堀之内出版ブログ(公式)

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堀之内出版の公式ブログです。 http://www.horinouchi-shuppan.com/

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    読み物を掲載いたします

  • 帰り道ふらりとバーに寄るようにこの世に来たのではあるまいに

    歌人・三田三郎さんによる週刊連載のエッセー。お酒にまつわること、短歌にまつわることが中心です。2024年夏〜秋に書籍刊行予定。

  • いま、何も言わずにおくために

    【不定期連載】批評家・研究者の森脇透青さんによる「いま、何も言わずにおくために」をまとめたマガジンです。各回でゲストをお呼びして、フィクションについての対話を行います。

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    声なきものの声を聴く──ランシエールと解放する美学

    鈴木 亘 (著/文)https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237941“声を持たないとされてきた者の声を聞こえるようにし、不可視とされてきた者を可視的にし、能力を持たないとされてきたものの能力を主張する。それこそが政治なのだ──”本書ではフランス現代思想の重鎮、ジャック・ランシエールの美学・芸術思想を扱う。だが、取り上げるのはランシエールだけではない。ドゥルーズ、ブルデュー、カント、リオタール、グリーンバーグ、フローベールらを手がかりに、現代思想のあり方そのものを問い、日常生活のなかに息づく美や感性を見つめ直す。若き俊英による待望の芸術論。【第4回東京大学而立賞 受賞作!】────────◉目次第一章 ランシエールとモダニズム/ポストモダニズム第二章 シラー『美的教育書簡』を再起動する──《ルドヴィシのユーノー》と「宙吊り」の作用第三章 崇高から美へ──ランシエールとリオタール第四章 『哲学者とその貧者たち』の美学思想――ブルデューに抗してカントを擁護する第五章 詩人の地位変化──ランシエールにおけるマラルメ第六章 エクリチュールの複数の政治性──フローベール解釈の諸相第七章 ランシエール、ドゥルーズ、自由間接話法
    ¥4,400
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    POSSE vol.56(特集:春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機)

    ★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2024年3月下旬より発送開始】[特集]春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機元 連合非正規労働センター長 龍井葉二全労連事務局長 黒澤幸一木下武男/篠田徹/今野晴貴物価高騰が止まらないなか、改めて「春闘」が注目されている。しかし、日本の労働組合の代名詞となってきたはずの春闘は、かつての姿から大きく変わってしまっている。政府が経営者に賃上げを要請する「官製春闘」が定着してすでに10年が経過し、大企業からは続々と「大幅な賃上げ」が発表されている。なかには組合の要求を待たずに早々にベースアップがリークされたり、組合要求を上回る数字を発表したりする大手企業も相次いでいる。春闘を主導するのは政治や経営者だと言わんばかりの状況だ。だが、賃上げに非正規雇用労働者の待遇改善は含まれているのだろうか? その額は実質賃金を踏まえても高水準なのだろうか? この賃上げ「ブーム」は持続するのだろうか?いまこそ、春闘によって労働組合が存在意義を発揮すべきときだ。「非正規春闘」のような新たな取り組みも台頭している。本特集では、春闘の歴史的な経緯や背景、アメリカの賃上げストライキの動向、日本の労働市場の現状や非正規春闘の実践を踏まえつつ、春闘をつうじた労働組合の未来を考えていきたい。【特集】春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機◆15分でわかる春闘入門本誌編集部◆基調論文春闘とは何だったのか?龍井葉二(元連合非正規労働センター長)◆座談会春闘はいま、無秩序な労働市場に立ち向かえるのか龍井葉二 × 木下武男(労働社会学者・元昭和女子大学教授) × 今野晴貴(POSSE代表)◆インタビュー非正規労働者の賃金が上がらなければ、日本全体の賃金は上がらない黒澤幸一(全労連事務局長)◆インタビュー米国労働組合の大幅賃上げに見る日本の春闘への提言篠田 徹(早稲田大学教授)◆論考今年で2年目を迎えた非正規春闘2023春闘の成果と2024春闘での広がり青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)◆インタビュー学生アルバイト1人からでも賃上げを実現できる!──非正規春闘とベイシアでの運動の経験から茂木 楓(大学生)【単発】◆台湾の移民運動の再建を目指して前進する現場の取り組み──20周年を迎えた台湾の移民運動の実践から田所真理子ジェイ(NPO法人POSSEスタッフ)【連載】◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて第3回 「日々雇用」と副業のはざまで黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)◆困窮する移民・難民の生存権を求めて第3回 「幸運」な難民認定申請者とその後大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間第8回 過労死・過労自死を防ぐために労働組合ができること高橋優希◆スポーツとブラック企業第17回 スポーツと国籍をめぐって常見陽平(千葉商科大学准教授)■表紙の写真「TOKYO NUDE」虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ安藤瑠美フォトグラファー・レタッチャー1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。http://rumiando.comhttps://www.instagram.com/andytrowa/■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
    ¥1,540
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声なきものの声を聴く──ランシエールと解放する美学

鈴木 亘 (著/文)https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237941“声を持たないとされてきた者の声を聞こえるようにし、不可視とされてきた者を可視的にし、能力を持たないとされてきたものの能力を主張する。それこそが政治なのだ──”本書ではフランス現代思想の重鎮、ジャック・ランシエールの美学・芸術思想を扱う。だが、取り上げるのはランシエールだけではない。ドゥルーズ、ブルデュー、カント、リオタール、グリーンバーグ、フローベールらを手がかりに、現代思想のあり方そのものを問い、日常生活のなかに息づく美や感性を見つめ直す。若き俊英による待望の芸術論。【第4回東京大学而立賞 受賞作!】────────◉目次第一章 ランシエールとモダニズム/ポストモダニズム第二章 シラー『美的教育書簡』を再起動する──《ルドヴィシのユーノー》と「宙吊り」の作用第三章 崇高から美へ──ランシエールとリオタール第四章 『哲学者とその貧者たち』の美学思想――ブルデューに抗してカントを擁護する第五章 詩人の地位変化──ランシエールにおけるマラルメ第六章 エクリチュールの複数の政治性──フローベール解釈の諸相第七章 ランシエール、ドゥルーズ、自由間接話法
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POSSE vol.56(特集:春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機)

★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2024年3月下旬より発送開始】[特集]春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機元 連合非正規労働センター長 龍井葉二全労連事務局長 黒澤幸一木下武男/篠田徹/今野晴貴物価高騰が止まらないなか、改めて「春闘」が注目されている。しかし、日本の労働組合の代名詞となってきたはずの春闘は、かつての姿から大きく変わってしまっている。政府が経営者に賃上げを要請する「官製春闘」が定着してすでに10年が経過し、大企業からは続々と「大幅な賃上げ」が発表されている。なかには組合の要求を待たずに早々にベースアップがリークされたり、組合要求を上回る数字を発表したりする大手企業も相次いでいる。春闘を主導するのは政治や経営者だと言わんばかりの状況だ。だが、賃上げに非正規雇用労働者の待遇改善は含まれているのだろうか? その額は実質賃金を踏まえても高水準なのだろうか? この賃上げ「ブーム」は持続するのだろうか?いまこそ、春闘によって労働組合が存在意義を発揮すべきときだ。「非正規春闘」のような新たな取り組みも台頭している。本特集では、春闘の歴史的な経緯や背景、アメリカの賃上げストライキの動向、日本の労働市場の現状や非正規春闘の実践を踏まえつつ、春闘をつうじた労働組合の未来を考えていきたい。【特集】春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機◆15分でわかる春闘入門本誌編集部◆基調論文春闘とは何だったのか?龍井葉二(元連合非正規労働センター長)◆座談会春闘はいま、無秩序な労働市場に立ち向かえるのか龍井葉二 × 木下武男(労働社会学者・元昭和女子大学教授) × 今野晴貴(POSSE代表)◆インタビュー非正規労働者の賃金が上がらなければ、日本全体の賃金は上がらない黒澤幸一(全労連事務局長)◆インタビュー米国労働組合の大幅賃上げに見る日本の春闘への提言篠田 徹(早稲田大学教授)◆論考今年で2年目を迎えた非正規春闘2023春闘の成果と2024春闘での広がり青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)◆インタビュー学生アルバイト1人からでも賃上げを実現できる!──非正規春闘とベイシアでの運動の経験から茂木 楓(大学生)【単発】◆台湾の移民運動の再建を目指して前進する現場の取り組み──20周年を迎えた台湾の移民運動の実践から田所真理子ジェイ(NPO法人POSSEスタッフ)【連載】◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて第3回 「日々雇用」と副業のはざまで黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)◆困窮する移民・難民の生存権を求めて第3回 「幸運」な難民認定申請者とその後大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間第8回 過労死・過労自死を防ぐために労働組合ができること高橋優希◆スポーツとブラック企業第17回 スポーツと国籍をめぐって常見陽平(千葉商科大学准教授)■表紙の写真「TOKYO NUDE」虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ安藤瑠美フォトグラファー・レタッチャー1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。http://rumiando.comhttps://www.instagram.com/andytrowa/■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
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KOKKO第54号[第一特集]2024年版「税制改革の提言」

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集]2024年版「税制改革の提言」●人権保障のための税制へ中村芳昭/伊藤周平/唐鎌直義2024年からNISA(個人投資家のための税制優遇制度)の非課税枠が拡充され、「老後資金2000万円問題」などで広がった将来不安を背景に、政府・メディアがこぞって「貯蓄から投資へ」と国民を駆り立てています。NISA口座は23年9月時点ですでに2000万口座(一般+つみたて)・買付額34兆円を超えました。株価高騰の要因とも指摘されています。庶民や一般労働者までが、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)などで個人投資による生活防衛を強いられる状況は、ある意味で異常です。裏を返せば、国民が税制による再分配と社会保障機能を信頼していない証左であり、それをさらに促進する日本政府の責任放棄が際立ちます。「税制改革の提言」では毎年、基本的人権を保障するための応能負担の税制改革の方向を示していますが、今年は納税者の権利や社会保障のあり方・財源問題についても特別寄稿で論じています。誰もが安心して暮らせる社会に向けて、「公共」を支える税のあるべき姿を考える特集です。[第二特集]ジェンダー平等へのアップデート●深刻な性差別をなくすために青龍美和子/中村果南子/岡野八代芸能界の性暴力事件から労働現場のセクハラ、男女格差に至るまで、ジェンダーに関連するさまざまな問題がマスコミやSNS上で話題にならない日はありません。過去最低となったジェンダーギャップ指数(日本は146か国中125位、2023年)を持ち出すまでもなく、日本社会は各分野においてジェンダー差別がデフォルトといえるような状況が続いてしまっています。こうした状況を改善するため、国公労連は「ジェンダー平等宣言」の職場採択運動(今号の大門論考参照)をすすめています。そして、ジェンダー平等を実現していくための学びを深めることで、それぞれの人権感覚をアップデートしていくこととしています。そのスタートを切るのがこの第二特集です。[第一特集]2024年版「税制改革の提言」2024年版「税制改革の提言」応能負担の原則で国民本位の税財政及び行政の確立を日本国家公務員労働組合連合会〈特別寄稿〉納税者の権利保障立法または憲章はどのような枠組みで制定されるべきか中村芳昭社会保障の財源問題と税制改革の方向伊藤周平日本における社会保障の後進性とその克服唐鎌直義[第二特集]ジェンダー平等へのアップデートジェンダー平等社会のための基礎知識青龍美和子 弁護士職場からセクハラをなくすためのワークショップ──ハラスメントなくす第三者介入のスキルを身につけよう中村果南子 ちゃぶ台返し女子アクションバイアスを乗り越えてジェンダー平等を実現しよう大門晋平 国公労連中央執行委員〈インタビュー〉ジェンダー平等でケアを社会の中心に岡野八代 同志社大学大学院教授[単発]「国公労連2024年要求組織アンケート」の結果について国公労連調査政策部[連載] スミレとヒマワリ 第18回労働組合の力で公共を取り戻そう白神優理子 弁護士[連載]国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第42回「非常勤職員制度の運用の在り方」を検討?国公労連[書評]KOKKO Editor’s Book Review『中流危機』/『コミュニティ・オーガナイジングの理論と実践』KOKKO編集部表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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残らなかったものを想起する──「あの日」の災害アーカイブ論

