Missデイジー

人種差別が根強いアメリカ南部、
ジョージア州アトランタ。
ユダヤの老未亡人、デイジーと
黒人の運転手、ホークの物語が
「ドライビングMissデイジー」だ。

気難し屋で頑固なデイジーは、
運転手付きの高級車に乗ることを拒む。
しかしいつしか真面目で陽気な
ホークの人柄に和み始めて車に乗る。
デイジーはどこにいくにもホークと一緒。

ある日、ユダヤの協会が爆破され、
ホークは悲惨な子供時代を話す。
キング牧師の公民権運動により、
ようやく人種差別が撤廃するものの、
世の中は簡単には変わらない。

黒人のメイドが突然亡くなり、
家の中で一人きりになったデイジー。
寂しく恐ろしい吹雪の夜に、
ホークが温かい珈琲を持ってくる。
彼の優しさにデイジーは涙する。

「あなたはいちばんのお友達よ」
そう言ってホークの手を握るデイジー。
人種や貧富を越えた友情が心に染みる。
認知症になり施設に入ったデイジーを
見舞うのもホークだけである。

感謝祭でデイジーを見舞ったホーク。
パンプキンパイをフォークにとり、
デイジーの口に運んであげるホーク。
嬉しそうに頬張るデイジーを
優しく見つめるホーク。
何ともほのぼのするラストシーンだった。