美術館で課外授業

アーティゾン美術館で
武蔵大学「フランスの芸術」の
課外授業があった。
「アートを楽しむー
見る、感じる、学ぶ」という
企画展を観賞・勉強した。

見学前に学芸員の細矢芳さんから
美術館と企画展の説明があった。
所蔵作品を厳選してひと味違う
展示方法で楽しむというもの。
ラーニングプログラムの一環で
作品を深く学ぶことができる。

「アートを楽しむ」では
「肖像画のひとコマ」
「風景画の旅」
「印象派の世界を体感する」の
3つのセクションに分かれていて、
それぞれ壁の色を変えている。

「肖像画のひとコマ」では
レンブラントやマネ、小出楢重などの
自画像を観賞できた。
小出の自画像は鏡に映った全身像だが、
実際に似たアトリエをこしらえてあり、
どんな風に描いたかわかって面白かった。

「風景画の旅」ではパリの街や
自然の風景などの絵が鑑賞できる。
チューブ絵の具の発明で写生ができ、
鉄道の発達で19世紀は風景画が発展した。
晩年のモネがイタリアに滞在して描いた
「黄昏、ヴェネツィア」が素晴らしかった。

「印象派の世界を体感する」では
近代化が図られたフランス・パリの
人々の生活や環境がわかる絵が楽しい。
モリゾのような女性画家が誕生したり、
自宅にグランドピアノがあったりと、
裕福な芸術文化が花開いた絵画が見られる。

展覧会場にはエラール社の
フォルテピアノが置かれてあり、
ピアニストの伊藤綾子さんが
ギュスターブ・カイユボットの
〈ピアノを弾く若い男〉のモデル、
弟のマルシャルの曲を奏でてくれたが、
私は絶好の機会を聞き逃してしまった。