現在の若者にダメな人が少ない理由〜親世代の未婚率との関連から〜

最近の若者(20代前半)の仕事ぶりを見ていると、いわゆるダメな人が少なくて驚く。
職場でも、取引先でも、インターンの学生でも、
良く行く店のバイトでも。
そつなく仕事をこなす人ばかり。
気持ち悪いくらいに、タスクの処理能力、コミュニケーション能力、人当たりの良さ、身なりの良さ、が欠けている人を見つけるのが難しい。

人間だから同じ年代でも能力の差は存在するのだが、悪い方向での差を感じさせない。
まるで、一定以上の品質を生み出すロボットを相手しているかのようだ。

上手く仕事をこなせない人がもう少し居てもいいのに、能力が低い人自体や彼らの居場所が社会から少なくなっていると思える。
この傾向は、私が学生の頃(10年前)と比べると、
より一層進んでいる。

何でこんなことが起きているのか?
私なりに考えた理由の1つとして、
最近の若者の親世代が、ダメな人ほど子どもを持てなかったから。
言い換えると、ダメでは無い人ほど子どもを残しやすく、結果として、ダメが淘汰されることで、子ども世代はダメの割合が少なくなるから。

彼らの親世代は、バブル崩壊による就職氷河期で仕事自体や高収入の仕事に就けなかった人が多かった。
この世代のダメな人は、氷河期以前の世代よりも、結婚して子どもを持つのが難しかった。

この理屈から考えると、親世代がダメな人でも結婚しやすい状況ほど、子ども世代でもダメな人の割合も高くなる。

ダメが悪い意味でのマイノリティーとならないことが望ましいが、
現実問題として、日本では結婚できない(しない)人が年々増えており、今後も徐々に増えていく。(下記の図を参照)※付和雷蔵さんのデータを拝借。

出典:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3f37c3bc8a0048c67eeec01779ed557e2d414361

この図は、生涯未婚率(50歳時点での結婚経験の有無)を示したデータで、50歳未満の数値は推測値となる。

男女平均の未婚率は、
若者の親世代(氷河期世代)では、21〜22%、
その後の世代は、23〜24%で頭打ち。

推測通りに未婚率が頭打ちとなれば、将来の若者においては、ダメな人の割合が現在より、低くなることも、高くなることも無い。

けれども、最近は若者の恋愛・結婚離れが加速しているから、推測は外れるでしょう。
おそらく、現在30代中盤の世代から未婚率は
より一層高くなり、
この世代以降の子どもたちは、ダメな人の割合もより低くなる。残念なことに。

良く考えれば、
若者の頃に恋愛が盛んだった氷河期世代と
現在30代中盤〜若者の未婚率が同じくらいな訳ないだろう。

アラサーの私が50代になったら、スマートな若者たちとダメが多い中年たちの世代間対立が起こるのかな………。




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