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最適の学習法とは?その1

だんだん暖かくなってきたな…と思ったら朝は意外と寒かったりしますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今日は、タイトルにある「最適な学習法」について、本を読んだので、いくつか気になった点とか紹介します。
さっそくですが、読んだのはこの本
認知心理学者が教える 最適の学習法 ビジュアルガイドブック 」東京書籍
ヤナ・ワインスタイン他 著
です。

いまわたしは企業で日本語を教えているんですが、初級の学習者に対してCan-doシラバスの「まるごと」を使って教えるのか、コミュニカティブアプローチ、いわゆる文型積み上げ式の「げんき」や「みんなの日本語」どちらを採用するのか、で意見がわかれています。それがきっかけで、いろんな本を読みながら何が一番いい方法なのか、を考えています。

どちらも長所も短所もあり、ほかにももっといい教科書があるとは思いますし、一番いいのはもしかしたら教科書を自作すること、なのかもしれません。なんですが、時間が確保できなかったり、先生の労力も必要でとりあえずは市販の教科書を使おうってことになっています。

すみません、本題にうつりますが、…先生によっては自身の経験が長くて自分の成功体験やスキルを信じている方も多いと思うのですが、この本は、そういう常識はいったん除外して改めて自分の教え方とか向き合い方を見つめなおしたほうがいいかも、と思えるような本だと思います。

教師の直観は間違い?


直観で”この学習方法がいい”とか、"わたしはこう習ってきた"から、同じ方法で学習すればいいんだ、と信じていませんか。
この直観に従う行為は、間違っている場合ももちろんありますし、
間違った方法を選び直観が外れてしまっているとき、もし正しいデータや自分の学習方法を指示するデータを見ても無視したり否定したりしてしまうということです。

みんなの勘違い


「繰り返し読めば覚えられる!」って、みなさん過去に先生に言われたことありますか。100回読め!書け!とか…
この本では実験結果もいろいろ紹介されていて、1回読むのと2回読むのとではほとんど効果は変わらないという結果も出ています。なので、2回目に読むのは、ただの時間の無駄です。
あとは、小中学校のとき、教室って絵とか?いろいろ飾りつけしてませんでした?環境を豊かにすれば脳にいい刺激が与えられるというのも誤解です。むしろ気が散って集中できない、という結果もあります。

ラーニングスタイルの誤解


わたしが一番印象的だったのは、人によって合う学習方法、合わない学習方法があるという誤解です。いま教えている生徒がエンジニアの方々なので左脳型、論理的に考える、すべて細かく理由を説明したほうがいい、と考えている先生が職場に多くいます。ですがこういった右脳型なのか左脳型なのかという分類は役にたつことはありません。

いろいろな誤解について書きましたが、こういった誤解につながらないようにできる限り正しい情報にアクセスしたいですよね。
そして本の中では、どういった学習方法が最適なのか、というのも書かれているのでぜひ興味があったら読んでみてください★
教師っていつでもアンテナ張ってないとだめで日々勉強…大変ですがおもしろい職業だな!と思います。

サポートがほしいなんておこがましいことは書けませんが、もしサポートをいただいたあかつきには、自己投資し、それ以上のものを誰かに返せるように努力します。