残らなかったものを想起する──「あの日」の災害アーカイブ論高森順子 編ISBN:978-4-909237-92-7【災害のあった「あの日」を、あなたはどう伝えますか?】能登半島地震、東日本大震災、阪神・淡路大震災、御嶽山噴火……巨大災害が頻発するこの国では、防災、減災、命の大切さといった「残すべき目的」を掲げた「アーカイブ」が作られ続けています。しかし、そこで残すべきとされるものは、ほんのひと握りでしかありません。私たちはもっと豊かなものを、もっと多様な手法で、留めたり、取り戻したりすることができるのではないでしょうか。本書では、現場の偶然性をとりこみながら「残らなかったもの」への想起の回路を開こうとするユニークな15のメディア実践を紹介。あなたにとっての「災害」、そして「アーカイブ」のイメージを大きく変える実践がここにあります。語り復元模型被災写真報道写真育児日記絵画手記集朗読展覧会記念式典災害遺構文化施設映像美術館演劇 etc……災害は私たちからすべてを奪うわけではない。被災地に目を凝らせば、「あの日」以前に確かにあったものの痕跡がある。災害によって大きく変化した世界で、「残らなかったもの」の痕跡としての「残ったもの」は、過去と地続きのものとして人々を引き寄せ、かつてを辿るための寄す処となる。「残ったもの」に引き寄せられた人々は、自らの意志でもって「あの日」を境に失われたものを想像しようと手探りするだろう。一方、「残ったもの」を目の前にして、「残らなかったもの」の不在の重みに怯み、逡巡し、想起への回路を閉ざしてしまう人々もいるだろう。被災地の「残ったもの」をめぐる現場には、想起という行為を惹起しつつ、同時に、抑圧するという、いわば想起の「引力」と「斥力」がはたらいている。本書のねらいは、このような想起をめぐる「引力」と「斥力」のはたらく場において、そこに何らかのアクションを起こしたり、アクションが起きた現場をつぶさに見つめてきた執筆陣を集め、彼らが取り扱うアクションをまずもって「災害アーカイブ」として見立てることで、現場に根差した災害アーカイブ論の出発点をつくることである。じっさい、本書の執筆陣のなかには、結果的に、アクションが予期せぬかたちで「災害アーカイブ」として機能したと考察する者や、アクションを「災害アーカイブ」として捉え直すことで、その特異性に普遍的な知を見出した者もいる。言い換えれば、本書は、想起をめぐるアクションを「語り」、「写真」、「絵画」などのメディアごとにまずは並べてみることで、「残ったもの」から「残らなかったもの」を想起するという「災害アーカイブ」のねじれた営みをパフォーマティブに検討する企図のもとにつくられた。(「はじめに」より)▼「おわりに」を公開中!https://note.com/horipub/n/nd3c4d466a9a0【目 次】●はじめに実践知としての災害アーカイブ高森順子【第Ⅰ部】「あの⽇」以前の暮らしへの回路を創造する●第1章語り──被災の「前」について語ること⽮守克也・杉山高志●第2章復元模型──「あの日」より前の風景、街並み、そこでの記憶を復元する磯村和樹・槻橋 修●第3章被災写真──予期せぬアーカイブとしての溝口佑爾●column 01「わたし」を主語にする──育児日記の再読をとおした震災経験の継承の試み松本 篤【第Ⅱ部】「あの⽇」への想起のダイナミクス─モノを創造する●第4章報道写真──御嶽山噴火の新聞報道にみる記録のポリフォニー林田 新●第5章絵画──関東大震災における美術家の表現活動武居利史●第6章手記集──「読む」まえに「ある」ものとして高森順子●column 02応答のアーカイブ─東日本大震災から「10年目の手記」佐藤李青●column 03展覧会というメディアの可能性(1)─「3・11とアーティスト:進行形の記録」竹久 侑【第Ⅲ部】「あの⽇」への想起のダイナミクス──場を創造する●第7章記念式典──災害を社会はいかに記憶するか福田 雄●第8章災害遺構──何を残し、何を伝えるのか林 勲男●第9章文化施設──わすれン!アンダーグラウンド──「3がつ11にちをわすれないためにセンター」の活動に見る映像メディアの実践と倫理⾨林岳史●第10章映像──断片をつなぎあわせて透かし見る青山太郎●column 04展覧会というメディアの可能性(2)──「3・11とアーティスト:10年目の想像」竹久 侑●column 0512章「カタストロフィの演劇体験」への手引き富田大介【第Ⅳ部】未災者との回路を創造する──実践と研究の「あわい」から●第11章美術館──人の心を動かす主観的記憶の展示⼭内宏泰●第12章演劇──カタストロフィの演劇体験──「『RADIO AM神戸69時間震災報道の記録』リーディング上演」省察富田大介●おわりに高森順子【制作】ブックデザイン 成原亜美(成原デザイン事務所)装画 五月女哲平 “Two doors, two windows”Acrylic on canvas, 130 x 162 cm, 2010撮影 Kei Okano印刷・製本  中央精版印刷株式会社
¥2,420
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POSSE vol.55(特集:物流危機を救うのはAIと規制緩和か?)

★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2023年12月28日より発送開始】【特集】物流危機を救うのはAIと規制緩和か?物流業界における労働の「危機」が叫ばれている。 一つはドライバーの長時間労働規制による「2024年問題」だ。このままでは物流が回らなくなるとして、荷主や運送会社に対する規制や、消費者の意識改革などが啓発されている。それどころか国は「規制緩和」策まで提唱している。だが、こうした議論の中で、労働者の声が反映されているとは言い難いのが実情だ。 同時にインターネット通販、主にAmazonというプラットフォームの拡大のもとで、ドライバーのさらなる個人事業主化、そしてAIによる労働の強化が進行している。労働者が自らの権利を行使することは、ますます困難に思われているのではないだろうか。 いま、労働運動には何ができるのか。本特集では、物流業界の「危機」を見据えつつ、実際に日本やアメリカで闘うドライバーたちの労働組合の実践を参照し、新たな可能性を探りたい。【特集】物流危機を救うのはAIと規制緩和か?◆「規制緩和」がもたらしたトラックドライバーたちの過酷な現状──物流2024年問題と労働組合への期待川村雅則(北海学園大学教授)◆高速道路で「重大事故」が増加する?──「2024年問題」でトラックの速度規制を緩和今野晴貴(NPO法人POSSE代表)◆外国人ドライバーは流通の「救世主」となるのか?本誌編集部◆アマゾンの「当日配送」を支える人々を追って──前編岩本菜々(POSSE学生ボランティア)◆ヤマト運輸の個人事業主・パートたちは「大量リストラ」といかに闘ったか──軽貨物ユニオンの取り組み高橋英晴(軽貨物ユニオン執行委員長)◆「最高益」なら還元しろ!──アメリカのトラック・ドライバーは年収2500万円へ本誌編集部【ミニ企画】『生きのびるための社会保障入門』刊行記念労働組合と社会保障でインフレ危機を生きのびろ!◆「標準」なき時代の社会保障──制度から抜けおちた多様な暮らしをどのように保障するか葛西リサ(追手門学院大学准教授)×奥貫妃文(相模女子大学教授)◆コロナ禍・インフレ危機の惨状からいかに立ち上がるか?──声をあげることからはじまる女性・ケア・地域の新しい連帯竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)×今野晴貴(NPO法人POSSE代表)×奥貫妃文(相模女子大学教授)【単発】◆ヨーロッパのプラットフォーム労働規制の現在地──『あなたの上司はアルゴリズム』から読み解く脇田滋(龍谷大学名誉教授)◆『イギリス炭鉱ストライキの群像』をめぐって──40年前の敗北の闘争がいま、私たちに教える経験とは熊沢誠(甲南大学名誉教授)◆問題多発の業界に立ち向かう回転寿司ユニオン──すべての飲食業界で働く非正規労働者の改善を目指して尾林哲矢(首都圏青年ユニオン事務局長)◆貧困者を収容する「貧困ビジネス」の実態と源流今岡直之(POSSE生活相談班)【連載】◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて第2回 バブル世代・氷河期世代・Z世代、そしてシニア世代と働いて黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)◆生活相談Q&A「貧困ビジネス」施設からの脱出マニュアル今岡直之(POSSE生活相談班)◆困窮する移民・難民の生存権を求めて第2回 「外国人」と貧困大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)◆ラディカル・アメリカ──トランス・パシフィック・レーバー・ヒストリー第2回篠田 徹(早稲田大学教授)◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間第7回 過労死事件を公表して闘うことの葛藤と意義、裁判を闘っていく中での意識の変化高橋優希◆スポーツとブラック企業第16回 スラムダンクの倫理とバ畜の精神常見陽平(千葉商科大学准教授)◆POSSE最新ブックレビュー◆INFORMATION■表紙の写真「TOKYO NUDE」虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ安藤瑠美フォトグラファー・レタッチャー1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。http://rumiando.comhttps://www.instagram.com/andytrowa/■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
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マルクス研究会年誌2022

(目次)◇近代社会における自由競争という権威――マルクスのプルードン(主義)批判菊地賢(立教大学助教)◇MEGA第Ⅱ部門第四巻(1863-1868年経済学草稿)第三分冊解題(上)[監訳]隅田聡一郎(大阪経済大学専任講師)◇『資本論』第三巻第一章第四草案成立と来歴[訳]佐々木隆治(立教大学教授)・竹田真登(立教大学大学院博士後期課程)第一章 剰余価値の利潤への転化、および剰余価値率の利潤率への転化[訳]佐々木隆治(著者プロフィール)菊地賢立教大学経済学部経済学科助教1991年生まれ。専門は初期マルクス。論文に「『経済学・哲学草稿』第1草稿における国民経済学批判の進展について」(『季刊経済理論』第56巻第3号、2019年)、「マルクスのマックス・シュティルナー批判の意義について」(『唯物論』92号、2018年)、共訳書にミヒャエル・クヴァンテ『カール・マルクスの哲学』(リベルタス出版、2018年)など。隅田聡一郎大阪経済大学経済学部専任講師1986年生まれ。専門は国家論。日本MEGA編集委員会編集委員。著書に『国家に抗するマルクス――「政治の他律性」について』(堀之内出版、2023年)、共著論文に「マルクス、ブロック、史的唯物論」(『マルクス研究会年誌』第5号、マルクス研究会、2022年)など。佐々木隆治立教大学経済学部教授1974年生まれ。専門はマルクスの経済思想、社会思想。日本MEGA編集委員会編集委員。著書に『マルクスの物象化論[新版]――資本主義批判としての素材の思想』(堀之内出版、2021年)、『マルクス 資本論』(角川選書、2018年)、『カール・マルクス――「資本主義」と闘った社会思想家』(ちくま新書、2016年)など。竹田真登立教大学大学院経済学研究科博士後期課程1993年生まれ。専門はマルクスの利子生み資本論。共訳書に斎藤幸平『マルクス解体――プロメテウスの夢とその先』(講談社、2023年)、翻訳にベナナフ=クレッグ「恐慌と窮乏化――批判理論の現在」(『マルクス研究会年誌』第5号、マルクス研究会、2022年)。
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KOKKO第53号[第一特集]公務「委託」の破綻から考える

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集]  公務「委託」の破綻から考える●安上がりの「公共」でいいのか?公務「委託」の破綻から考える2023年9月上旬、全国で学校給食などを請け負っていた広島の会社「ホーユー」が経営破綻し、各地で給食提供が止まったことが大きく報道されました。背景には、食料品をはじめとする物価の高騰や最低賃金の上昇だけでなく、かつては自治体などの直営・直雇用だった学校給食事業の非正規雇用化や外部委託化の広がりがあります。また同様の問題は、保育や医療などのケア部門、様々な公共インフラでも共通して起きています。公務・公共部門の外部「委託」は、人件費などのコストカットを主な目的として推進されてきましたが、その劣化と行き詰まりは明らかです。私たちの暮らしと命を直接支える「公共」を取り戻し、そこで働く人の労働条件を改善するために必要な視点や知恵、政策について考える特集です。[第二特集] コ ストカットで失われた研究力●独立行政法人化の末路岸田文雄首相が所信表明演説(2023年10月23日)で、「この30年間、日本経済はコストカット最優先の対応を続けてきました。人への投資や賃金、さらには未来への設備投資・研究開発投資までもが、コストカットの対象とされ、この結果、消費と投資が停滞し、更なる悪循環を招く。低物価・低賃金・低成長に象徴される『コストカット型経済』とも呼び得る状況でした」と述べました。実際に、国立研究機関などの公的研究現場においても研究者・技術者・事務職員の賃金・労働条件、さらには研究費までもがコストカットされてきました。イギリスの科学誌『ネイチャー』の公式ウェブサイトは「日本の研究は、もはや世界トップクラスではない。世界レベルの研究への貢献は減少し続けている」(2023年10月25日)としています。第二特集では、研究力を失わせるコストカットそのものが制度化されている独立行政法人の問題を考えます。目次[第一特集]  公務「委託」の破綻から考える〈インタビュー〉 学校給食から考える公務アウトソーシング破綻の背景吉田佳弘 自治労連/嶋林弘一 自治労連国立ハンセン病資料館不当解雇事件から見えてきた公務の民間委託が持つ危うさ稲葉上道 国公一般国立ハンセン病資料館分会世田谷区の公契約条例から考える「公共」再形成の可能性永山利和 元日本大学教授[第二特集] コ ストカットで失われた研究力国立研究機関の独立行政法人化を考える― 世界の流れは「再公営化」「未来は公共にあり」尾林芳匡 弁護士日本の研究力低下まねく理化学研究所の研究者大量雇止め金井保之 理化学研究所労働組合執行委員長国立研究機関で働く研究者等アンケート結果について小滝豊美 筑波研究学園都市研究機関労働組合協議会(学研労協)事務局次長[新刊案内]『公務員制度の持続可能性と「働き方改革」』紹介[連載] スミレとヒマワリ 第17回軍事演習場のど真ん中で平和の声をあげる―「矢臼別平和盆踊り」に参加して白神優理子 弁護士[連載]  国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第41回給与制度のアップデート? アップグレード?国公労連[書評] KOKKO Editor’s Book Review『カデギ』/『パレスチナ 特別増補版』KOKKO編集部表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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KOKKO 別冊発行号 特集「2023年人事院勧告」

今年の人事院勧告の特徴は、春闘における民間企業の賃上げや初任給引上げ基調を反映し、公務でも30年ぶりに初任給を1万円以上引き上げたこと、そして弊誌51号でも特集した「柔軟な働き方」の本格実施として、テレワークやフレックスタイム制の拡充などを打ち出したことです。その背景には公務員志望者の減少、若手離職の急増など、深刻な「公務員離れ」があります。人事院も「危機的な状況」と強調していますが、その一方で、霞が関のエリート層を向いた対策が先行し、「誰もが安心して働き続けられる」ための具体的な取組が後手に回っている印象です。霞が関勤務は全体の1/4程度に過ぎず、多くの国家公務員は北海道から沖縄まで全国各地で現場をもつ労働者です。また、人事院勧告は、地方公務員や医療・福祉・教育職場など様々な公共セクターで働く約900万人の労働条件に波及します。いま必要なのは、安定した中間層を増やすためのボトムアップ型の労働条件改善です。「2023年人事院勧告等の分析と批判」では、そうした今年の人事院勧告・報告のポイントを現場の労働者の目線から紹介します。
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KOKKO第52号[第一特集]「公共の再生」という希望

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集]「公共の再生」という希望●新自由主義が前提化した社会で、公務はどうあるべきか?本特集では、新自由主義が社会の基礎的な枠組みであるかのごとく浸透した現代で公務のあり方を問い直します。高給を取る少数の意思決定者と、手足となる非正規労働者の組み合わせ組織形態が公共にまで及んだ現状や、「賃金は会社が決めるものです」「最賃を上げると会社がつぶれるので、上げない方がいいです」等、現代の大学生によく見られる温度感を踏まえ、教育と労働の現場に焦点を当てます。そのほかAppleやGoogleなどビッグテック企業に情報と権力が集中した場合の問題点や、「身を切る改革」として業務の民間委託を進めてきた大阪維新の会の失政を検証し、公務のあり方を多角的に検討します。[第二特集] 公務員の「柔軟な働き方」●公務における、テレワーク、フレックス、週休3日等コロナをきっかけにした、あるいはコロナとは無関係に進められてきた裁判所や省庁での柔軟な働き方。省庁や司法機関等の人々が集う座談会で各職場の雰囲気を紹介しつつ、実施に際しての研究報告やQ&Aを付すことで、さまざまな立場から「柔軟な働き方」を検討する特集。= = = = =【目次】[第一特集]「公共の再生」という希望新自由主義の現段階と公務労働の役割―「 公共の再生」のために何が必要か竹信三恵子 和光大学名誉教授/ジャーナリスト〈インタビュー〉 公共を再生する住民参加型の運動― デジタル監視社会に抗する恐れない自治体内田聖子 NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)共同代表〈インタビュー〉 大阪の公共を壊し経済も衰退させた維新― 住民との共同で公共の再生を坂田俊之 大阪自治労連副執行委員長[第二特集]  公務員の「柔軟な働き方」〈座談会〉 公務の「柔軟な働き方」、どう思う?― 若手・女性役員座談会小田春香さん 全司法(30代女性)吉原太一さん 国公労連(国土交通労組)(30代男性)渡名喜まゆ子さん 全厚生(40代女性)野口冬彦さん 全労働(30代男性)野村直弘さん 全法務(30代男性)「テレワーク等の柔軟な働き方に対応した勤務時間制度等の在り方に関する研究会」の最終報告について平井康太 弁護士職場学習資料「Q&Aで考える〈柔軟な働き方〉」国公労連調査政策部[単発] 2023年度 予算定員の分析国公労連調査政策部[リレー連載] 運動のヌーヴェルヴァーグ FridaysForFuture⑨環境を破壊するバイオマス発電とその抵抗運動(後編)鴫原宏一朗 Fridays For Future Sendai[連載]  国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第40回病気休暇のクーリング期間国公労連 [書評] KOKKO Editor’s Book Review『縛られる日本人』/『女性不況サバイバル』KOKKO編集部連載「難民アートプロジェクト」「スミレとヒマワリ」「KENちゃんの職場訪問記」「8プロ映画部日誌」は、都合により休載といたします。表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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POSSE vol.54(特集:地方移住の先にユートピアはあるのか?)

