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シーズンが始まった

昨日、息子の大会があった。

息子は、1500Mを走った。

3月末にも大会はあったけれど、その時は私は用事があり行かず、息子の様子から結果があまり良さそうではない雰囲気を受けていた。


高校3年生になってからの初めての大会。

同じ学校の仲間たちは次々といい結果を出していく。

息子の1個下の後輩もめちゃくちゃ速くなっていて、自己ベストを出していた。


そして、息子。
走り始めからなんだか流れるような走り。
足が流れてしまっているような…。
なのに、ブレーキをかけてしまっているような変な走り方だ。

運動音痴で、全く走れない私だけど、そんな私が見ていて「これはダメだ…」と思うような走りだった。

なんだろう?
2組目とはいえ、先頭の方を走っていたし、1周目のタイムも悪いというほどではなかった。

だけど、見ていてワクワクしない。
私の中の「頑張れ」の意味も違う。

「よしよし!そのまま!頑張れ‼️」ではない。

「うわっ。何?何があった?頑張って立て直せ」という、マイナスからの応援みたいな…。

案の定、中盤からどんどん失速していく息子。
後半、皆がラストスパートをかける中、息子はますます失速し、メンタルもズタボロというような負のオーラ満載でゴールした。

もう何もかもダメダメだった。


タイムも去年とほぼ変わらず…。
というか、2秒〜5秒ほど遅くなっている。
あまりにも酷い走りでタイムをちゃんと見ずにきたのは初めてだ。


凄くモヤモヤした。


息子も落ち込んでいる感じを受けた。

帰りの車の中では、ほぼ息子との会話はなかった。

その帰り道。
いつものように、車の中でキンプリの曲をかけていた。
そして、永瀬廉くんのソロ曲になった時、息子が
「なんだろう…。れんれんの声に癒される…」と発した。

ありがとう。
れんれん。

…と思ったけど、私の中では、まだモヤモヤが残っていた。


陸上をやっているのは、息子だ。
練習しているのも大会に出場しているのも息子だ。

どんな気持ちで、どんなことを思い、どういう取り組みをするのかは、彼自身の学び。

だから、結果がどんなであっても私のものではなくて、彼自身が感じ、彼がそれをどう受け入れ、どう糧にして、どう行動していくのかは、彼自身のもの。

私がモヤモヤすることではない。

なのに、なぜこんなにもモヤモヤするのか。


何か言いたくてウズウズしている自分もいる。
だけど、ダメだ。

今言ったら文句だけになってしまう。

今のこの気持ちのまま伝えると、私の感情や私の価値観を押し付けてしまいそう。


だから、何も言わない。
私は貝になる。
私は貝だ。

夜、ダンナは飲み会でいなかった。

息子は夜ご飯の時間まで部屋で寝ていた。

「夜ご飯食べれる?」と聞きにいくと、ちょうど起きたタイミングで、食べると言った。

ご飯を食べながら、息子は
「なんであんな走りだったんだろう…」
「3日前は調子が良かったのに…」
「もう、トラウマになる…」
様々な言い訳や愚痴を言い出した。

ふつふつふつ…。
ダメだ。
私は貝。
貝になるのだ。

「このままだと、来週のロードも自信なくなって走れないな…」

「逆に来週は、得意のロードだし。そう思えばいいか」

「あー、けど怖いな…。やっぱりトラウマになったなぁ」

ふつふつ…。
パカッ。
「いやいや、トラウマとかじゃないでしょ」
「今日の走り、何が悪いか考えて、それを直していかないと」
「このくらいやったんだって、トラウマ消すくらいじゃないと」
「だから、練習でしょ」

貝の口は開いた。
貝は温めると口が開く。


またしても私に黙っているということは、出来なかった。


夜遅く、ダンナが飲み会から帰ってきた、

酔っ払いながら
「息子は今日の走りどうだった?」と聞いてきた。

私は
「全然ダメ…」と答えた。

「全然?全然ダメかぁ…そうかぁ。全然…ダメかぁ…。あいつは、速くもねーくせに『陸上を楽しむ』なんてこと言ってるからなんだ。ホント舐めてる。ふざけてる…💤」

言うだけ言ってダンナは寝てしまった。

私はそこから眠れなくなってしまった。

ムカムカイライラモヤモヤした。

「陸上を楽しむって、言ったらダメなの?」
「速くなかったら楽しんじゃダメなの?」
「楽しむことで伸びることもあるでしょ❗️」
そんなふうに思いながらも息子は楽しんでもいないし、タイムは伸びないし。

なんだかまたモヤモヤした。

このモヤモヤは、ダンナに対してでもあるし、息子に対してでもあるし、けど、やっぱり、自分に対してなんだと思う。

私の中で、不安や焦りが芽生えている。

それは仕方ない。

出て来てしまった感情なんだから。

それを無理やり押さえ込むことはしなくてもいい。

んじゃ、なんで、私は不安に思ったり焦ったりしてるの?

息子は高校3年生。

もう今年でラストだ。

息子の走りや脳みそでは、大学へ行き、また陸上を続けるとか、ましてや箱根を走るなんてこともない。

だから、これが陸上生活ラストなんだ。

ラストなのに、この走り?

冬の間何をしてたの?
サボっていたの?

