アランの幸福論

フランスの20世紀初頭の哲学者、
エミール=オーギュスト・シャルティエは
アランというペンネームを使っていた。
彼の『幸福論』はアランの『幸福論』と呼ばれている。
どうすれば人は幸福になれるのかを考察したものだ。

アランは喜びも悲しみも伝染するという。
「不機嫌は自分の不機嫌を伝える」と言う。
自分が不機嫌だとそれが周りの人に伝染する。
よって自分はますます不機嫌な人になってしまう。
「幸福は上機嫌でいることが大切だ」と説くのだ。

上機嫌は周りの人をも上機嫌にする。
「一言、親切な言葉、心からの感謝を言ってごらん」
仕事場でもカフェでもレストランでも
機嫌良く「ありがとう」「美味しかった」と言う。
そうすれば他人も自分も幸せになるのである。

病人と会うときは憐れんだり悲しんではいけない。
そんなことをすれば病人の悲しみは倍加する。
病人には「生命の力こそ与えなければならない」。
意識的に元気な顔で話かけ笑いあうこと。
「笑うからこそ幸せになる」とアランは説く。

「悲観主義は気分によるものであり、
楽観主義は遺志によるものである」
「気分任せの人は皆、悲しみに囚われる。
だから意志を持って楽観的に希望を持つ」
希望を持てば、それが幸せになると言うのだ。

そのためには行動を起こすこと。
待っていても幸福は手に入らない。
好きなことを全力でやってみる。
それだけで楽しくなり幸せになれる。
意志の力で自分も周りも幸福にできるのだ。