有利に導き、組織の主張を認めさせたり
理想の社会を実現したりする目的で実行される

私は、ロシア・ウクライナの時から
テロと戦争の違いがわからなくなっています

もともとイメージ的に、ゲリラ戦というか
少人数で行なうものがテロという感じで
自爆テロのイメージが強かったのですが

でも
規模の問題だけで戦争が残酷でないのか?

戦時中に蛮行といわれる虐殺や強奪
強姦などが行なわれないか?

と考えると全くそんなことはなくて

空爆などは無辜の人々もたくさん巻き込むし
地上戦では蛮行も行なわれた史実がある

なにより戦争は犠牲者の桁が違ってくる
もちろん空爆は軍事施設を狙って攻撃している
という立前で行なわれることが多いです

しかし

いづれの戦争でも民間人に被害は及んでいるし
民間人や戦争を望まない人への被害が
1人もでない戦争があると言うなら
教えて欲しいものだと思うほどだ

犠牲者の数の問題は
今回のイスラエル・パレスチナにも言える

インタビューで

国際世論がイスラエルの対応が度を超している
と考える基準の一つとして
死者の数が今回に関してもそうだし
第一次中東戦争以来
イスラエルとパレスチナを比べると
パレスチナ側の死者数が多いからなのでは?
(※11/1現在イスラエル1400人に対し
  パレスチナは8000人以上とされている)

との指摘に対して
イスラエル大使は次のように答えた

『死者の数は比べたくありません』

『そのうち何人がテロリストだったか
 わかりますか?
 テロリストは何人死んだでしょうか?
 もしかしたらそのほとんどが
 テロリストだったかも』

と答えた

こうなると、ツッコミどころ満載過ぎて
開いた口が塞がりらない

今、空爆しているガザ地区の
14歳以下の人口は半数近いわけですから
少なくとも空爆に晒される半数には
テロリストはほぼいないと言えるので?

ハマスの構成人員の数については
諸説ありますが軍事部門に関していえば
1万5千人から2万人ほどらしいです
一方、ガザ地区には
200万人以上住んでいるというのですから
もしテロリストだけを攻撃したいのなら
空爆という手段が不適切なのは
火を見るより明らかです

疑わしきは全て罰しろとばかりに
ガザの封鎖が行なわれているように
数字から感じるのはおかしいことでしょうか?

確かに、子供たちはテロリストという可能性は
とても低いように思えますが
こうして封鎖された地に生まれて困窮して
未来に希望が見出せなかったり
いくら相手が大義を振りかざそうと
自分には理不尽としか思えない理由で
家族や親戚、友達を失い、孤児になって
さらに困窮するなどと言うことが身に起きたら
数年後、自暴自棄になって
テロ組織に入って自爆攻撃をしてしまうという
可能性は否定できるものではありません

『テロリストを殲滅する』とうたいながら
未来のテロリストを生んでしまうという
滑稽な愚かな悲劇の連鎖を作っていように
私は思うのです

武力でテロリストを殲滅なんてことは
できないのではないでのしょうか?

