「えん酌み」の先生

日本史の先生から
日本酒の先生になり、
上品な居酒屋まで
出してしまった
高校の後輩がいる。

荻窪の「えん酌み」の
柏倉永治くんである。
店の名前の由来は
「えん」は縁と塩、
「酌み」は酌み交わす。

縁ある人や仲間たちと
塩に拘ったあてとともに
日本酒を酌み交わす。
柏倉くんが拘る日本酒は
常時80種類に及ぶ。

「ピチピチの20代青春、
落ち着き協調性の中年、
やがて頑固な高齢となる。
日本酒をその順番で飲むと
人生そのものを味わえます」

先生をしながら酒蔵通い、
日本酒の旨さを広めたいと
とうとう都立高の先生を辞して
居酒屋の親爺になった。
柏倉くんの日本酒の授業を
いつも聴きたいものだ!