ゴッホと静物画

「ゴッホと静物画」展。
ゴッホが描いた静物画は?
まず展示されていたのが、
《麦わら帽のある静物》。
テーブルの上に麦わら帽、
上部が平らなカンカン帽。
パイプやら急須がある。
散歩から帰ってきて、
ちょっと一休みの静物たち。

《皿とタマネギのある静物》は
テーブル中央の皿に載った
タマネギ二つとこぼれたのが一つ、
本と手紙と蝋燭とパイプ。
ジャガイモのような洋ナシが
あちらこちに雑然とある
《陶器の鉢と洋ナシの静物》
鱒のような《魚》や《燻製ニシン》、
履き古した《靴》の絵もある。

そしてさまざまな花の絵だ。
花の絵はモデル代がかからず、
売れるからと多くの画家が描いた。
ゴッホのは《ばらとシャクヤク》、
《青い花瓶にいけた花》や
見事な《アイリス》の絵もある。
メインは堂々たる《ひまわり》。
ゴッホは黄色のひまわりの
背景も黄色にしようと考えた。

ゴッホにとってひまわりは
明るい南仏の太陽であり、
ユートピアの象徴だった。
生涯でひまわり作品は7つ、
精神に支障を来す前に描かれた。
この展覧会で見たひまわりは
背景が黄色のひまわりで
いろいろなひまわりが15本、
黄色の花瓶にいけてある。
南仏アルルの「黄色の家」に
飾りたかったとの説がある。