しかし、イスラエルとパレスチナは
何十年と変わることなく
武力による闘争を続けているのです

イスラエル人は戦争ではなく
平和を望んでいると言いつつ
彼が言ったのは

イスラエル初の女性大統領である
ゴルダ・メイアの言葉だった

『アラブ人が武器を置けば
 平和が訪れるだろう
 イスラエル人が武器を置けば
 イスラエルは全滅するだろう』

かなり衝撃的な言葉だ
そのような言葉の先に停戦や和平など
ありえるとは到底思えないのだから

お互いが同時に武器を手放さなければ
本当の和平などありえないのではと
私は思ているので

さらに驚くことに、ゴルダ・メイアは

『拳を握ったままでは握手できない』
と語ったという話もあった

もしこれが本当で
かつ、発言なんの矛盾もないとすれば

暗に〝アラブ人とは握手する気はない〟
と言っているようなものです

1969年首相の座についたゴルダ・メイアは
『パレスチナ人と呼ばれる人々なんて
 存在していなかった』とも発言した

シオニストだったゴルダ・メイアの考えは

パレスチナ国家を持つ
独立したパレスチナ人は存在しない
自分たちがパレチナ人を追い出し
イスラエルを建国したから存在しない

というものだったのです

国連のパレスチナ分割決議に従って
イスラエルが建国を宣言したのは
それまで委任統治していたイギリスが
統治終了した当日の1948年5月14日

そのパレスチナ分割を決めた国連は
2度の世界大戦の末、その惨害を悔いて
同じ過ちを将来しないようにと
各国が善良な隣人として互に平和に生活し
国際の平和および安全を維持するために
基本的人権と人間の尊厳及び価値と
男女及び大小各国の同権を唱い
1945年6月26日 
サンフランシスコ会議の最終日に
イギリス、フランス、ロシア
アメリカ、中国など
第二次世界大戦の連合国50カ国が
国連憲章に署名して
同年10月24日の国連憲章発効を
もって発足した

その平等を唱う国連がパレスチナに
突きつけた国土の分割条件は
あまりに不平等だったのです

パレスチナに古くから住む
多数のアラブ系住民に43%
新しく移住してきた
少数のユダヤ系住民に57%
の土地を与えるというものでした

しかも、当時ユダヤ人は30%しか
いなかったという…

つまり
人口比率7:3なのに、土地は4:6
ということになる
これでは、パレスチナのアラブ人は
納得いかないという事は容易に想像できる

ここまで不平等な理由の一つに
それまでヨーロッパが行なった反ユダヤ主義や
第二次世界大戦のホロコーストなどへの贖罪
負い目があるからとも言えるように思う

そして、ラッキーなことにユダヤ教の聖地が
ユダヤ人が国家を創りたいと言った場所が
当時イギリスが委任統治していたパレスチナが
ヨーロッパ(イギリスやフランス、ドイツ)
などから距離のある中東の地域だったことで
自分たちの戦後の処理や面倒事を
中東に押し付けることができたという面も
あったのではないかと個人的に思う

もしもユダヤ人の聖地が
イギリスやフランス、アメリカにあったら
もっと違った歴史になっただろう…

とはいえ、パレスチナに住んでいた
アラブ人達には非常に迷惑な話だ

3000年の昔ユダヤ教の聖地エルサレムに
ユダヤ人の創ったイスラエル王国はあったが
数百年の後に周辺国から侵略されて崩壊

その後パレスチナと呼ばれるその地方には
アラブ系の人達が住み続けていた

そのパレスチナの地に
世界に散り散りになったユダヤ人が
自分たちの民族国家を創ろうという運動が
19世紀末のヨーロッパで席巻していた
反ユダヤ主義に対抗して現れ始めた
それがシオニズム運動というわけだ

つまり、2000年もの時を経て
ここは以前は自分たちの祖国だったと
主張して奪いに来たわけなのだから

2000年前と言うと日本は弥生時代

弥生があり平安、戦国、江戸、明治
大正、昭和…ずっと日本は日本人のもの
そう思っているところに
いきなり海外からきた人達に
『実は縄文以前は自分たちの祖国だったから
 日本人は出て行け!』
と言われるようなものです
その理不尽さに納得しろと言うのも
かなり無理なような…


イスラエル建国により
多くのパレスチナ人が強制的に故郷を追われ
時に大量虐殺などが行なわれた
パレスチナ人は翌日の1948年5月15日を
ナクバ(嘆きの日)と呼んでいる

ナクバ【アラビア語:النكبة‎、大厄災、大惨事】

1948年にパレスチナ人の社会と祖国が破壊され
大多数のパレスチナ人が恒久的に退去を
余儀なくされた出来事を指す。
この用語は、1948年の出来事とともに
パレスチナ領土(占領下のヨルダン川西岸地区・ガザ地区)において
パレスチナ人が継続的に占領されていること
さらには、パレスチナ領土や難民キャンプでの
迫害と強制移住を指して用いられる。
ナクバで、シオニストの民兵によって531の
パレスチナ人の村が地図から消され
70以上の虐殺が行われた
結果1947年から1949年の間に
15,000人以上のパレスチナ人が死亡
それ以来、故郷の村や町、都市に戻る権利を
否定されつづけた。

