昨日は福井・福生発祥の“ボルガライス“を紹介しましたが、ご当地グルメをもう一つ。

毎日やってくるランチタイム、この日は天気が良いので有楽町方面に向かって歩き始めました。和風スパゲティ、いわゆる“路面スパ“の銀座インズ内「ジャポネ」に行こうかと思いましたが、結構な行列。この店、ここのところ行列が長くなり、行きづらくなりました。

仕方なく銀座方面に入り、以前から気になっていたお店に行くことにしました。山形そばの店「山形田」です。銀座通り、銀座二丁目の交差点を渡り、デパートの松屋銀座側に侵入、二本目を右に折れます。

前方に行列、「えっ？」と思いましたが、近づくとこれは別の店「銀座鮨処 まる伊」。知らない店でしたが、お品書きを見るとランチタイムは握り（１人前）1300円から。リーズナブルな価格設定も含め、人気店のようで、インバウンドと思しき方も含めての行列でした。

私が目指すのは隣のビルの地下、銀座のど真ん中のイメージからはほど遠い、極めてカジュアルな作りのお店「山形田」です。20年以上営業されているお店で、なかなか時代がついています。入口には、店を訪れた山形出身芸能人、橋本マナミとウド鈴木の写真が掲げられ、店内には、有名人の色紙がぎっしり貼られています。カウンターには山形の名酒「十四代」が並ぶなど、山形愛が感じられます。

名物は山形の“肉そば“、“蔵王冷やし地鶏そば“。“山形“＋“肉そば“で検索すると、様々なお店がヒットしますが、基本は“肉“は鶏肉。これをトッピングし、鶏ベースの冷たいかけつゆで食べるのが、山形“肉そば“。

「山形田」のランチメニューは、“田舎板そば“（つけそば）、温かい“山菜そば“、“蔵王地鶏そば（温）“というシンプルなラインアップ。ただし、これらは“肉そば“とは違い、鰹節ベースのつゆです。

この日は、気温が上がったとはいえまだ肌寒く、温かいものにも惹かれましたが、やはりここは“名物“の“肉そば“に。

登場したそば、麺を一口食べると、その太さと固さにまず驚きます。私は、太い田舎そばよりも、細切りのそばを基本的に好むので、久方ぶりの田舎そば系。食べ進むうちに、そばの味がしっかり感じられ、醤油が勝ちすぎない、鶏出汁によく合います。たまには田舎そばも良いものです。

トッピングされた鶏肉は、メニューに“親地鶏“とある通り、かみごたえがあり滋味に富みます。細切りにしているところがポイントで、肉の硬さが嫌な感じになりません。

あっさりしたスープが後を引き、ついつい飲み干そうと。そこは、摂取カロリーも考え少し自制、またの来店を心に誓いました。

“肉そば“をソウルフードとする山形県民が東京の蕎麦を食べると、ちょっと物足りないかもしれません。そんな山形県民にとっては、感じの良いお店のおかみさん含め、オアシスのような店なのでしょう。夜、気軽に飲むにも良さそう。

東京で食べる“ご当地グルメ“、まだまだ探索の余地ありです