貝殻に海の音

8歳のフーちゃんが

貝殻を耳に当てると

海の音が聞こえるのと、

祖母の前でやってみる。


庄野潤三さんの私小説

『貝殻を海の音』の

孫とのワンシーンは

懐かしさに溢れている。


子供の頃のやったなと

さっそく栄螺を買って

食べた後でやってみた。

栄螺を耳に当てる。


ヒューという風の音に

ザーッという波の音。

そこに磯の香りが漂う。

瞼を瞑ればそこは浜だ。


ヒュー、ザーッ、

ヒュー、ザーッ、

海の音が聞こえる

ヒュー、ザーッ、

ヒュー、ザーッ、

ヒュー、ザーッ……