なかなか芽が出ない。
苦しい時期もあった。

けど、もうここらで花が咲いてもいいでしょっていう勝手な私の思い。

結果が全てではないとは言え、結果も欲しくなる。

「お前はまだコツを掴んでない。コツを掴んだらもっと速く走れるのに」と言う、たらればダンナに最後の最後までぐちぐち言わせるのかよ…。
そろそろダンナをギャフンと言わせてよ、という、これまた私の勝手な期待…。


次の日の朝、息子は出走はしないけど、大会のある競技場へ。

私も息子の友だちなど、同じ学校の子たちを見て応援しようと思っていたのだけれど、モヤモヤはまだあり、頭痛もしたため、息子の送迎だけして、応援に行くことはやめた。 

家に帰るとダンナから
「そんなにダメだったのか?最初からか?タイムは?」など質問をたくさん受けた。

その度に胸がキュッとなった。

キュッとなるたびに顔をしかめていたので、
「なんでそんな顔するの?」と、ダンナに聞かれた。

「私もショックだから…」と伝えると
「そうかぁ。お前もショックなのかぁ」と、おうむ返しされた。


そしてまた、
「あいつは遅せぇくせに陸上を楽しむなんてふざけたこと言ってるからダメなんだ。そんな舐めたこと言ってるから伸びねーんだよ」と言い出した。

その言葉を聞くたびに私はまた胸がキュッとなり、嫌な気持ちで溢れてきて、またしても胸くそが悪くなった。


息子の結果が悪いのは、私のせいかもしれない。
私の食生活。
ちゃんとしたものを作って食べさせてないからかもしれない。

私のあまり深く考えないところが遺伝したから、息子も深く考えることもなく、成長もしないのかもしれない。

そもそも私の運動神経のなさが息子に遺伝して、タイムが伸びないの?

ってか、整体禁止令を出すダンナの気持ちがわからない!
整体というより、あの体幹を整えてくれるところには行かせてくれればこんなことにならなかったのに…。

私の中のたらればばばあが吠え出す。

もう色んな負の言葉たちが並ぶ。
叫び出す。
吠えまくる。
そして私に突き刺さる。


はぁ…。
息子が帰ってきたらまたダンナは色々息子に言い、息子はそれに対して言い訳やら何やらを言うのかと思ったら頭痛だけじゃなく、お腹まで痛くなってきた。


ここ数日暖かくなり、花たちも一斉に咲き出し、家の近くの桜並木もチラホラと咲き始めたところだった。
なのに、私の中では、とにかくモヤモヤが晴れなかった。


このモヤモヤの正体…。


ダンナでもない。
息子でもない。

自分だ。

息子を信じて見守ってあげられない自分にモヤモヤするんだ。

そして私はこの記事を読んだからだ。

やなぎだけいこさんの記事。
こちら有料記事ですが、よろしければどうぞ。

私はけいこちゃんのように真っ直ぐにお子さんを信じて子供が出した結論を受け入れて「いいよ」といってあげられるだろうか…。

私は、きっと言えない。

「もう少し行ってみたら?」
「まだ数日しかたってないよ」
「そういうもんだよ」
「社会に出たらもっと大変になるよ」

色んな世間の言葉を私の口から出してしまうだろう…。

息子が出した結論、選択を受け入れて賛同して、見守ってあげる覚悟が私にはないのだ。

息子を信じるということも息子がどんな結果であろうと私には、受け止める覚悟がない。

そこにモヤリがあるんだ。

このままでいいの?
どうしたらいいの?

あれが間違ってた?
これが間違ってた?
この先どうしたらいいの?

不安と焦りがあるんだ。

だから、ダンナの言葉に反応し、揺さぶられ、いちいちカチンとくるんだ。

そして、頭の中で私にぐちぐちと言ってくるのは、いつもダンナの声。

こうやったらまたダンナにこう言われるかも。
これだとダンナに息子がこう言われるかも。

そんなふうに考えて焦り出す。

そう考えることもそれを回避させようとあわあわすることも嫌なのに、考えてしまう。

それもモヤモヤの1つ。

まだ私の中にはこういう『ダンナ』という形の世間や負の言葉に振り回される自分がいるんだと、思い知らされる。

それもまた嫌なんだ。

弱い自分。
覚悟を持っていない自分。
フラフラしてる自分。
芯がない自分。


それらを突きつけられている感じだ。

お前、まだまだだからな。
キンプリにうつつを抜かしてるからこんなことになるんだからな。
お前が楽しんでるのは現実逃避なんだよ。

ちゃんと母親出来てないのに楽しんでるからダメなんだよ。

マイナスの言葉たちが降り注ぐ。

ダメだ。
前の自分に戻りたくない。

いい波動で進みたい。


これがなんちゃらの逆行のせいなのか?
それとも身から出た錆なのか?


まだモヤリはあって、解決していないけど、ひとまず今の私の心境を書かせてもらいました。

来週、再来週、その次…と、毎週のように大会がある。

息子はどう成長するのだろうか。
もしくは、しないのかもしれない。

息子の問題なのにチクンとなる私はこの後耐えられるかな…。


今回、桜がこのくらいまで咲いたよ〜とか明るい話を書こうと思っていたのに、全然そんなお話にもならず…。

あれとあれを捨てたよ〜という断捨離記事も書けず、こんな記事になってしまいました…。

最後までお読みいただきありがとうございます😊
しあわせをありがとうございます💖
うちなる平和を💕
シュカポン🐼

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