その後も中東戦争、消耗戦争や
双方のテロ行為などにより
パレスチナ人の約80万人が難民となり
土地に残った人の4分の1が国内避難民となった

ナクバ以降、イスラエルの軍事占領で
パレスチナ領土は奪われ続けていった

上の地図をたまたまyoutubeで見た時に
視覚優位な私はかなり衝撃を受け
強い興味をもった

昨年、ウクライナへロシアが軍事侵攻した時
世界中が糾弾した武力による国境線の変更が
こんなに、過激に行なわれていることを
画像で目の当たりにしたからだ

ちょっと、余談だが
先月WAISなどの心理検査を受けて
自分は視覚優位だと思っていたけど
自分の記憶の収納法(?)は映像以外にも
〝キーワード〟と言う手法が多いと気づいた

〝あるキーワード〟を思い浮かべると
それに付随した〝キーワード〟がいくつか出て
〝キーワード〟と〝キーワード〟を繋ぐモノが
補完されて行くと言った感じで記憶が蘇る
ちょっと連想ゲームに近いと思った

それ故に、
インパクトのある単語やキャッチコピー
といったものが頭の中に残りやすい

今回のガザに関しても
パレスチナの領土の推移の地図の他に
ニュースかワイドショーで耳にした
『約束されすぎた地』
『イギリスの3枚舌交渉』

なんてワードが気になって一気に調べ出した

それと並んでより調べたくなったのが
『このイスラエルとガザの紛争(戦争)は
 宗教対立などではなく領地問題だ』

(と聞こえたが一字一句は正確でない)
と言った内容の発言だ

イスラエルというと
〝ユダヤ人〟〝エルサレム〟〝聖地〟
〝ユダヤ教・イスラム教・キリスト教〟
と言ったワードで記憶している私には
とても新鮮な言葉だった
何故だろうという知的欲求に駆られた
(気になると調べて納得しないと
 気が済まないタチ……)

調べている中で、一番のキーワードが
シオニズムでありシオニストだった

シオニストは、現在のイスラエルではなく
分割される前のパレスチナ全体を…
もっと広く〝神から約束された地〟全てを
イスラエルのものだと考えていたのです
よってガザ地区やヨルダン川西岸地区といった
今のパレスチナ自治区も自分のものであるべき
という考えがあることがみえてきました

実際に、今年の9月22日に
シオニストであるネタニヤフ首相が国連総会で使った
地図ではパレスチナ全部がイスラエルとされていた

ということが話題になっていました

ネタニヤフ首相は、祖父の代からのシオニスト家系で
イスラエル国防軍のエリート部隊である
サイェレット・マトカルに所属しており
1967年から1973年にかけて中東戦争など
様々な軍務に従事していたといいます

1947年の国連によるパレスチナ分割決議以降
パレスチナでは戦禍は消えたことがありません

その結果、イスラエルによるパレスチナの
軍事占領が拡大していったのです



今回、ネタニヤフ首相は
『ハマスを殲滅する』と発言しています

自らの汚職問題と強引な政治運営で
退陣に追い込まれたネタニヤフ首相は
返り咲きのために極右派と呼ばれる政党と
連立を組み2022年に当選を果たしたため
過激で強行な排アラブ人思想の極右的な方針を
進めなくてはいけない状況になっているのです

ここまで書くのに、かなりリサーチして
読めない本も(少し)読んだりしたのですが

なぜそこまでこだわったかと言うと
駐日イスラエル大使のインタビューを聞いて
話す内容に違和感があったからとしか
言いようがありません

イスラエル大使が事実をねじ曲げてると言わないまでも
都合の良いように解釈して話しているいる
そんな匂いを感じたのです

そして独特の上から目線と
被害者面した図々しさと戦争推進(?)を感じる
このインタビューを最初に聞いた時に
思い起こしたあるインタビューがあります

それがウクライナ紛争前の2022年2月24日に
テレ東 bizが行なった駐日ウクライナ大使のインタビュー

このインタビューを聞いた時も気分が悪くなり
すぐにこの人が嫌いになったワケですが
とても近い匂いを感じるのは何故か
その共通点を端的に言える言葉が
なかなか思いつかずに思考がグルグルしていました