★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2023年8月30日より発送開始】【特集】地方移住の先にユートピアはあるのか?小松理虔×伊藤綾×五十嵐泰正/寺井元一×西本千尋/林 凌/佐々木大記資本主義的な都市部でのライフスタイルを拒否しオルタナティヴを求めるような流れは、コロナ禍のテレワークの広がりの後押しも得て、都市からの移住を促し「移住ブーム」ともいえる状況を生み出している。 こうした状況をどうみるべきだろうか。本特集では、移住先での生活や地域のあり方についての課題を、それぞれの地域にかかわりをもち、実践している方々の座談会やインタビューによって多角的に捉えようと試みた。 移住ブームのなかで見落とされがちな地域の課題や論点を拾い上げ、移住と地域における未来の可能性を探る。目次【新連載】◆オメラスから発つ道の途上で第1回 「被害」の消費ではなく、不公正を告発するためのメディアを岩本菜々(POSSE学生ボランティア)【最新情勢インタビュー】◆ハリウッドのストライキシャバーリ・アーメッド(脚本家、小説家)◆技能実習制度の廃止をめぐる議論と入管法改悪──今後の日本の労働市場における外国人労働者の立ち位置と労働運動の課題指宿昭一(弁護士)【特集】地方移住の先にユートピアはあるのか?◆[鼎談]移住支援のトップランナーが語る、これからの日本に必要な「まちづくり」とは?──振興だけじゃなく、今こそ「縮退」の議論を小松理虔(地域活動家)伊藤綾(きら星株式会社代表取締役)五十嵐泰正(筑波大学人文社会系教授)◆[インタビュー]「移住支援」をしていたら「福祉支援」をやることに?!──キラキラ移住物語の裏側にある実態と移住支援におけるケアの不在寺井元一(株式会社まちづクリエイティブ代表取締役・NPO法人KOMPOSITION代表理事)西本千尋(NPO法人KOMPOSITION理事)◆[論考]「広範囲の都市化」と地方移住──淡路島が「社会の最前線」の経由地となるとき林 凌(日本学術振興会特別研究員PD)◆[論考]地方移住再考──かわまた田んぼリンクから佐々木大記(かわまた田んぼリンククラブ代表)【新連載】◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて第1回 このままでは暮らせない──賃金の上がらない国日本黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)◆困窮する移民・難民の生存権を求めて第1回 「人として生きていく」ことが許されない大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)◆ラディカル・アメリカ──トランス・パシフィック・レーバー・ヒストリー第1回篠田 徹(早稲田大学教授)◆生活相談Q&A「毒親」のいる実家脱出のための生活保護フル活用マニュアル今岡直之(POSSE生活相談班)【単発】◆労働組合運動の新たな形──「非正規春闘」とは何か(下)青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)◆家事労働過労死裁判に取り組む意義とその射程佐藤 学(NPO法人POSSE・総合サポートユニオン)【連載】◆スポーツとブラック企業第15回 スポーツ村を変えるために──外部の意見を大切に常見陽平(千葉商科大学国際教養学部准教授)◆父の過労死──会社と闘ってきた10年間第6回 家事労働者過労死裁判の支援活動から見えてきた社会運動の可能性高橋優希◆POSSE最新ブックレビュー■表紙の写真「TOKYO NUDE」虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ安藤瑠美フォトグラファー・レタッチャー1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。http://rumiando.comhttps://www.instagram.com/andytrowa/■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
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寺山修司の遺産──21世紀のいま読み直す

寺山修司の遺産 21世紀のいま読み直す伊藤 徹・檜垣 立哉 編著978-4-909237-89-7寺山がこの世を去ってから40年──社会状況は大きく変化してきたが、寺山が残したものは、いまもなお読み直され、多くの読者・観客を惹きつけている。現代の問題意識と深くつながる、寺山の多岐にわたる活動に対して、思想、競馬、言語学、美術、デザイン、演劇、映像、政治をテーマに、各分野の筆者陣がそれぞれの問題意識で挑み、新たな魅力を発掘する画期的な論集。【推 薦】 渡部泰明(国文学研究資料館館長)そうか。いつまでもいかがわしさを失わないから、寺山修司は魅力的なのか。【目 次】はじめに 伊藤 徹第1章|演劇Ⅰ虚構が「真実」になるとき――密室劇《阿片戦争》 伊藤 徹第1節 実験演劇としての密室劇第2節 《阿片戦争》という出来事第3節 虚構の「真実」と「時」第2章|言 葉居場所としての言葉――寺山修司の自分語と詩的表現 澤田美恵子第1節 定型詩との出会い第2節 「自分語」という戦術第3節 詩的表現の時空間インタビュー寺山修司と演劇・詩・方言・競馬 佐々木英明第3章|映 像機械仕掛けの巫女殺し――「政治の季節」のテレビドキュメンタリーをめぐって 青山太郎第1節 成長期にあった六〇年代のテレビと寺山修司第2節 「政治の季節」に生まれ育ったテレビドキュメンタリー第3節 秩序を破る記録映像の力能第3節 機械仕掛けの巫女を解体する第5節 お茶の間という神殿第4章|政 治寺山修司の「幸福」の政治学 荻野 雄第1節 選挙と競馬と電子計算機第2節 偶然の賜物としての幸福第3節 幸福への賭けとしての政治的反抗第4節 寺山修司と新左翼運動の諸局面第5章|競 馬寺山修司と競馬 檜垣立哉第1節 寺山修司における競馬第2節 寺山のエクリチュール――生とともにある競馬第3節 寺山の言葉・言葉の場所第6章|デザイン初期の天井棧敷のポスターを読む――劇との関係を中心に 前川志織第1節 初期の天井棧敷のポスターを読む第2節 初期の天井棧敷とポスター第3節 初期の天井棧敷のポスターを読む――劇との関係から第4節 初期天井棧敷のポスターを読む――大衆的図像の引用コラムあなたはいったい誰ですか? 広瀬有紀第7章|演劇Ⅱ小劇場運動と「肉体」――寺山修司をめぐる文化的野心とともに 若林雅哉第1節 寺山修司を宙づりにしてみる第2節 小劇場運動における肉体への回帰――芸(肉体)と演技(内容)の二極から第3節 レッテル張りへの躊躇(1)――巨大劇団の忌避と〈異議申し立ての時代〉第4節 レッテル張りへの躊躇(2)――「肉体」の覇権の諸相第5節 あとから来た「小劇場運動」――蜷川幸雄による「歴史化」の戦略と文化的野心第6節 事後の生第8章|表 現ナンセンスの時代と寺山修司 平芳幸浩第1節 寺山修司と「無意味」第2節 六〇年代前衛における表現の様態第3節 無意味から意味へ第4節 言語遊戯としてのハナモゲラ第5節 寺山修司にとってのナンセンスおわりに 檜垣立哉【はじめに】 私たち筆者は、寺山の言葉とイメージを確固とした「真実」の表現とは捉えないのであり、したがってこれを集約し整理すれば、「宝物」が得られるといったような期待は抱いていない。それゆえここでの諸論考は、いずれも彼の言葉をなぞることを以って研究とは考えないものである。むろんそんなことは寺山に関してだけいえることではなく、ニーチェがいったように、どんな過去でも断罪に値するのであり、思考の可能性の束としての過去に対するには、ときとして矛盾し合う一つ一つを吟味しより分けて吸収する批判精神以外にはなく、それは現在の問題に自ら立ち向かうなかで育まれるものである。筆者はいずれも寺山を「専門」とするものではなく、自らの研究分野を別途温めてきたものである。以下に集められた論考は、執筆者が、そのフィールドでそれぞれ育んだ問題意識をもって寺山という遺産にぶつかっていった結果得られた火花のようなものであって、そうした対峙の姿勢をとることこそ、寺山に対して後に続く者が示すべきリスペクトなのだと私たちは考えるのである。【制作】装丁・本文設計  木下 悠(YKD)印刷・製本  中央精版印刷株式会社
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国家に抗するマルクス――「政治の他律性」について

隅田 聡一郎(著/文)978-4-909237-91-0国家と資本はどのようにして乗り越えられるのか──?百年以上にわたるマルクス主義国家論の変遷を追うとともに、マルクスを一九世紀社会主義・共産主義の歴史的文脈に位置づけなおし、未完の国家批判プロジェクトに迫る!気鋭の研究者による初の単著。【目 次】はじめに フーコーからマルクスへ?第一部 マルクスの国家批判第一章 未完の国家批判 「国家導出論争」再考 マルクスの「国家論」は存在するのか? エンゲルスの国家論 グラムシの「市民社会」論 アルチュセールの「国家装置」論 マルクス主義国家論争 批判理論から「マルクスの新しい読み方neue Marx-Lektüre」へ 「国家導出論争」の背景 国家独占資本主義論批判 後期資本主義論批判 「国家導出論争」の主題 「国家導出論争」をこえて第二章 近代国家とブルジョワ社会 国家批判からポリティカル・エコノミー批判へ 階級論なき国家批判 ヘーゲル法哲学批判とは何だったか ヘーゲル国家論批判 『独仏年誌』以降の政治批判 「ドイツ・イデオロギー」諸草稿における「政治的形態」規定 「ドイツ・イデオロギー」諸草稿以降のアソシエーション論第三章 無産国家 資本主義の政治的形態 形態分析による「史的唯物論」の再構成 生産関係に埋め込まれていた国家(公的権力) 国家(公的権力)の無所有化 国家形態と貨幣―国家的貨幣論の批判 国家財政の形態分析 資本の蓄積過程と国家の制度的介入第四章 法=権利形態とイデオロギー批判 マルクスとパシュカーニス 「物象の人格化」と法=権利形態 イデオロギー論からイデオロギー批判へ 法イデオロギーと法フェティシズム 「法=権利の転回」としての「領有法則の転回」論第二部 「資本の国家」をこえて第五章 近代国家から「資本の国家」への移行 「ブルジョワ国家」の可能性と限界 「国家を取り戻す」? ポリティカル・エコノミー批判における形態分析と歴史的考察 国家の形態分析における歴史的考察の意味 「アンシャン・レジーム」における近代国家の形成 マルクスとフランス革命 近代国家から「資本の国家」への移行 資本主義国家のブルジョワ的形態 「ブルジョワ国家」の可能性と限界第六章 階級闘争と国家形態 「社会国家」の可能性と限界 階級闘争の形態分析 「社会国家幻想」批判 脱商品化としての社会国家 アソーシエイトした社会システムへの移行における社会国家の可能性 「プロレタリアート独裁」のコンテクスト アソシエーションの政治的形態第七章 資本主義世界システムの政治的形態 「資本の帝国」と地政学的対立 帝国主義論をこえて 政治的マルクス主義のパースペクティブ 世界市場と諸国家システム アナーキーな世界市場と地政学的アナーキー 資本主義的地政学の起源 「制度」としての諸国家システム第八章 国家に抗するデモクラシー 「アソシエーションの政治的形態」の発明 議会制デモクラシーの批判―アニョーリの場合 近代的シティズンシップの批判―ウッドの場合 国家に抗する政治的共同体おわりに 可能なるアセンブリ・コミュニズムへあとがき参考文献【はじめに】左派はしばしば、国家権力を介した生産関係の変革や支配階級の打倒を追求してきた。しかし、国家権力を掌握して管理しようとしても、そして、たとえその担い手が労働者階級や左派勢力であったとしても、権力関係それ自体を消滅させることはできない。したがって、私たちは「国家の自律性」という外観に抗しつつ、国家を含む権力関係の総体、すなわち国家を不可欠な構成要素とする資本主義社会システムを、より緻密に分析する必要があるのだ。(「はじめに」より)【著者】隅田聡一郎1986年生まれ。大阪経済大学経済学部専任講師。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了後、カール・フォン・オシエツキー大学オルデンブルク哲学研究科客員研究員、ベルリン・ブランデンブルク科学アカデミー客員研究員などを経て現職。共著に『マルクスとエコロジー─資本主義批判としての物質代謝論』(堀之内出版、2016年)、論文に‘Die Zusammenfassung der bürgerlichen Gesellschaft in der Staatsform. Zu Marx’ Theorie des Staats’, Marx-Engels-Jahrbuch 2017/18、編著にMarx-Engels-Gesamtausgabe, IV. Abteilung Band 19 (digital)など。専門は、社会思想史、現代資本主義論、批判理論。【制作】装丁・本文デザイン 川名潤組 版  江尻智行(tomprize)印刷製本  中央精版印刷株式会社
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KOKKO第51号[第一特集]仲間づくりのメソッド

