見出し画像

子供が癇癪を起した時~発達がご心配なお子様の場合~

「ギャー――」っと、お子さんが泣き叫ぶ。手が付けられないほど怒る。

「あれやりたい!」

「あれ欲しい!」

       「帰りたくない!!」

ありますね、そういうこと。

そういう時に、どのような声掛けをしていますか?

今日初めて取り組んで即効性があるとも言えませんし、毎回うまく行くとも限りませんが、積み重ねにより親子関係も良くなり、お子さまの心も穏やかにやるべきことを理解できるようになる「ひとつの方法」を記そうと思います。

+++++++++++++++++++++++++++++++

お子様が癇癪を起した時、まずどのように声をかけていますか?

「ダメなものはダメ!!」「早く!帰るよ!」「うるさい!」「またなの?!」「いつもこうだから連れて来たくないんだ!」

このような事を言っていませんか?

お子さまはなぜ癇癪を起こすのか考えてみましょう。

+++++++++++++++++++++++++++++++

癇癪を起こす理由はそこまで複雑ではないと考えます。


こだわりが強いお子さまの場合、自分の気持ちをコントロールするのが難しく、理性よりも「やりたいことはやりたい」「欲しいものは欲しい」という欲求が勝ってしまいます。

物心ついたときからそのような特性が出ていた場合、親御さんはその幼い子に対しての言葉での説明はせず、無理矢理その場から離したり、手をげることもあったのではないでしょうか。今の時代、度が過ぎれば自身の子であっても「虐待」となりますが、でもその癇癪具合は小さな爆弾のようですので、手をあげてしまう親御さんの気持ちがわからないわけではありません。また、頻繁な癇癪が起こっては、あの癇癪がまた起こったらどうしようかと毎日怖くなり不安になります。

+++++++++++++++++++++++++++++++

言葉が理解できない成長段階の場合、そのこだわりから早く切り替えるためには、気持ちを逸らせる何かが必要になります。今はそれが欲しくて、それをやりたくて、その欲求に注目して癇癪を起こしているわけですから、視点を逸らせるというわけです。別の興味を引くものを提案してみるのが一番よい方法だと思います。


言葉が理解できるところまで成長した段階では、癇癪が起こった時にまずすべきなのは、「お子さまの気持ちを理解し、代弁する」ということです。

「これが欲しかったんだね」「これをやられて嫌だったんだね」

という具合に、泣き叫んでいるお子さまの気持ちを代弁してみてください。

癇癪を起こしているお子さまは、自分の気持ちを適切に言葉で表現するのが難しい状態です。とにかく気持ちと違うことになって嫌だという事を表すのに癇癪を起こしているわけですから、冷静な大人が代弁することによって「わかってもらえた」という気持ちになることができます。

そして「落ち着いて、どうしたいかを教えて」と尋ねます。

冷静になり「こうしたい」という気持ちを言うことができたら、落ち着けたこと、自分の気持ちをきちんと伝えられたことを褒めます。

「落ち着いて自分の気持ちを言えたね!すごいね!教えてくれてありがとう!」

まずはこれで良いのです。

「わめくだけでは気持ちは伝わらない。きちんと落ち着いて気持ちを伝えればわかってもらえるんだ。」という事を、このようなやりとりの繰り返しで学んでいきます。

いくらその時に気持ちを冷静に話すことができたとしても、その欲求が通るとは限りません。そのような時は「あなたの気持ちはわかる」と前置きをした上で、その欲求を「今は通せない理由」を説明します。

「あのおもちゃはお友達のものだから、貸してほしい時には言うべきことがあるけれど、あなたはそれを言えていない。」とか「今は帰らなければならない時間で、帰らないとご飯の準備ができなくなるから。おいしいごはんを一緒に食べたいね。」という感じです。

ここまで話して癇癪がおさまるお子さまも、そうでないお子さまもいます。

ですが、大切なのは「気持ちを理解しているよ」ということをお子さまに伝えてあげるという事です。「どうせ理解されない、理解してもらえない」と思っているので、強硬手段として「癇癪」を起こしているのです。

癇癪を起こし始めると、最初は直接的理由があったはずですが、だんだん元に戻るきっかけを失って、最終的にはなぜ自分が泣いたり怒ったりしているのかがわからなくなって、平静に戻るきかっけを失ってしまいます。そうなればすべてにケチをつけ始めたりします。全く関係のないことを理由に「あの子がこっちを見ているのがいやだ」「ママがここにいるのがいやだ」などと言い始めるでしょう。

そうなる前に、平静に戻れるきっかけを与えてあげます。

「さあ、帰ろう!」

この一言で切り替えができることも多くあります。基本は、今の場面と全く関係ないことを切り出して、切り替えを促すのです。

細かく掘り下げると方法のアイデアは他にもありますし、パターンがたくさんあるので一度には説明しきれませんが、

私が考える癇癪を起こす理屈と一対応方法は以上です。

少しでもご参考にしていただけましたら幸いです。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?