最近やっと
ある言葉が見つかったと言うか降ってきたのです

その言葉は、〝国粋主義〟

国粋主義【こくすいしゅぎ】
自国の伝統的要素を最もすぐれたものとし
それを強調する、排外的、右翼的、保守的な考え

国粋主義は
英語のNationalism(ナショナリズム)の和訳なので
ナショナリズムは内容や解釈によっては
国家主義、国益主義、民族主義とも和訳されますが

民族主義ではなく
〝国粋主義〟の方がとてもしっくりくるのです

その理由の1つは
ユダヤ人が人種ではなく宗教に起因し
結束しているということ
そしてユダヤ教は〝選民思想〟であること

とは言え、ユダヤ人は
全てイスラエル国民ではないこと

実際に、ユダヤ人総人口1,517万人のうち
イスラエルに687.1万人で半数以下なのです

さらに、シオニストでないユダヤ人
イスラエルの建国に対して否定的な意見をもつ
ユダヤ人もいるということ

イスラエルは自国と国民を守るという大義名分
パレスチナに対し空爆や地上侵攻をしているから
〝民族主義〟と言うよりやはり国粋主義だと思う

この自国を守るという意味での戦争の正当性は
駐日ウクライナ大使も言っているが
彼らは〝民族意識〟の方が強い

ウクライナには、ウクライナの文化の復興を
強く唱っているウクライナ人至上主義がある
ロシアに対して自分こそ本流であり
ヨーロッパに近い分洗練された民族であると考え
ロシア人を下に見る傾向のある人がいるわけだ
駐日ウクライナ大使のように…

ウクライナの復権という意味で言語統制が行なわれ
それまで東部や南部で第一言語としてロシア語や
その他の少数言語を保護していた憲法を廃止
「国家語としてのウクライナ語の機能保障法」を
2019年に施行した

それによって、ロシア語を公用に使っていた地域でも
一部の公的機関の業務や選挙手続きと政治運動、
ウクライナで登録された政党や他の法人組織の活動
学校教育、科学・文化・スポーツ活動
出版・配本、印刷マスメディア・テレビ・ラジオ放送
経済および社会生活(商業広告、公共イベント)
病院や介護施設にいたるまでウクライナ語の使用を
義務付けたというのだ

ロシアのウクライナ侵攻後、日本の政府は
2022年3月31日に〝キエフ〟を
ウクライナ語の発音に従い〝キーウ〟と変えた

まぁ、外国の都市の呼称が1つ変わった所で
私達の生活になんの支障もないが
同じことが生活を取り巻く全てに於いて変わったら
かなり混乱するし、それまで意識していなかった
日本語と言うアイデンティティを迫害された
気持ちと言うのが芽生えるかも知れない

言葉に於ける民族浄化が行なわれたと
言えるのではないだろうか?

このことについては駐日ウクライナ大使も
インタビューで語っている
ただし、ウクライナが独自の文化を復興させるために
ウクライナ語にテコ入れするのは当然だと

ぜひ、聞き比べて時間がある人は欲しい
傲慢さに耐えられるなら…

まぁ、ウクライナ大使もさることながら
イスラエル大使のインタビューはツッコミどころ満載
これがをユダヤ人代表としてはユダヤ人に申し訳ない
飽くまで極右派のシオニスト代表として
見るべきなんだろうなと思った次第です

書きたいことは、まだまだあるのだけど
気が付いたら久々に7000文字超えていたので
続きは、また別で書きたい

しかし、イスラエルからのレポートをみて
それぞれの家にシェルターあるのスゴいなぁとか
映り込んだ部屋が裕福そうだなぁと思って
イスラエルの1人あたりGDP調べたら約55,000米ドル
一方のガザは、約3,500米ドル
桁違いもいいところ、、、絵に描いたような貧富の差

そして

イスラエルには簡単に(?)
リポーターが入ることができるけど、
ガザにはイスラエルが建てた壁があり
リポーターは簡単に入ることができない
必然的に偏った報道になってしまうと
思ったりしたことを書こうと思ったのに
私の頭の中って……

まぁ、、、いっかw