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著…遠藤功『新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?』

 新幹線の清掃スタッフさんとお客さまのエピソードが載っている本。

 到着する列車へ一礼。

 降車するお客さまへ一礼。

 乗車するお客さまへ一礼。

 礼に始まり礼に終わる。

 新幹線の清掃チームの仕事ぶりを見ていると、自分も仕事を頑張らなきゃ! と良い刺激をもらえます。

 …なのに、中には清掃スタッフさんに無礼を働く輩もいるそうで…。

 この本のP53〜57に掲載されているエピソードでは、なんと酔っぱらった乗客が清掃スタッフさんのズボンを下ろそうとした上、抱きついてきたそう。

 最低!

 しかし、この時清掃スタッフさんは、

 「私はそのとき、真っ先にこう考えていました。ーーまずこの人を降ろさないと、お客さまが乗せられない! 自分の身が危ない、とは不思議なほど考えなかったのです。この人を降ろす。そしてお掃除をして、お客さまを乗せる。それが私の仕事だから」

(著…遠藤功『新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?』P55から引用)


 と考え、他の清掃スタッフ仲間と一緒に冷静に対処したそうです。

 凄い!

 怖かったでしょうに…。

 また、東日本大震災後のエピソードも載っています。

 自家発電の電源が無かったため水が流れず、汚れと激臭でひどい状態となった新幹線を、

 「がんばれ日本、じゃないよね。がんばるぞ、日本」
 「そう、がんばるぞ! 日本」

(著…遠藤功『新幹線お掃除の天使たち 「世界一の現場力」はどう生まれたか?』P83から引用)


 と励まし合いながら綺麗にしたのだそう。

 読んでいて目頭が熱くなりました。



 〈こういう方におすすめ〉
 よく新幹線を利用する方。
 清掃のお仕事に関心がある方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間くらい。

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