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集]仲間づくりのメソッド●労働運動活性化に必要なスキル日本の労働組合の組織率は2022年時点で16.5%と過去最低を記録しています。一方、欧米諸国では「ほとんどの公共交通機関が止まる(ドイツ)」など物価高騰に見合う大幅な賃上げを求める大規模なストライキが相次いでいます。とりわけアメリカでは、最低賃金15ドル運動、全米規模に広がる教員スト、アップルやアマゾン、スタバなどでの組合結成と労働運動が大きく盛り上がっています。しかもZ 世代(1997年以降生まれ)が運動の中心。2022年の労組支持率71%は1965年以降で最高となり、18~34歳は77%が労組支持。先日、アメリカ在住の知人とオンラインで話す機会があり、「なぜ若い世代が労働組合運動を活性化させているのか?」と問うと、知人は「いまの若い世代は#MeToo運動やBlack Lives Matter運動などを学生時代に経験していて、労働組合運動を推進するときに大切な対話やスピーチのスキルが高い。そこにアメリカ労働運動がコミュニティ・オーガナイジングを活用して戦略キャンペーンに取り組んでいるので活性化している」との回答。日本においてもコミュニティ・オーガナイジングの活用が労働組合運動を活性化させる鍵です。[第二特集]国家公務員の宿舎●公務員宿舎の「失われた30年」?2010年前後に公務員宿舎が「公務員優遇」であるとメディア上で批判され、民主党政権下で宿舎の売却と削減、新設凍結が方針化され、職員が宿舎に入居できる要件は「5類型」に厳格化されました。その後、現在に至るまで老朽化した宿舎の本格的な改修も進まず、とりわけ若年層職員の宿舎離れが加速し、空き部屋が問題化しています。2021年(令和3年)11月に財務省の「行政財産の未来像研究会」がとりまとめた報告書では、これまでの方針を見直し、「借受と建設のコスト比較を早急に実施し、適切に宿舎確保を進めるべき」「個々の宿舎の状況に応じて長寿命化を図りつつ、必要に応じてコスト比較の上、借受移行や建替などから費用対効果の高い方法を実行し、計画的・効率的に行う必要がある」こと等を今後の基本的な対応方針として打ち出しました。本特集では、公務員志望者の急減や若手職員の離職増が問題化するなか、今後の国家公務員の住まいのあり方について、宿舎等の実情と職員の声を中心にして考えます。目次[第一特集]仲間づくりのメソッド〈座談会〉一人ひとりの力を引き出し問題解決できる労働組合へ―コミュニティ・オーガナイジングは仲間づくりの処方箋伊藤賢太 北海道勤医労執行委員/北海道医労連執行委員/道労連事務局次長更科ひかり 北海道高教組中央執行委員/さっぽろ青年ユニオン執行委員福本えりか 京都市職労書記長小松康則 大阪府職労委員長司会 井上伸 国公労連中央執行委員〈インタビュー〉みんなの力引き出すファシリテーション―会議が変われば組織文化は変わる嶋田 至 組織開発ファシリテーター全員参加型の運動スタイル追求の到達点と課題―これからの国公労働運動を考える全国会議から1年にあたって大門晋平 国公労連中央執行委員[第二特集]国家公務員の宿舎国家公務員宿舎をめぐる経過と今後の在り方について浅野龍一 国公労連書記長国家公務員の宿舎と住まいの実態とは?本誌編集部民間企業の住宅支援施策の動向本誌編集部[単発]メディアのMeToo運動―ジェンダー平等で労働組合の活性化を吉永磨美 新聞労連前中央執行委員長[単発]「国公労連2023年非正規で働く仲間の要求アンケート」結果について国公労連調査政策部[連載] スミレとヒマワリ 第16回母が勝ち取ったこと―「女性には無理」の誤り白神優理子 弁護士[連載]運動のヌーヴェルヴァーグ FridaysForFuture⑧「エネルギー貧困」と気候変動はいかにつながっているか鴫原宏一朗 Fridays For Future Sendai[連載] KENちゃんの職場訪問記第7回 東京出入国在留管理局の巻KEN[連載] 国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から第39回 男女賃金格差の公表、公務職場では?国公労連[書評]KOKKO Editor’s Book Review『何が問題か マイナンバーカードで健康保険証廃止』/『こんな大人になりました』/『学校で育むアナキズム』KOKKO編集部連載「難民アートプロジェクト」「8プロ映画部日誌」は都合により休載いたします。表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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POSSE vol.53(特集:フードロス×使い捨て労働)

★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2023年4月27日より発送開始】[特 集]フードロス×使い捨て労働藤原辰史 × 今野晴貴 × 五十嵐泰正 × 森 進生飯田悠哉/SDGsユニオンSDGsブームのなか、フードロス対策として個人の消費行動の変容がさまざま呼びかけられている。余剰を生まないために、「買いすぎないようにしよう」、「計画的に料理しよう」、「食品の節約をしよう」等々……。しかし問われるべきは、大量の食品を商品として生産し、それによって利益をあげていこうとするシステムそのものではないだろうか。食品の生産・加工・販売、そして廃棄のプロセスには、必ず人々の労働がかかわっており、人間の使い捨てと食品の大量廃棄は、深くつながっている問題である。本特集では、労働の視点からフードロスが生み出される社会のあり方を分析し、食をめぐる社会運動のあり方を考える。目次[書 評]◆アーロン・ベナナフ著『オートメーションと労働の未来』今野晴貴(POSSE代表)[特 集]フードロス×使い捨て労働◆フードロスと人間の使い捨て藤原辰史(京都大学人文科学研究所准教授)コメント 今野晴貴(NPO法人POSSE代表)五十嵐泰正(筑波大学人文社会系教授)森 進生(フードバンク仙台副代表)◆棄てさせられているのは誰か?―システマティックな侮辱としての「廃棄労働」飯田悠哉(京都大学大学院農学研究科研究員)◆職場の食品ロスの実態と労働運動のポテンシャル荻田航太郎(SDGsユニオン代表)◆ライフラインの貧困と飢餓に立ち向かう―ライフライン無償化プロジェクトからの報告笠原沙織(仙台POSSEスタッフ)[AEQUITASシンポジウム]生活苦しいやつ声上げろ!――若者とエッセンシャルワーカーが求める最低賃金1500円と社会保障拡充◆私たちが「債務帳消し」を求める理由―時間稼ぎではなく、システム・チェンジを岩本菜々(奨学金帳消しプロジェクト)◆フードバンクから見えてきた女性の貧困冨永華衣(フードバンクキャラバン)◆社会を支える全ての人が豊かに生きられる社会を!―元エッセンシャルワーカー・奨学金返済当事者の立場から宮野(私学教員ユニオン)◆エッセンシャルワークと最低賃金蓑輪明子(経済学者)◆ディスカッション マイノリティが中心の新しい最低賃金運動を!司会 青木耕太郎(総合サポートユニオン)[単 発]◆労働組合運動の新たな形―「非正規春闘」とは何か(上)青木耕太郎(総合サポートユニオン)◆権利行使を支えるソーシャルワーク実践―家族から「排出」された若者の事例から今岡直之(NPO法人POSSE生活相談チーム)◆部活問題を通じた新たな教員労働運動の可能性佐藤 学(私学教員ユニオン代表)[連 載]◆スポーツとブラック企業第14回 スポーツと食 幻想と現実常見陽平(千葉商科大学国際教養学部准教授)◆海外留学見聞録No.9 分断を越えてイギリス全土50万人ストライキの現場から谷口歩実(#みんなの生理共同代表)◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間第5回 会社と闘ってきた10年間で得たもの高橋優希◆ラダイトと脅迫状第6回「あなたは機械を破壊されましたか」萩田翔太郎◆POSSE最新ブックレビュー■表紙の写真「Microplastics」2mm以下に砕けたプラスチックごみ(マイクロプラスチック)の詳細な姿を特殊な方法で撮影したシリーズ。岡田将(Susumu Okada)写真家1984年 東京都出身。2018年キヤノン写真新世紀にて優秀賞受賞。主なグループ展にT3 PHOTO FESTIVAL(2020/東京)、MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館(2021/奈良)など。HP:https://www.susumuokada.comInstagram:@susumu_photo■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
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『生きのびるための社会保障入門』

春田 吉備彦・奥貫 妃文・河合 塁・今野 晴貴 編著佐々木 達也・井村 真己・藤田 孝典・葛西 リサ・松﨑 吉之助 著『生きのびるための社会保障入門』https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237903初学者から、社会人の学びなおしまで。社会保障のキホンを学びながら、問い直す、新しい入門書!【本書の特徴】(1)“リアル“にこだわった解説これから社会に出る学生・若者や、いままさに職場や家庭で困っている人など、さまざまな人が現実に遭遇する問題に焦点をあてながら、社会保障の制度やもととなる考え方について解説しています。ぜひ自分自身を重ね合わせながら読んでみてください。(2)わかりやすい叙述と読みやすいレイアウト平易な文章なのはもちろん、カラフルなレイアウトで、図版やミニコラム、注釈なども充実しています。社会福祉士や看護師の国家試験でよく出る重要ポイントも押さえていますので、試験対策のための最初の一冊としても最適です。(3)最新の論点も収録社会保障制度は、個人や国家、社会、時代の変化により、つねにゆらいでいる存在でもあります。たとえば「ギグワーカーは労災保険に加入できるのか?」など、最新の論点を可能な限り盛り込みました。【目 次】はじめに第1部 社会保障って何だろう?第1章 社会保障の目的・機能・法体系❶社会保障って、そもそも何なの?―社会保障の定義❷社会保障は何を目指しているの?―社会保障の「目的」❸社会保障を支えるもの―社会保障の「理念」❹社会保障があると、どんないいことが?―社会保障の「機能」❺社会保障といっても、いろいろある?―社会保障の全体像・範囲❻社会保障と憲法・法律上の権利❼社会保障の救済手続き第2章 社会保障の歴史と現代社会の変化❶ヨーロッパ❷日本❸社会保障を取り巻く環境変化❹社会保障はどこへ向かっているの?第3章 社会保障の財政❶国の「おサイフ事情」を知ろうとすること❷社会保障の財源❸国と地方、それぞれの費用負担❹社会保障関係費と社会保障給付費のちがい❺社会保障給付費の最新データ❻「公共財」としての社会保障第4章 保険って何?❶保険って、そもそもどういうしくみ?❷民間保険と社会保険の違い第2部 いざというときの「助け合い」―年金・医療・介護第5章 年金制度❶公的年金って何?❷公的年金の加入に関するアレコレ❸公的年金の給付に関するアレコレ❹公的年金に関するその他の論点第6章 医療保険❶医療保障って何?❷健康保険制度❸国民健康保険制度❹高齢者医療制度❺医療保障に関するその他の論点第7章 介護保険❶介護保険をめぐる問答❷介護保険と高齢者にかかわる要介護認定❸介護保険の全体像❹地域支援事業❺介護保険制度を取り巻く課題第3部 働くうえでの困りごとには―労災・雇用第8章 労災保険❶労働災害補償制度のしくみ❷業務上外認定❸脳・心臓疾患の労災認定―いわゆる「過労死」❹精神障害の労災認定❺通勤災害❻その他の労災補償制度第9章 雇用保険❶雇用と社会保障❷失業時の所得保障―求職者給付❸雇用継続・安定のための給付―雇用継続給付、就職促進給付、教育訓練給付❹失業の予防のために―雇用保険2事業第4部 生きているとイロイロあります第10章 生活保護❶「生活保護」ってなあに?❷不服審査請求と今日的課題第11章 社会福祉❶「社会的弱者」ってだれ?❷児童福祉❸障害者福祉❹高齢者福祉❺各分野の棲み分け第12章 災害福祉❶増え続ける災害のなかで❷自然災害と社会保障❸コロナ禍と社会保障❹見えてきた問題点第13章 住まいの支援❶住宅って必要ですか?❷日本の住宅政策❸なぜ日本の住宅政策は乏しいのか❹量から質の時代へ❺住宅だけ提供すれば問題は解決するの?第5部 社会保障を、いろんな角度から考えてみよう第14章 貧困・格差・平等論❶餓死するまで助けてもらえない現実❷「本当の貧困者」「本当に助けを必要としている人」って誰?❸大学や子育てはぜいたく?❹「弱者の救済」と「普遍的な福祉」の違い第15章 多国籍社会の社会保障❶「外国人」ってだれのこと?❷社会福祉・社会保障の法政策と外国人❸生活保護制度と外国人第16章 ジェンダー❶ジェンダー視点からみる社会保障❷シングルマザーの社会保障❸LGBTQの生活の困難❹夜職は女性の社会保障たりうるかおわりに索引コラム❶ 社会福祉基礎構造改革とは?コラム❷ 地域包括ケアシステム、どう活かす?コラム❸ ヤングケアラーを沖縄から見ていくとコラム❹ ベーシックインカムは究極の社会保障か?コラム❺ 生理の貧困【はじめに】 社会保障という言葉は、ニュースやネットでもよく目にするでしょうが、「よくわからない」とか、「ヤバイんでしょ」といったように、あんまりいいイメージがない人も多そうです。実際、バラ色とは程遠いのがいまの社会保障ですが、だからといって「じゃあなくせばいい」というほど単純な話でもありません。そこが社会保障の難しいところでもあり、面白いところでもあります。 本書のタイトルは「生きのびるための社会保障入門」ですが、皆さんはここからどんなイメージを持つでしょうか。「私たちを助けてくれる制度はこんなに色々あるんだ」といったノウハウ的なもの? 逆に「他人を蹴落としてでも生きのびるため」の手段? あるいは、「最近の流行りの言葉にあやかろうと思ったんでしょ!」と思う人もいるかも。……でも、タイトルを「生きのびる」としたのは、そういう意味ではありません。1つは、程度の差こそあれ、多くの人が生活難にあえぐ時代を「みんなで生きのびるため」には社会保障が必要なんだよ、という思いからです。大げさに思う人もいるでしょうが、社会保障とは、まさに「みんなで生きのびるため」という観点から発展してきたしくみなのです。もう1つは、いまの話と矛盾するかもしれませんが、社会保障という大きなシステム(そしてそれを取りまく現実)と対峙し、その意義や課題と正面からきちんと向き合ってほしいという思いからです。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、社会保障が対象としている「困りごと」「困っている人」「制度そのもの」のすべてが不安定ないまこそ、より良く「生きのびる」ために、原点に立ち返って一緒に考えていきたい……そんな思いを込めて、このようなタイトルにしました。 ところで本書は、初めて社会保障を学ぶ方や、国家資格受験の方にも読みやすいよう、できるだけわかりやすい記述にしていますが、一般的な教科書とは一味違った角度から、原点を考えることができるよう、いろいろと工夫もこらしています。ちょっと醒めた「ねこにゃん」、意識高い系の「ペンペン」、あまり深く考えていない「うさぴょん」に自分自身を重ね合わせて読んでみるのもいいと思います。2023年3月 編者を代表して  春田吉備彦・河合 塁【制作】装丁・本文デザイン 成原亜美(成原デザイン事務所)イラスト 成瀬優美
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アートの力

