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『Creative Superpowers』


【はじめに】

無人島には持っていかないが、
現代を生きるにはコレがいる。
と帯にある。
この本は、イギリスで出版され、世界九ヶ国のクリエイター14名のエッセイを4名のキューレーター達でマトメられています。
クリエイティブ•スーパーパワーズは、4つの力から成ると説明されています。

1)メイキング (Making)
脳の新たな領域を開拓するものづくりとは?
2) ハッキング(Hacking)
これまでとは異なる方法で課題にタックルするためにハッカーの発想と手法をいかに活用すればいいのか?
3) ティーチング (Teaching)
自ら学習したり、他人に指導する事で、いかに知見や経験値を高めていくか?
4) スィーフ (Thief)
過去の事例や作品を今の課題解決にどう活かすか?
この本には、これら4つの内容を実践しているクリエイター達の物語があります。

AI(人工知能)の登場について

これまで人々が行ってきた 数々のルーティンワーク
(定型業務)が取って代わられると見るのではなく、IA(拡張機能)により良いアイデアを生む革新的な方法をもたらすツールとしてのデジタル技術を使うと云うスタンスです。
技術革新により、新しいクリエイティビティの時代が来る。
そして、それは新しいスーパーヒーロー達を必要としています。

pp.16〜17.

【1)メイキング (Making)】

つくるプロセスの中から答えは見つかる
アイデアを形にしていく行為は、クリエイティブの "道のり" であると同時に "方法" でもあります。
「つくる力」は、クリエイティブ•スーパーパワーズの4つの内の1つである。

ものづくりを成功に導く7つの原理
日本からは、原野守弘さんが掲載されています。 
本文 pp.40〜55.

【2)ハッキング(Hacking)】

ハックする力
ハッキングは、ここまでやればおしまいと云うものではなく、どこまでも続くプロセスです。
生産性や業務効率を向上させる様々なアイデア。
「ライフハック」を提唱
ダニー•オブライアン

【3)ティーチング (Teaching)】

学ぶ力
二十一世紀の識字能力がない人とは、読み書きが出来ない人々ではなく、学んだ事を一旦忘れて、新しく学び直す事の出来ない人々のことである。
アルビン•トフラー
「学んで手放し、また学ぶ。」
pp.170〜172.

【4)スィーフ (Thief)】

パクる力
「パクる」つまり「拝借する」は、大切なクリエイティブ•スーパーパワーのひとつです。p.214
情報やハウツーを暗記しておく必要はなく、そっくりそのまま拝借すると盗作になるので、捻りを入れる。
「我々は一人で出発することは出来ない。一人でクリエイトすべきではない。」
p.220
「凡人は模倣し、天才は盗む。」ピカソ
p. 221
「知的引用」
p.233
① よく似ているけど違うもの (抽象)
② 抽象(abstraction) → 濾過してエッセンスを抽出する
アイデアは新しい組み合わせ
③ メタファー (隠喩)
▶ アイデアは新しい組み合わせ
p.266
▶ 拝借するヒント pp.268〜276.
インスピレーションとイミテーション
pp.270〜273.

【訳者あとがきより】

▶ クリエイティブ:社会や暮らしを豊かにする課題解決の技術
▶ 必要なのは才能じゃない練習•練習•練習 それだけ。 
マイルス•デイヴィス

『Creative Superpowers』
ローラ•ジョーダン•バーンバック
マーク•アールズ
ダニエル•フィアンダカ
スコット•モリソン / 編
河尻享一 / 訳
左右社 (2018.10.30.)

2023.12.21.
必要に応じ随時加筆する予定です。

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