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25.キリスト教の成立-前編-

①ユダヤ教から生まれたキリスト教

 キリスト教が成立したのは、その下地にユダヤ教という一神教が存在したから。イエス=キリストはユダヤ教徒だった。

ユダヤ教徒の歴史は迫害の歴史。

初めは古代エジプト新王国。「出エジプト」で故郷に帰っても待っていたのは新バビロニアによる「バビロン捕囚」。その後、アレクサンドロス大王によって支配され、オリンポス12神の信仰を強制した。しかし、ユダヤ人は負けない。

このタフネスさはどこから来るのか。

それは唯一の神を信じていることで死後、天国へ導かれるからだ。

ユダヤ教が守るべき決まりを「律法」という。モーセの十戒だけではなく、多くの戒律が存在する。

ユダヤ教の安息日は日曜日。日曜日は働いてはならない。

食べていいのは○○。食べてはいけないのは○○。

禁止項目だらけだ。しかし、守っていれば救世主が現れて、ユダヤ教徒を助けてくれる。

救世主 = メシアという。

ダヴィデ王もメシア。ソロモン王もメシア。イエスもメシア。

そしてメシアをギリシャ語でキリストという。

救世主の救済が現世による救いだとすれば、死後の救いもある。

世界の終わりは必ず来る。世界の終わりの日に神が降りてきて人々を天国行きか地獄行きかを審判する。律法を守っていれば天国にいけるし、守れなかった場合は地獄へ行き、永遠の苦しみを味わうー。

ユダヤの教えにイエスはこういった。

イエス「いや、まじでどうでもいい。」

②イエスの出現

今から2,700年前、ローマにある国が生まれた。その国は共和政と帝政を経て、ヨーロッパで最大級の帝国を築き上げた。


ポンペイウス(ローマの将軍)がシリア遠征にいき、ユダヤ教の地域をローマの属州にした。ユダヤ教はローマの支配下になった。

時が流れて、属州総督ピラトが派遣されてきた。ユダヤを支配するにはどうすればいいか。ピラトは考えた。

ピラト「ユダヤ人諸君!税を納めれば、ヤハウェを信じ続けても良い!」

ユダヤ人「本当ですか!」

ユダヤ教徒の中でローマ支配を受けいれたのがサドカイ派と呼ばれる人々。しかし、これに反対する人々がいた。パリサイ派である。

パリサイ派「ローマ人は最後の審判で地獄へ行くのに、なぜ従う必要があるのか!律法すら知らないローマ人がっ!」

この争いにイエスは外から傍観していた。

イエス「律法など関係ない。子供の食費を稼ぐために日曜日に働いたら天国へ行けないのか?汚れているとされうさぎの肉を病気の妻に食べさせたら天国へ行けないのか?病人に触ると汚れるから放置した人間が天国へいけるのか!?」

多すぎる律法を守り切れている人々はいったいどのくらいいたのか。イエスの登場によって人々がどれだけ救われのか。

③パリサイ派たちの動揺。

イエスの周りに多くの人々が集まってきた。次第にユダヤ教の信者がイエスのいうことを聴き始める。

パリサイ派の司祭たちは危機感を募らせた。

パリサイ派「このままイエスを野放しにしては我々に危険が及ぶ・・・。」

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