天才哲学者、マルクス・ガブリエルによる初の芸術論!『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)、『新実存主義』(岩波新書)などのベストセラーで知られる著者が、美術の見方を徹底的に考える。◉知識、背景を教える本ではありません!この本がテーマにしているのは、この世界における美術のあり方と、それに向かい合う私たちの態度です。◉美術館での過ごし方が変わります!特定のジャンルや作品ではなく、美術全般に通用する鑑賞態度や思考を掘り下げる本です。知識や経験が豊富でなくても、作品への向き合い方を学べます。◉身近な例が多数登場します!モネの絵画や、デュシャンの泉など有名な作品はもちろん、スター・ウォーズシリーズや、日々目にする太陽の光など、身近な例から美術についてじっくり解説してあります。・デザインとアートの違いは?・アートはどうしてこれほど強力な力を持つに至ったのか?・アートの価値は何で決まるのか?・なぜ、アートは人類の起源だといえるのか?さまざまな疑問に答えつつ、美術の持つ力の根源に迫る一冊。────────マルクス・ガブリエル1980年生まれ。2009年に29歳でドイツ史上最年少の哲学正教授に就任以降、ボン大学で認識論、近現代哲学講座を担当し、国際哲学センターの所長を務める。『なぜ世界は存在しないのか』『「私」は脳ではない――21世紀のための精神の哲学』『新実存主義』など著書多数。
¥2,420
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資本主義リアリズム

【累計1万部突破!】マーク・フィッシャー(著)、セバスチャン・ブロイ、河南瑠莉(訳)ISBN 978-4-909237-35-4 C0098ポップカルチャーと社会に鋭い光をあて、ヨーロッパで熱狂的な注目を浴びたイギリスの批評家、マーク・フィッシャーの主著、待望の邦訳刊行。2017年に急逝した彼の、「ぼくらの」、言葉とため息、叫びを、未来へ届けるために。目次等、詳細はこちら↓を御覧ください。http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237354
¥2,200
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『なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか? ――本土優先、沖縄劣後の構造』安里長従・志賀信夫

安里 長従・志賀 信夫 著『なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか?―本土優先、沖縄劣後の構造』https://kaiin.hanmoto.com/bd/isbn/978-4-909237-75-0「本土復帰」から50年を経てもなお、いまだに基地と貧困が集中している沖縄。安全保障のためには基地の集中は仕方ないという、一方的な主張に加え、近年、沖縄の貧困問題は、沖縄の人びとの文化や性質に原因があるとする自己責任論が増えてきた。本書では、このような主張に対して真正面から対峙する。沖縄の基地問題と貧困問題に共通する原因として、「本土優先―沖縄劣後」という差別構造によりつくられた「自由の不平等」に焦点をあて、基地と貧困の公正で民主的な一体的解決をめざす提案の書。【試し読み】はじめに 本書で伝えたいこと 志賀信夫https://note.com/horipub/n/n2e3fd364c4eaはじめに 本書で伝えたいこと 安里長従https://note.com/horipub/n/n06772eb0de64目 次はじめに――本書で伝えたいことなぜこの二人なのか/立場の違い用語について第1章/貧困問題と基地問題を貫く差別の問題1貧困とは何か?2差別とは何か?3不平等と四つの言説類型4いま必要な議論とは――「自由の平等」のために第2章/沖縄の基地問題の歴史と課題1基地問題を貫く差別の問題2「手段」としての沖縄3沖縄の基地問題の本質(1)沖縄の「自己決定」の軽視と阻害(2)「本土の理解が得られないから沖縄」(3)模索されてきた「本土」移設(4)法の下の平等と積極的差別是正(5)差別と民主主義(6)民主主義の実践第3章/沖縄の貧困問題の歴史と課題1沖縄の貧困問題の現状2沖縄の貧困問題の本質(1)歴史的要因(2)沖縄の経済と産業(3)一九七二年という年の意味(4)沖縄振興(開発)特別措置法の制定(5)本土資本による経済開発(6)置き去りにされた福祉と労働者の権利(7)社会的排除論が浮き彫りにする沖縄の現状3沖縄県の貧困対策が向き合うべきこと4当事者による反差別実践の一例第4章/平等と平和1不正義の是正と平等化2平和とは第5章/沖縄論の変遷1「沖縄論」の系譜2沖縄不在の「沖縄論」3沖縄イメージの定着4沖縄ヘイトの過熱とリベラルの変容5商品化され消費される沖縄補論1/現代的レイシズム論からみた沖縄1はじめに2構造的レイシズム(制度的レイシズム)3文化的レイシズム4新自由主義的市場原理5ナショナリズムと生権力6レイシズムの定義7構造的レイシズムからみた沖縄8文化的レイシズムからみた沖縄9小括第6章/新しい提案1法理論から検討する沖縄の差別2「新しい提案」の核心3県民投票と「新しい提案」について4ボールを投げ続けるということ補論2/日本国憲法には「平等権」が保障されていない?1憲法一四条再考―国際人権法と共通の人権規範の確立に向けて2「平等権」は「積極的平和」と両輪3憲法一四条の「平等権=empty(空虚)論」4「個人の尊厳」と「構造的差別」5「平等権」は自由権か社会権か6構造的差別の廃絶には「平等権」の確立が不可欠第7章/シティズンシップを求めるアイデンティティ・ポリティクス1アイデンティティによる結集2政治的アイデンティティとは何か(1)社会的アイデンティティ(2)政治的アイデンティティ3単一のアイデンティティを回避する必要性4ポジショナリティとアイデンティティの関係5アイデンティティ・ポリティクスとシティズンシップ6対外的防御の実践と対内的制約の解消7感情の回復と構造的解決第8章/沖縄の貧困問題と基地問題の一体的解決を目指して1問題の本質である「自由」の「不平等」2「自由」の「平等」とシティズンシップの諸権利3共同性の「広がり」と「深まり」4アイデンティティ・ポリティクスと差別の是正5公正で民主的な解決おわりに参考文献一覧コラム/すこし視点を変えて1沖縄はアメリカの「施政権下」に置かれていた?2国境に面した島嶼の軍事化(要塞化)は国際常識か?3憲法の適用よりも政治的思惑が優先された復帰関連法4階層論的貧困論の弊害5社会福祉・社会保障と労働者6沖縄は男尊女卑社会?安里 長従 (アサト ナガツグ) (著/文)沖縄県石垣市出身、司法書士。沖縄国際大学非常勤講師。石垣市住民投票裁判原告弁護団事務局。「辺野古」県民投票の会元副代表。沖縄生活保護基準引下げに基づく保護費(減額)処分取消請求裁判原告弁護団事務局。基地問題などに関心を持ったのは、2002年に司法書士となり多重債務者の対応などをしているなかで沖縄の構造的な問題に気づいたのがきっかけ。それ以来、「基地」と「貧困」の一体的な解決を求めて活動を続けている。主な著書:『沖縄発 新しい提案―辺野古新基地を止める民主主義の実践』(共著、新しい提案実行委員会 編、2018年、ボーダーインク)、『福祉再考―実践・政策・運動の現状と可能性』(共著、田中聡子/志賀信夫 編著、2020年、旬報社)。志賀 信夫 (シガ ノブオ) (著/文)宮崎県日向市出身、県立広島大学保健福祉学部准教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。専門は、貧困問題、社会政策。個人的経験から貧困問題に関心を持ち始め、貧困研究をはじめる。2017年に安里と出会い意気投合し、沖縄の問題に強い関心を持ちはじめ、社会的排除理論を通して考え、本書の執筆に至った。主な著書:『貧困理論入門』(単著、2022年、堀之内出版)、『貧困理論の再検討―相対的貧困から社会的排除へ』(単著、2016年、法律文化社)など。
¥2,640
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POSSE vol.52(特集:奨学金を帳消しに! 立ち上がる借金世代)

[特 集]奨学金を帳消しに! 立ち上がる借金世代小島庸平/岩重佳治/アストラ・テイラー/奨学金帳消しプロジェクトメンバー座談会低賃金・不安定な労働市場が広がり国家による社会保障も不十分な状況では、「普通」とされている生活を送るために、私たちは借金に頼らざるをえない。賃金低下が続く2000年代以降、こうした傾向はますます強まっており、低賃金・不安定な労働と貧困そして借金が、若者の生活に影を落とし、未来への可能性を奪っている。なかでも「奨学金」という名の借金は若者に重くのしかかり、本人だけでなく保証人となった家族をも巻き込みながら、世代をこえて家族破産の危機すらも引き起こしている。本特集では、若者の貧困を、奨学金・借金という視点で、改めて可視化することを試みた。そして、奨学金制度についての問題点を、現場の実態や歴史的観点から掘りさげる。さらに、この状況を変えようと立ち上がる借金世代の運動を取り上げ、その可能性を探る。■目次[巻頭インタビュー]パンデミックとジェネレーション・レフトキア・ミルバーン(政治理論家)[特 集]奨学金を帳消しに! 立ち上がる借金世代「サラ金」化する奨学金―歴史的視点から制度の根幹を問い直す小島庸平(東京大学准教授)自己破産は権利!―返済できない場合には積極的に活用しよう岩重佳治(弁護士)立ち上がる借金世代―なぜ私たちは奨学金帳消しプロジェクトを立ち上げたのか岩本菜々(奨学金帳消しプロジェクトメンバー)奨学金帳消しプロジェクトメンバー座談会自己責任では生きていけない! 借金世代のリアルと社会運動奨学金「過払い」の闇―相談事例から見るJASSOの問題点本誌編集部債務者よ、団結せよ! 恥以外に失うものはなにもないアストラ・テイラー(デット・コレクティブ共同代表、映画監督、作家)奨学金問題から見えてきた新しい貧困運動の形―「被害者救済」運動を超えて青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)[ミニ企画]『貧困理論入門』刊行記念 反貧困の理論と運動をアップデートせよ貧困理論から生存権を問い直す―生活保護引き下げ訴訟は何と闘っているのか?喜田崇之(弁護士)×志賀信夫(県立広島大学准教授)貧困理論は「二〇世紀型」から脱却できるのか―優生思想ではなく、連帯による自由の平等を志賀信夫(県立広島大学准教授)×渡辺寛人(本誌編集長/POSSE事務局長)[単 発]ジェンダーから労働・貧困を考える―「生理の貧困」と「更年期離職」谷口歩実(「#みんなの生理」共同代表)×青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)×竹信三恵子(ジャーナリスト、和光大学名誉教授)若者の貧困の現状と生存戦略の変容今岡直之(NPO法人POSSE生活相談チーム)[連 載]父の過労死 会社と闘ってきた10年間第4回 苦しみながら闘った裁判高橋優希映画のなかに社会を読み解く最終回 ファッション映画から社会を読み解く『オートクチュール』『プラダを着た悪魔』『クルエラ』『ファントム・スレッド』『メイド・イン・バングラデシュ』西口想(文筆家・労働団体職員)×河野真太郎(専修大学教授)スポーツとブラック企業第13回 アントニオ猪木とブラック企業経営者常見陽平(千葉商科大学国際教養学部准教授)『資本論』体系と資本主義システムの形態変化(3)恐慌論の体系からポスト資本主義の体系へ佐々木隆治(立教大学経済学部准教授)POSSE最新ブックレビューINFORMATION■表紙の写真「Microplastics」2mm以下に砕けたプラスチックごみ(マイクロプラスチック)の詳細な姿を特殊な方法で撮影したシリーズ。岡田将(Susumu Okada)写真家1984年 東京都出身。2018年キヤノン写真新世紀にて優秀賞受賞。主なグループ展にT3 PHOTO FESTIVAL(2020/東京)、MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館(2021/奈良)など。HP:https://www.susumuokada.comInstagram:@susumu_photo■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
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KOKKO第50号[第一特集]公務員の労働基本権

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集] 公務員の労働基本権●どう使う? なにを得る? 国公労連など公務労働者の労働組合にとって、制約された労働基本権の回復は積年の課題です。90年代後半には橋本行革と省庁再編があり、2000年代に入り民主党政権、東日本大震災と公務員賃下げ臨時特例法(それに対する違憲訴訟)、人事院の給与制度改革など、公務員のあり方は注目を集めてきました。この間の経験から、労働基本権制約の「代償」たる人事院や人事院勧告制度がいかに不十分な「保障」か、働く権利が守られていないかを、多くの公務労働者が実感しています。 現在では、労働者の賃上げの必要性が各方面から叫ばれています。波及効果の大きい公務員賃金が勧告制度によって社会全体の賃上げに寄与せず、むしろ賃金抑制の効果をもたらしていることなど、マクロ経済の観点からも公務員賃金決定プロセスの問題が指摘されています。 本特集では、これまでの労働基本権回復に向けたとりくみや議論を振り返り、今後のあるべき方向性について考えます。[第二特集] 2023年版「税制改革の提言」●防衛増税vs.庶民の暮らし守る税財政岸田政権が敵基地攻撃能力保有などを盛り込んだ安保3文書を閣議決定し、防衛費を5年間で43兆円にするかつてない大軍拡をすすめています。狙いどおり防衛費がGDP比2%に倍増すると、日本はアメリカ、中国に次ぐ世界第3位の軍事大国になります。さらに、岸田首相は防衛費増額の財源確保について「国民が自らの責任としてその重みを背負って対応すべきもの」「今を生きるわれわれが自らの責任を果たさなければならない」などと述べ、庶民への大幅な増税といっそうの社会保障改悪など国民生活関連予算の削減を実施していく姿勢をあらわにしています。四半世紀に渡る実質賃金の低下と41年ぶりとなる激しい物価高騰の中で労働者・国民の暮らしは悪化しています。庶民増税による軍拡でなく、物価高騰から国民の暮らしを守る財政支出と、応能負担原則に基づく公平な税制改革による財源確保がいまこそ必要です。目次[第一特集] 公務員の労働基本権公務員労働者の労働基本権回復のたたかいと課題 005小田川義和 全労連顧問労働基本権に関する意識調査(2022年6月実施)の結果について 028笠松鉄兵 国公労連書記次長〈インタビュー〉何のための、誰のための労働基本権なのか議論しよう―非正規公務員も含めた権利保障を 046早津裕貴 金沢大学准教授[第二特集] 2023年版「税制改革の提言」2023年版「税制改革の提言」―応能負担の原則で国民本位の税財政及び行政の確立を 061日本国家公務員労働組合連合会[単発]国葬儀への国家公務員の関与のあり方などに関わる問題認識 118笹ヶ瀬亮司 国公労連中央執行委員[単発]「国公労連2023年要求組織アンケート」の結果について 126国公労連調査政策部[連載]スミレとヒマワリ 第15回ある先輩弁護士の物語 150白神優理子 弁護士[連載]KENちゃんの職場訪問記 第6回埼玉労働局休業支援金センター&助成金センターの巻 156KEN[連載]国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第38回非常勤職員の給与遡及改定、なぜできない?国公労連[連載]8プロ映画部日誌 第6回知性でハンマーをふるわせる皿倉のぼる 放送作家/8プロ映画部総合演出[書評] KOKKO Editor’s Book Review『聞く技術 聞いてもらう技術』/『日本国憲法と公務員』/『闘う図書館』KOKKO編集部連載「難民アートプロジェクト」「運動のヌーヴェルヴァーグ」は都合により休載といたします。表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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KOKKO第49号[第一特集]物価と公務員賃金

