保育日記|006|他者からもらった肯定で自分を肯定することができる

自己肯定は高ければいいというものでもないし、低いことが悪いわけではない。

大切なのは、自分の自己肯定の状態を許容したり許可を出したりすること。

「自己肯定を高めよう」として自分で上げようとするのは難しい。しかし、他者からもらった肯定は自分を肯定することにつながりやすい。

だからこそ、できるかできないか、やったかやらなかったかの視点ではなく、「一人一人ちがうその子だけの物語」をとらえていく営みが保育にはある。

この「一人一人ちがうその子だけの物語」には、他者との関わり、モノや遊びとの関係、活動とのつながり、生活と自分など、その子のあらゆる面が含まれ、どのような状態も"まず"は「あなたは【今】はそうなんだね」と肯定することが保育の営みなのである。

これは「あなたは固定した存在でそのまま変わらないままでいいよ」というメッセージではもちろんない。

今のそのままの姿だけでなく、これから起こる変化、成長など、未来のあなたも含めて肯定する態度のこと。

肯定したうえで、今の「その子にとって」大切なことや必要なことはなんだろう?を【記録から振り返り、計画を立て、実践する】を繰り返し続けるのが保育なのである。

仮説を立てながら日々完了して新鮮なまなざしを持つ感性は求められるものの、到達点はなく、終わりのない探究的な営みを続けるゆたかさが保育にはある。

そんなゆたかな保育を営む実践を支えるのが、対話的な保育実践になると思っている。

例えば、対話的保育実践には、意見が変わることに開かれた態度が欠かせない。この「意見が変わる」ということは「新しい自分との出会い」とも表現される。

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私にとっての「保育」という存在にも向き合っていきたい。子どもにとっての「保育」も、保護者や社会にとっての「保育」も考えていきたい。その営み…

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