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ロックはおじさんたちの演歌になった論を考える

年末の紅白歌合戦で、もはやロックは演歌のポジションになっているというツイートが話題になった。

このツイートをきっかけに論争が巻き起こる。

確かに53歳の自分にとってみれば、演歌は上の世代のものだけど、ロックは子どものころから聞いていた「自分の世代の音楽」になっている。

昔はある一定の年齢になれば演歌が好きになると思っていたのだけど、実際はそんな気配はなく、これからもロックは聞き続けると思う。

とすると、音楽の趣味趣向は加齢効果ではなく世代効果(コーホート効果)だったということなのだ。

コーホート分析とは、同じ時期に生まれた人の生活様式や、行動、意識などからくる消費の動向を分析・調査をすること。同時期に同様の体験をして成長するため、物に対する価値観など、共通の行動や意識を指し示すことが多い。年齢を重ねて、時代が経過しても、意識に共通性が見られることもある。生まれた世代が近い人間は多少類似している傾向がある想定されている。
この分析は、長きに渡る市場のデータを分析する時に、違う視点からわけて変化を見ていく手法である。

1つめが、時代の変化からくる要因のこと。これを「時代効果」と言う。
2つめが、年齢の変化による要因。これを「加齢効果」と言う。
3つめが、生まれた年代による要因。これを「コーホート効果」と呼ぶ。

https://www.synergy-marketing.co.jp/glossary/cohort-analysis/

例えば、この話題の中でも出てくる桑田佳祐さんたちが結成した「時代遅れのrock'n'roll band」のみなさんは67歳前後。自分より14歳年上だ。
この年齢差は今後もずっと変わらない。

そして例えば北島三郎さんは現在御年86歳で、親世代にとってみれば子どものころから聞いていた音楽ということになる。
だから年をとっても演歌が好きだし、これからもそうなんだろう。

なので、今の子どもたちが老人になったときに、YOASOBI的な打ち込み系の音楽を好んで聴いていてもおかしくはない。

そんな未来がもうすぐくるのだろうか。

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