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集] 物価と公務員賃金●物価上昇を上回る賃上げの波、公務から起こせ2021年から世界規模でインフレが加速しています。これまで30年以上物価が動かなかった日本でも、輸入物価の上昇や円安等の影響を受けて2022年に消費者物価指数が上昇局面に入りました。 22年の春闘では、物価高騰のもとで実質賃金が下がらない水準のベースアップ確保が焦点になりましたが、コロナ前の水準である2%程度の賃上げにとどまりました。8月の人事院勧告の基礎となった職種別民間給与実態調査(民間事業所の4月分給与)では0.23%の官民較差しか出ず、それを受けた俸給表改定は原資が少ないために初任給近辺のみにとどまりました。公的セクターでも実質賃金低下が避けられない見通しです。 そもそも物価変動を直接反映しない人事院勧告制度は、インフレ時に公務労働者の生活を保障できず、公務員賃金の社会的影響力の大きさからも制度の弊害が大きくなっています。本特集では、長らく等閑視されてきた物価と公務員賃金のあるべき関係について議論します。[第二特集] 研究者使い捨てと科学技術衰退●研究者数千人が雇止めの危機いまだに「日本は解雇規制が強くて雇用の流動化が低いから衰退している」「解雇規制緩和で日本はハッピーになる」などと主張する方がいます。各国2019年のOECD統計によると加盟38か国の中で日本の正規雇用の解雇規制は強い方から27番目、弱い方から12番目。非正規雇用の解雇規制の強さは30番目で正規も非正規もすでに解雇規制は緩和されています。文部科学省の統計によると国立大学の40歳未満の任期付き教員の割合は2007年の38.7%から2021年の68.2%へ毎年右肩上がりに増えています。そして、今回の第二特集の中で榎木英介さんが指摘しているように、日本のトップ10%の論文数は世界4位から12位へと大きく落ち込み、研究者の「雇用の流動化」が高くなればなるほど日本の科学技術は衰退しています。さらに2023年3月末、国立大学や国立研究機関の任期付き研究者数千人が雇止めの危機にある問題などについて第二特集では考えます。目次[第一特集] 物価と公務員賃金〈インタビュー〉日本の賃金が上がらないのはなぜか――「管理」された春闘の失敗と今後のたたかい方伊藤圭一 全労連 雇用・労働法制局長公務員の賃金はどう決めるのがよいのか――アメリカの事例から考える山崎 憲 明治大学経営学部准教授人事院勧告制度の矛盾と限界浅野龍一 国公労連書記長[第二特集] 研究者使い捨てと科学技術衰退日本の科学技術力の衰退をまねいた研究体制の脆弱性榎木英介 科学技術ジャーナリスト理研の研究者大量雇止めは日本の研究力低下を加速させる理化学研究所労働組合経済安全保障法と国立研究機関井原 聰 東北大学名誉教授[単発]2022年度予算定員の分析国公労連 調査政策部[連載] 難民アートプロジェクト 第13回《対談》 日本の移民・難民問題に対して何ができるのか?指宿昭一 弁護士西 亮太 中央大学法学部准教授[リレー連載]運動のヌーヴェルヴァーグ FridaysForFuture⑦環境を破壊するバイオマス発電とその抵抗運動(前編)鴫原宏一朗 Fridays For Future Sendai[連載] 国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第36回人事院の「柔軟な働き方」研究会って?国公労連[書評] KOKKO Editor’s Book Review『物価とは何か』/『ヨノナカを変える5つのステップ』/『外国人差別の現場』KOKKO編集部連載「スミレとヒマワリ」「KENちゃんの職場訪問記」「8プロ映画部日誌」は都合により休載といたします。表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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『オートメーションと労働の未来』アーロン・ベナナフ

アーロン・ベナナフ 著『オートメーションと労働の未来』https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237774「AI技術の発展にともなう急速な自動化(オートメーション)によって、多くの仕事が不要になり大量失業が引き起こされる」そんな言説が、シリコンバレーの有力者から、政治家、批評家などにまで広がり、雇用危機が盛んに論じられている。しかし、本当に「オートメーション化」によって、私たちが直面しつつある雇用危機は説明できるのだろうか? 世界的に注を集める社会理論家アーロン・ベナナフが、このような「オートメーション論」が抱える誤りを明らかにし、その裏に隠された資本主義の根本的な問題に迫る。◎「仕事を奪われる!」という「オートメーション論」の裏に隠れる資本主義の構造◎雇用とAI・自動化のあいだにある意外な関係◎AI時代の大量失業対策としてのベーシック・インカム(BI)論が抱える問題◎コロナ後の世界で、真に豊かな社会を築くために私たちがなすべきことは?これまでの「AIと仕事」論を塗り替える、革新的な一冊。読んだあとには、新たな未来が拓ける!【推 薦】ロボットの脅威は嘘だ!真の未来を知る必読書。斎藤幸平(経済思想家、『人新世の「資本論」』集英社新書など)【目 次】日本語版への序文 7序文 161オートメーション言説 27機械がやってくる繰り返される不安あまりに少ない雇用2労働のグローバルな脱工業化 51生産性のパラドックス製造業の生産能力過剰という病3スタグネーションの影 73成長エンジンの停止オルタナティブの不在テクノロジーの役割4労働需要の低迷 99どんな仕事にも就く世界的規模の過剰労働人口脱工業化の憂鬱5銀の弾丸? 131ケインズ主義・リローデッド自由にお金をばらまく限界6必要性と自由 159ポスト希少性の伝統協働的正義万人に自由時間をあとがき 変革の担い手 185補論:鉛筆の作り方:望めば資本主義は終わる 193ザ・プライス・イズ・ライト致命的な誤りプロトコルを作る自由にアソーシエイトした生産者鉛筆製造者のためのダンスクラブ監訳者解説 221原注 267索引 277【前書きなど】富裕層が警備つきの空調管理されたコミュニティに住む一方で、それ以外の人々は先の見込めない仕事やスマートフォンのゲームで時間を潰している。私たちは、こうしたタイムラインから別のタイムラインへと抜け出さなければならないのだ。(本書より)【プロフィール】アーロン・ベナナフ (著/文)シラキュース大学社会学部助教。専門は経済史、社会理論。『ジャコビン』『ガーディアン』『ニューレフトレビュー』などに多く寄稿。2015年、論文「失業の世界史―1949年から2010年の世界経済における過剰人口」によりカリフォルニア大学ロサンゼルス校で博士号を取得。フンボルト大学ポスドク研究員、シカゴ大学特任助教などを経て現職。本書は、スペイン語、ドイツ語、韓国語など世界中で翻訳されており、大きな反響を呼んでいる。佐々木 隆治 (監訳・解説)立教大学経済学部准教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。日本MEGA編集委員会編集委員。著書に、『マルクスの物象化論[新版]』(堀之内出版、2021年)、A New Introduction to Karl Marx, Palgrave Macmillan, 2021、『マルクス 資本論』(角川選書、2018年)、『カール・マルクス』(ちくま新書、2016年)、『私たちはなぜ働くのか』(旬報社、2012年)、『ベーシックインカムを問いなおす』(共編著、法律文化社、2019年)、『マルクスとエコロジー』(共編著、堀之内出版、2016年)など。岩橋 誠 (翻訳)NPO法人POSSEスタッフ。POSSEで技能実習生など外国人労働者やクルド人など難民の支援に携わる。国際NGO・Clean Clothes Campaign運営委員。withnews「やさしい日本語で答える仕事の悩み」執筆。京都大学経済学部卒。北海道大学公共政策学研究センター研究員。翻訳家。国際ジャーナリスト。共著に、『外国人労働相談最前線』(岩波ブックレット、2022年)、共訳書に、キア・ミルバーン『ジェネレーション・レフト』(堀之内出版、2021年)。萩田 翔太郎 (翻訳)歴史研究者。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門はイギリス近代史・労働史・文化史。NPO法人POSSEにボランティアとして参加。雑誌『POSSE』でラダイト運動(機械打ちこわし運動)について連載中。共訳書に、キア・ミルバーン『ジェネレーション・レフト』(堀之内出版、2021年)。中島 崇法 (翻訳)英語学者。福岡大学講師。東北大学文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は英語統語論。そのほか、海外の社会運動に関する文献の翻訳に携わる。翻訳文献に「#BlackLivesMatterから黒人解放へ」『思想』(岩波書店、2021年)など。装丁・本文デザイン 成原亜美(成原デザイン事務所)シリーズロゴ 黒岩美桜組版 江尻智行(tomprize)印刷 中央精版印刷株式会社
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KOKKO 別冊発行号 特集「2022年人事院勧告」

[特集]2022年人事院勧告◉3年ぶりの賃上げも生活苦解消せず◉ 8月8日(月)、人事院勧告・報告が国会と内閣に提出されました。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが続くなかでの人勧も今年で3回目になります。 2022年の勧告は、3年ぶりに月例給(+0.23%)、一時金(+0.1月分)の引上げとなりましたが、月給引上げとなるのは初任層から30歳台半ばまでで、中高年層のベースアップは見送られました。物価・生計費の上昇分に満たないわずかな賃上げであり、多くの職員にとって実質賃金は下がる内容です。引き上げられる初任給についても、最低賃金の引上げペースに追いつかず、高卒初任給が最低賃金割れする地域はさらに広がります。 また、労働組合として力を入れてきた非常勤職員や再任用職員の処遇改善もなく、職場からは不満と失望の声が挙がっています。 報告では、深刻な国家公務員離れ(試験応募者の急減と離職者の急増)に対し、公務員試験の見直しや長時間労働の是正などに強い姿勢でとりくむと述べています。 「2022年人事院勧告等の分析と批判」では、そうした今年の人事院勧告のポイントを、現場の労働者の目線から紹介します。目次[特集] 2022年人事院勧告給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント ……………… 0052022年人事院勧告等の分析と批判 ……………… 010国公労連 調査政策部労働組合の声明・談話 ……………… 0262022年人事院勧告の取扱い等に関する要求書 ……………… 0352022年人事院勧告・報告 ……………… 0382022年人事院勧告関連資料 ……………… 070新旧俸給月額の対比 ……………… 156人事院勧告の歴史的変遷 ……………… 194
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マルクス研究会年誌2021

◇目次マルクス、ルヌーヴィエ、唯物論史オリヴィエ・ブロック(パリ第一大学名誉教授)[訳]柏崎正憲(早稲田大学非常勤講師)マルクス、ブロック、史的唯物論柏崎正憲・隅田聡一郎(大阪経済大学専任講師)久留間鮫造の恐慌論の展開――戦前の著作から『マルクス経済学レキシコン』までマイケル・シャワティー(宮崎大学助教)恐慌と窮乏化――批判理論の現在アーロン・ベナナフ(シラキュース大学助教)、ジョン・クレッグ(シカゴ大学助教)[訳]竹田真登(一橋大学大学院修士課程修了)◇著者プロフィールオリヴィエ・ブロック(著)パリ第一大学名誉教授1930-2021年。専門は近世哲学。邦訳に『唯物論』(文庫クセジュ、2015年)。柏崎正憲(翻訳/著)早稲田大学人間科学部非常勤講師1983年生まれ。専門は思想史。著書に『ニコス・プーランザス 力の位相論――グローバル資本主義における国家の理論に向けて』(吉田書店、2015年)、論文に「ブルジョワ社会の表象と資本主義生産様式――ジョン・ロックを読むマルクス」(『季刊経済理論』58(3)、2021年)など。隅田聡一郎(著)大阪経済大学経済学部専任講師1986年生まれ。専門は国家論。日本MEGA編集委員会編集委員。共著に『マルクスとエコロジー――資本主義批判としての物質代謝論』(岩佐茂・佐々木隆治編著、堀之内出版、2016年)、論文に「マルクス主義とレイシズム批判――イデオロギー批判、批判理論、言説」(『思想』1169号、2021年)など。マイケル・シャワティー(著)宮崎大学多言語多文化教育研究センター助教1969年生まれ。翻訳家。共著論文に"A Contrastive Analysis of the Sentential Use of Noun Phrases"(『宮崎大学教育学部紀要』98号、2022年)、英訳書にSasaki, Ryuji, A New Introduction to Karl Marx: New Materialism, Critique of Political Economy,and the Concept of Metabolism (Palgrave Macmillan, 2021) など。アーロン・ベナナフ(著)シラキュース大学助教専門は経済史、社会理論。著書にAutomation and the Future of Work(Verso, 2020. 邦訳は堀之内出版より近刊予定)。ジョン・クレッグ(著)シカゴ大学助教専門は社会学。論文に"A Theory of Capitalist Slavery"(The Journal of Historical Sociology, 2020) など。
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KOKKO第48号[第一特集]公務職場のテレワーク

★定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=13[第一特集] 公務職場のテレワーク●何のために進めるのか2020年以降、新型コロナの感染拡大防止のため、緊急避難的に在宅勤務を中心としたテレワークが広がりました。とはいえ、民間企業などでは、テレワーク可能な業種・職種であるか否か、都市部か地方部か、大企業か中小企業かなどによって、テレワーク実施率に大きな差が生じました。国の職場でも、緊急事態宣言が出されて以降、各省庁に出勤抑制のためのテレワークの実施が求められていますが、職場・職種によって対応が分かれています。 人事院は今年から「テレワーク等の柔軟な働き方に対応した勤務時間制度等の在り方に関する研究会」を開催しています。これは新型コロナ収束後を見据え、公務職場のテレワーク等の位置づけと必要な制度整備について議論するもので、国公労連もヒアリングに応じました。本特集では、こうした情勢を踏まえ、現場の実態と組合員の声にもとづき、テレワークと公務職場の関係をあらためて考えます。[第二特集] 労働組合のバージョンアップ――これからの国公労働運動を考える●全国会議採録と振り返り座談会これからの国公労働運動を考える全国会議開催日時⃝2022年4月22~23日会場⃝TKP市ヶ谷カンファレンスセンターおよびオンライン併用主催⃝国公労連プログラム①〈講演〉「仕方ない」から「あきらめない」へ――コミュニティ・オーガナイジングの導入で当事者目線の元気な活動を 講師:小松康則 大阪府関係職員労働組合(大阪府職労)執行委員長②〈講演〉全員参加型に向けた北海道国公のチャレンジ 講師:木村憲一 北海道国公議長③〈基調報告〉 全員参加型の運動スタイルの確立をめざして 報告者:大門晋平 国公労連中央執行委員④分散会討論(Zoomブレイクアウトセッション)目次[第一特集] 公務職場のテレワーク国家公務員のテレワークの実態と諸問題 ……………… 005笹ヶ瀬亮司 国公労連中央執行委員国土交通職場におけるテレワークの実態 ……………… 016国土交通労働組合経済産業省におけるテレワーク導入について ……………… 022全経済産業労働組合裁判所におけるテレワーク・在宅勤務の状況 ……………… 030全司法労働組合法務局の職場におけるテレワークについて ……………… 036全法務省労働組合労働行政におけるテレワークの実態 ……………… 041全労働省労働組合民間におけるテレワークの法的問題について ……………… 046平井康太 弁護士[第二特集]  労働組合のバージョンアップ――これからの国公労働運動を考える「仕方ない」から「あきらめない」へ――コミュニティ・オーガナイジングの導入で当事者目線の元気な活動を ……………… 057小松康則 大阪府関係職員労働組合(大阪府職労)執行委員長「これからの国公労働運動を考える全国会議」基調報告――全員参加型の運動スタイルの確立をめざして ……………… 084国公労連中央執行委員会〈座談会〉 組合員一人ひとりが主体になる労働組合へ―「 これからの国公労働運動を考える全国会議」を振り返る……………… 094関口香織 全司法中央執行委員/神奈川県国公議長渡名喜まゆ子 全厚生本省支部執行委員木村憲一 北海道国公議長/全労働北海道支部執行委員長大門晋平 国公労連中央執行委員司会:井上 伸 国公労連中央執行委員[連載] スミレとヒマワリ 第14回ある日の甥っこからの質問――署名って意味あるの? ……………… 112白神優理子 弁護士[連載] KENちゃんの職場訪問記第5回 千葉県港湾事務所海洋環境・防災課(べいくりんセンター)の巻 ……………… 120KEN[連載] 国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から第36回 再任用職員の処遇改善は置き去り? ……………… 128国公労連[連載] 8プロ映画部日誌第5回 ナンシー・マイヤーズ作品のすすめ ……………… 130皿倉のぼる 放送作家/8プロ映画部総合演出[書評] KOKKO Editor’s Book Review『私がつかんだコモンと民主主義』/『おいしいごはんが食べられますように』/『人間狩り』 ……………… 135KOKKO編集部表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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POSSE vol.51(特集:労働運動は「ジョブ型」とどう向き合うべきか?)

★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2022年8月26日より発送開始】〔第一特集〕労働運動は「ジョブ型」とどう向き合うべきか? 2000年代後半に顕在化した正規・非正規の「格差」問題に対して、2010年代には安倍政権下での「限定正社員」政策に対して、本誌では労働運動の対抗戦略としての「ジョブ型」を特集してきた。 いま、ジョブ型をめぐる議論はかつてなく高まり、新たなステージに突入した。背景にあるのは、90年代以降の「成果主義」の迷走を経て、経営者たちが陥った「危機」だ。労働者のエンゲージメントは国際的に最低水準まで落ち込み、グローバル化やDXなどのデジタル化に対応できるホワイトカラー人材の獲得も容易ではない。 同時に、労働者たちもジョブ型に潜在的な要求を抱いている。歯止めのない不明瞭な「責任」のシステムが限界を迎えているのだ。責任の範囲の不確定さに若者たちは不安を募らせ、高い拘束性の有無を根拠として非正規の賃金格差が「正当化」される現実もある。 経営者たちがついに本腰を入れ始める中、この現状を直視し、労働運動は今度こそジョブ型を「武器」にできるのだろうか。〔第二特集〕ジェネレーション・レフト宣言!いま世界では、若者たちが資本主義に代わるより公正なシステムを求めて動き出しています。「ジェネレーション・レフト」と呼ばれる彼ら彼女らは、新たな政治勢力として大きな注目を集めているのです。一見、こうした動きは日本では無関係のように思えます。しかし、ここ日本でも、閉塞に向かう社会を変えようと若い世代が声を上げ始めています。気候変動・ジェンダー・貧困など様々な分野で行動する彼ら彼女らはまだ「少数派」かもしれませんが、確実に変化を生み出しています。 日本で社会運動に取り組む四人の若者たちと経済思想家の斎藤幸平さんが、日本での運動の〈いま〉と〈これからに〉ついて議論しました。〔ミニ企画〕『外国人労働相談最前線』刊行記念 労働相談から見えてきた日本の外国人労働者の実態――解決に取り組むZ世代の社会運動入管施設内で医療放置のすえ死亡したウィシュマ・サンダマリさんの事案をはじめ、難民など外国人の置かれた実態を長年取材してきたフォトジャーナリストの安田菜津紀さん、『外国人労働相談最前線』の著者・岩橋誠、技能実習制度廃止プロジェクト共同代表の田所真理子ジェイとともに、いま世界中で問題となっている移民労働者の権利侵害を改善するために、私たちができることについて議論しました。目次〔対談〕『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』『賃労働の系譜学』W刊行記念対談資本主義から「こころ」を取り戻せるか――心理と労働のカウンセリング現場から考えるこの社会への処方箋東畑開人×今野晴貴〔第一特集〕労働運動は「ジョブ型」とどう向き合うべきか?エンゲージメントなき時代の処方箋としてのジョブ型遠藤公嗣×木下武男×今野晴貴経団連のジョブ型推進と労働組合の交渉戦略――雇用の流動化により労働条件の交渉力は高まる⁉中村天江職務の観点から人事制度を検討する――公平で持続可能な社会の実現にむけて秃あや美〔第二特集〕ジェネレーション・レフト宣言!わたしたちが生きたい社会はわたしたちがつくっていく――U30の政治参画を促進するNO YOUTH NO JAPANの視点から能條桃子グローバルサウスの視点から問う気候正義運動ヒル・ダリア・エイミー気候危機のアジアでジェネレーション・レフト運動を作るには山本健太朗当事者とともに立ち上がり新たな社会をつくりだす反貧困運動岩本菜々ジェネレーション・レフトは自動的に形成されない――Z世代の社会運動から学び、新たな連帯の構築斎藤幸平社会に大きな変化を起こしていくためには何が必要か?――少数派であることを恐れず、想像力を解放し、自由にヒル・ダリア・エイミー×山本健太朗×岩本菜々×斎藤幸平〔ミニ企画〕『外国人労働相談最前線』刊行記念 労働相談から見えてきた日本の外国人労働者の実態――解決に取り組むZ世代の社会運動権利行使を通じて社会を変える岩橋誠技能実習制度廃止プロジェクトに取り組むZ世代田所真理子ジェイ日本の「外国人」労働者と難民・入管の実態安田菜津紀〔単発〕志賀信夫『貧困理論入門』刊行記念対談貧困理論から社会変革を構想する橋本健二×志賀信夫既存の労働組合運動の「外側」で広がる新しいストライキとコミュニティユニオンの役割青木耕太郎あらわになった公的機関による技能実習生「保護」の限界――仙台の労働組合からの報告森進生アメリカ労働運動とジェネレーション・レフト――スターバックスやアマゾンの実践から岩橋誠保育士の声から市場任せの保育園運営に歯止めをかける――労働組合で闘うことで見えた「ケア連帯」の力三浦かおり熊沢誠『スクリーンに息づく愛しき人びと』を読んで坂倉昇平〔連載〕LGBTQと労働運動の交差点第7回 LGBTQ差別に抗議できない「プライドイベント」は誰のため?遠藤まめた父の過労死 会社と闘ってきた10年間第3回 勝訴判決を求めて闘うなかで直面した困難高橋優希映画のなかに社会を読み解く第9回 障害西口想×河野真太郎スポーツとブラック企業第12回 怪我をする前に、スポーツ選手を止めなくては 大谷晋二郎、武尊の悲劇と、佐々木朗希の英断から考える常見陽平『資本論』体系と資本主義システムの形態変化(2)『資本論』の対象と構造佐々木隆治ラダイトと脅迫状第5回 「ラダイト主義が息を吹き返している」萩田翔太郎POSSE最新ブックレビューINFORMATION■表紙の写真「Microplastics」2mm以下に砕けたプラスチックごみ(マイクロプラスチック)の詳細な姿を特殊な方法で撮影したシリーズ。岡田将(Susumu Okada)写真家1984年 東京都出身。2018年キヤノン写真新世紀にて優秀賞受賞。主なグループ展にT3 PHOTO FESTIVAL(2020/東京)、MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館(2021/奈良)など。HP:https://www.susumuokada.comInstagram:@susumu_photo■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
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KOKKO第47号[第一特集]気候危機と公務

[第一特集]気候危機と公務●100年後の世界への責任 世界各地で異常気象による災害が頻発し、生態系への不可逆的な変化が現れています。日本でも、猛暑、集中豪雨、巨大台風が毎年のように各地を襲い、河川の氾濫や崖崩れ等の甚大な被害が出て、多くの公務労働者が対応に追われています。こうした「気候危機」は将来にわたって私たちの生存基盤を脅かし、国家間、地域間の格差を増幅するもので、若い世代を中心に「気候正義 Climate Justice」を求める世界的な運動が巻き起こっています。 昨年秋にはCOP26(気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開かれ、パリ協定が定める2020年以降の「勝負の10年」の具体的取組が確認されました。温度上昇を1.5℃に抑えるためには、世界全体のCO2排出量を急激に減らさなければいけません。 こうした差し迫った状況で、国家公務員の仕事は「気候危機」にどう関わり、市民として、労働者として何をなすべきなのか、本特集を通じて考えます。[第二特集]2022年参院選KOKKO的観点●改憲/維新/ジェンダー/統計問題今年実施される参議院選挙の投開票日は7月10日が有力とマスコミ報道されています。そして、自民党の憲法改正実現本部・古屋圭司本部長は、「次の参院選が終われば最長3年ほど大型国政選挙がない期間が続く。その間に(改憲国民投票を)実施できればいい」(「日本経済新聞」1月14日付)とあからさまに語っています。改憲をめざす勢力にとっての「黄金の3年」が手に入るというわけです。加えて現時点(4月25日現在)では、ロシアによるウクライナへの侵略戦争に便乗した改憲と軍拡の流れも強まっています。いよいよ正念場となる憲法9条を守ることや新自由主義に対抗して生活改善をはかること、ジェンダー平等の推進、公的統計の立て直しなど参院選の課題をKOKKO的観点で考えます。目次[第一特集] 気候危機と公務気候危機の現在と課題 ……………… 005伊与田昌慶 国際環境NGO 350.org Japan, Communications Coordinator気象行政からみた近年の自然災害の特徴について――急がれる線状降水帯予測 ……………… 013国土交通労働組合気象部門気候変動を踏まえた自然災害対策のあり方について――あらゆる関係者が流域全体で行う持続可能な治水行政への転換 ……………… 021国土交通労働組合建設部門脱炭素対策・省エネと再生可能エネルギーシフトと地域発展 ……………… 028歌川 学 産業技術総合研究所主任研究員[第二特集] 2022年参院選KOKKO的観点自衛隊明記・緊急事態条項による改憲の危険性――自民党改憲4項目・「同性婚」改憲論を考える ……………… 041木村草太 東京都立大学教授維新政治を全国に広げないために――いまこそ新自由主義とのたたかいを ……………… 077冨田宏治 関西学院大学教授ジェンダー平等へ男女ともにアップデートを――誰もが持つ無自覚な特権と加害性を見つめて ……………… 104太田啓子 弁護士国土交通省統計調査不適切処理による二重計上問題 ……………… 112笛田保之 国土交通労働組合中央執行副委員長[単発]「国公労連2022年非正規で働く仲間の要求アンケート」結果について ……………… 122国公労連調査政策部[連載] 難民アートプロジェクト 第12回「わたしは未来を描きたい」(後編) ピーターの場合 ……………… 136西 亮太 中央大学法学部准教授[連載] スミレとヒマワリ 第13回軍事力に頼らない道こそリアル――ウクライナ軍事侵攻と憲法 ……………… 141白神優理子 弁護士[連載] 国家公務員の労働条件Q&Aきほんの「き」から 第35回年度をまたいで一時金引下げ? ……………… 146国公労連[連載] 8プロ映画部日誌 第4回見知らぬ土地で生きる人びとの物語 ……………… 148皿倉のぼる 放送作家/8プロ映画部総合演出[書評]KOKKO Editor’s Book Review『維新政治の本質』/『告発と呼ばれるものの周辺で』/『パイプライン爆破法』……………… 153KOKKO編集部連載「運動のヌーヴェルヴァーグ」「KENちゃんの職場訪問記」は、都合により休載といたします。表紙イラスト オカヤイヅミデザイン ナルティス/末吉亮(図工ファイブ)本文組版 はあどわあく
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貧困理論入門――連帯による自由の平等(志賀信夫 著)

貧困問題は、依然として深刻な社会問題であり続けている。私たちはどうすればこの問題を緩和し、根絶することができるのだろうか?それを考えるためにも、そもそも「貧困とは何か?」と改めて問うことは重要な課題だ。本書では、ブース、ラウントリーらの貧困調査による「絶対的貧困」からはじまり、べヴァリッジの社会保障論を経由して、タウンゼントの「相対的貧困」、EUの「社会的排除」へといたる、「貧困概念」の歴史的な拡大過程を追いながら、貧困対策の理論的核心を探っていく。貧困研究で期待の若手が、資本主義における階級と階層の両概念に改めて光をあてつつ「貧困理論」を基礎から解説する初の入門書。https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237651【推 薦】いくら研究が増えても、理論が間違っていたら、現状は変えられない。必要なのは階級論的貧困理論。貧困克服のための「脱資本主義宣言」!──橋本健二 社会学者「貧困に陥ったら自己責任である」あなたがそう思っているのなら、車椅子ユーザーの私が電車に乗る時、毎回不便を感じ、時には乗せてもらえないのは仕方がないことなのでしょうか? 改善を求めるのはワガママなのでしょうか。平等に見えながらも、違いを受け入れない社会はつらいです。この本の「選んだ貧困ではなく、社会的排除による、押し付けられた貧困がある」の視点に、私は救われました。自由の平等を求め続けたいです。──伊是名夏子 コラムニスト目次まえがき[第1章] 「貧困」とは何か――諸概念の整理  貧困理解の前提となることばの整理  貧困概念とは「貧困の意味内容」のこと  貧困の定義とは「貧困と非貧困の区別・境界」を言語化したもの  貧困の測定とは「貧困の広がりと深刻さの計量」  「格差」「不平等」「貧困」の概念的区別  階層論と階級論  貧困概念は人びとの要求によって拡大してきた  貧困理論の学説史に関する概要説明[第2章] 絶対的貧困理論  ブースの貧困調査と貧困の捉え方  ブースの調査研究にひそむ「分断と統治の論理」  ラウントリーの貧困研究と貧困調査  「絶対的貧困」の概念  ブースとラウントリーの相違点の整理  「絶対的貧困」から考える現代日本の生活保護[第3章] 相対的貧困理論  相対的貧困理論の考え方  相対的剝奪概念から定義づけられる貧困  ベヴァリッジ体制の成熟とタウンゼントの貧困理論  タウンゼントの貧困理論  「普通の生活」と「社会参加」  タウンゼントの貧困理論と現在  「相対的剝奪」と「相対的貧困」に関する補足説明[第4章] 社会的排除理論  社会的排除とは  EUの社会政策と「社会的排除/社会的包摂」  「社会的排除」概念が一般化した社会背景  「自由」と「自己決定型社会参加」  「自己決定」を可能にする「自由」  「自由」の実質的広がりを規定する三つの要素  自由獲得の歴史  自由拡大の担い手  「権利の擁護」と「権利の保障」[第5章] 「自由の欠如」と現代日本の貧困問題  本章の目的  自由の平等と幸福  貧困と差別、および貧困者への差別  権利の有用性および有効性と自己決定の限界性に関する検討  「子どもの貧困」問題  「経済的投資アプローチ」と「Well-beingアプローチ」  普遍主義と脱商品化  社会的包摂と社会参加[第6章] 階層論的貧困理論と階級論的貧困理論  「あってはならない生活状態」再考  階級論的(資本‐賃労働関係)視点の必要性  失業者対策と相対的過剰人口対策  日本の労働者階級と階級意識の喪失という問題  無所有に対する抵抗あとがき引用文献一覧前書きなど あらかじめことわっておきたいが、本書は貧困問題の現状を告発する類の書ではない。本書は「貧困をどのように理解するか」「貧困とは何か」に関する整理、この一点に集中する。 貧困を論じることと、貧困問題を論じることは異なる。貧困を論じるというのは、「貧困とは何か」および貧困対策の理論的核となる原理について論じるということであり、貧困問題を論じるというのは、現象した貧困を論じるということである。両者を区別せずひとまとめにして「貧困論」とすることもあるが、あえて前者に焦点化したものを私は「貧困理論」と呼ぶことにしたい。 貧困を議論する際に難しいのは、大抵の場合、「あってはならない生活状態」に関する理解が個々人で異なっているということである。これが原因の一つとなって、貧困対策や政策に対し、あるいは貧困状態を余儀なくされている者に対し、バッシングや擁護が生じたりする。「あってはならない生活状態」の水準をめぐる理解は、常に〈論争的〉なのである。 では、そのような〈論争的〉である諸個人の貧困観に対して、本書はどのような立場をとるのか。 本書では、「貧困理論」をめぐる学説史を整理し、さらにこれを批判的に検討していくという立場をとる。私個人の貧困観を開示するのではないということは強調しておきたい。貧困理論をめぐる学説史とは、貧困(=あってはならない生活状態)に関する社会規範を直接的に、ときには間接的に記述したものである。(「まえがき」より)装 丁  川添英昭組 版  江尻智行(tomprize)印 刷 中央精版印刷株式会社著者プロフィール志賀信夫県立広島大学保健福祉学部准教授一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。NPO法人結い理事。日向市子ども未来応援会議副会長(宮崎県日向市による子どもの貧困対策会議)。主な著書に、『貧困理論の再検討―相対的貧困から社会的排除へ』(単著、法律文化社、2016年)、『地方都市から子どもの貧困をなくす』(畠中亨・志賀信夫共編、旬報社、2016年)、『ベーシックインカムを問いなおす―その可能性と現実』(佐々木隆治・志賀信夫共編、法律文化社、2019年)、『どうする日本の福祉政策』(埋橋孝文編著、担当相:第5章「貧困―反貧困の貧困理解」、ミネルヴァ書房、2020年)、『福祉再考―実践・政策・運動の現状と可能性』(田中聡子・志賀信夫共編、旬報社、2020年)などがある。【正誤情報】初版に以下の誤りがございました。読者の皆様にお詫びして訂正いたします。●内 容誤 「モナド化」正 「アトム化」●該当箇所(4ヶ所)・195頁15行目~196頁1行目・196頁4行目(2ヶ所)・196頁5行目
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POSSE vol.50(特集:「新しい資本主義」と労働の未来)

★クレジットカードでの定期購読は20%OFF!登録はこちらからhttp://horibooks.com/products/list.php?category_id=11【2022年4月1日より発送開始】◆特集 「新しい資本主義」と労働の未来 岸田政権が「新しい資本主義」を掲げて、半年が経過した。いまだにその全貌は明らかになっていないが、このスローガンの背景には、資本主義の行き詰まりに対する経済界の危機感が滲み出ていると言えよう。 現在、資本主義や労働のあり方が急速に変化している。世界的には「デジタル封建制」や「グリーン・ニューディール」が叫ばれ、その一方で「ジョブ型」の課題や「アンダークラス」の拡大が露わになっている。 そんななか、日本の労働運動は、「資本主義」を焦点化できず、長期的な社会のビジョンを失ったままだ。目先の「分配」に終始し、日本型資本主義を懐古してすらいるのではないだろうか。 折しも、2021年末に出版されたPOSSE代表・今野晴貴による『賃労働の系譜学』は、資本主義と労働の変容を踏まえた労働運動論を提起している。そこで本特集では、同書を題材に、労働運動における「新しい資本主義」を乗り越える展望を構想していきたい。◆特集 「新しい資本主義」と労働の未来ジョブ型を越える労働運動でコモンを再建する道斎藤幸平×今野晴貴資本主義の支配と競争を乗り越えるために廣瀬純×今野晴貴著者解説 『賃労働の系譜学』今野晴貴「新しい資本主義」における「階級政治」橋本健二岸田政権の「分配」が、保育職場を分断させる?――ケアワーカーの自律性を奪う「処遇改善」の罠三浦かおり◆ミニ企画 家あってあたりまえでしょ!――運動のなかで見えたこと「家あってあたりまえ」私たちが社会を動かした4日間の記録岩本菜々当事者とともに声をあげ、生存権のために闘う反貧困運動を!――プロジェクトを率いたZ世代座談会岩本菜々×田所真理子ジェイ×土橋幸奈生活保護はなぜ忌避されるのか――現代に生き残る劣等処遇今岡直之◆連続『資本論』体系と資本主義システムの形態変化(1)佐々木隆治◆単発私立通信制高校の拡大を通じた教育の市場化――N高との「教育の質」をめぐる闘い佐藤学カンボジア人技能実習生の「強制帰国」事件の解決とその意義――送り出し国の労働運動による支援に着目して青木耕太郎『鳥は飛ぶのが楽しいか』刊行記念対談「ヘル朝鮮」労働小説に見る韓国と日本枝元なほみ×吉良佳奈江◆連載My POSSEノート page12社会運動という希望に出会って古瀬菜々子LGBTQと労働運動の交差点 第6回トランスジェンダーとトイレ遠藤まめた映画のなかに社会を読み解く 第8回陰謀論 『ドント・ルック・アップ』『コンタクト』『ファイト・クラブ』西口想×河野真太郎スポーツとブラック企業 第11回“BIG BOSS”新庄剛志をめぐる曖昧な心情北海道日本ハムファイターズは「明るく楽しいブラック企業」になるのか?常見陽平■表紙の写真岡田舞子(Miko Okada) 写真家Additional  食品添加物が含まれている食品にフォーカスし撮影することで日本の食文化への危惧を再認識するシリーズ。■ブックデザイン末吉亮(図工ファイブ)
¥1,540
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ポストヒューマン・スタディーズへの招待――身体とフェミニズムをめぐる11の視点(竹﨑一真、山本敦久 編)

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909237712私たちはテクノロジーと不可分なポストヒューマンな時代を生きている。テクノロジーは私たちの身体の内奥に入り込み、「人間」の存在を根底から揺さぶっている。「人間」の再定義が求められている時代に、私たちはいかに身体とフェミニズムを思考すべきか。待望のポストヒューマン・スタディーズ入門書。目次序 ポストヒューマン・スタディーズ―限界において思考すること 山本敦久第1部 トランスジェンダー・アスリートと性別二元論第1章 トランスジェンダー・アスリートのリアル 杉山文野  日本社会で感じる“窮屈さ”  どこまで行っても自分自身からは逃げられない  そもそも「性」ってなんだ?  性のあり方は目に見えない  ホモソーシャルなスポーツ界  アスリートのカミングアウトが少ない理由  差別禁止に動く国際社会と根強い差別  「多様性と調和」を実現できるか?第2章 近代スポーツをゆるめ、解体する 岡田桂  「ジェンダー」から「セックス」へ転換するスポーツ界  近代スポーツという男性優位の土俵  恣意的に決められるスポーツのあり方  トランス女性アスリートを取り巻く議論の問題  近代スポーツをゆるめ、解体する  日本のジェンダー平等  保守派によるジェンダー攻撃  「ジェンダーフリー」をめぐる混乱  これからのトランスジェンダーをめぐる運動ディスカッション第2部 サイエンス・スタディーズから考える「フェムテック」第3章 「フェムテック」とは何か?―その可能性と抱えるジレンマ 渡部麻衣子  「フェムテック」とは何か?  何が新しいのか?  テック系イノベーションの「女性化」  女性の身体の再発見  フェミニズムとフェムテック  「生理の貧困」とフェムテック  市場原理によって社会課題を解決するときのジレンマ  女性の規範を強化してしまうおそれ  「女性の身体」をどのように定義しているのか  ポストヒューマン時代におけるフェムテックの可能性第4章 フェムテックは「科学技術への市民参加」のきっかけになりうるか? 標葉靖子  フェムテックが持つ、科学と社会をつないでいく可能性  「境界上」に存在するフェムテック  ツイッターからみえるフェムテックの捉え方  フェムテック・ビジネスの場となるインスタグラム  成長戦略に位置づけられるフェムテック  走りながら考えるフェムテックと社会の関わり  「科学技術と社会」という視点  関心のない人たちにどうアプローチするか?を考える  フェムテックについて考えるさまざまな授業  フェムテックを議論するときの落とし穴と可能性  「科学技術と社会の対話」の現場  テクノロジーだけで課題を解決するのか?  「女性のため」を問い直し、価値観を変容する  「科学技術への市民参加」としてのフェムテック第5章 「わかりやすい」フェムテックが抱える落とし穴 隠岐さや香  多様なフェムテックの「わかりやすさ」  「わかりやすさ」が持つ罠  保守派はなぜフェムテックに飛びついたのか?  資本主義への取り込み、擬似科学への接近ディスカッション第3部 女の子たちのメタモルフォーゼ ―シンデレラテクノロジーのその先へ第6章 「シンデレラテクノロジー」はどのように生まれたか? 久保友香  バーチャルな外見を持つようになった人々  どのようにバーチャルな外見を獲得してきたのか?  コンピュータで「美人顔」を作ろう。  美人画の歴史を一〇〇〇年以上さかのぼり「美人顔」に迫る  「美人画」の歴史から見えてきた真実  プリクラを使って「美人」の変化を探る  プリクラを使う女の子たちは、何を求めているのか?  “盛り”を褒められたい!  シンデレラテクノロジーの3つの分野  新装置を開発し女の子が求める姿の数値化に挑戦  日本は「シンデレラテクノロジー先進国」?第7章 自分の身体を愛でる/取り戻す体験――人間ラブドール製造所 関根麻里恵  「シンデレラテクノロジー」  「ラブドール」が担う役割の変容  ラブドールを鑑賞する女性たち  なぜラブドールになりたがるのか?  「人間ラブドール」になってみた。  「内部的差異化」と「外部的類似性」  「人間ラブドール」になった人々の思い  性的対象化の問題第8章 シンデレラテクノロジー研究が抱える危うさと可能性 田中東子ディスカッション第4部 生殖技術を問い直す第9章 生殖と身体のテクノロジーをめぐる統治性 山本由美子  「普遍的人間」というモデル  二極化する生殖補助技術  生殖と身体めぐる統治性  NIPTをめぐる統治性  バイオ資本主義と認知資本主義  バイオテクノロジー研究/産業と人体組織  ヒト胚と胎児組織の来し方  あらたな「サイクル」の展開  それでも/だからこそ思考可能性をひらく第10章 生殖技術の現在地 重田園江  なぜ不妊治療を取り上げるのか?  不妊治療への保険適用拡大が抱える問題  不妊治療はどのようにおこなわれているのか?  女性への負担と身体の医療化  出生前診断・着床前診断とゲノム編集  先端技術が開く可能性と現実ディスカッション第5部 〈ポスト〉の思想第11章 ポストヒューマンの後に誰が来るのか? 門林岳史  そもそも〈ポスト〉とは何か?  ポストヒューマンに抗して  ユートピアか、ディストピアか  ポストヒューマニズム、ポストヒューマニティ、ポストヒューマニティーズ  〈ポスト〉という接頭辞の逆説性  ポスト-ポストモダニズム?  主体の死  主体の後に誰が来るのか?  ドゥルーズ、デリダが論じた「主体」  ポストヒューマンの後に誰が来るのか?ディスカッションおわりに ポストヒューマン時代の身体とフェミニズムを考える 竹﨑一真  ポストヒューマン化する社会  ブライドッティの「ポストヒューマン」論  自然-文化の連続体  ポストヒューマン・フェミニズム  テクノロジーと身体をめぐる三つの論点―ポストヒューマン・フェミニズム・スタディーズ  社会的側面  環境的側面  技術的側面  おわりに―ポストヒューマン・スタディーズへの招待前書きなど 近年、「ポストヒューマン」という言葉が巷に溢れているものの、この言葉が指し示すものや現象は多岐にわたっています。たとえば、機械によって補綴され、能力を強化されたサイボーグをイメージする人もいるでしょう。また、進化し続けるAI(人工知能)や遺伝子操作によって人間が脅威に晒されるような、いわば「人間の終わり」という未来を想像する人もいるかもしれません。あるいは、昔から人は道具(モノ、自然)を使い、それらに接続されながら能力を拡張してきたし、文字や印刷技術によって意思や観念を外在化してきたという考え方もあります。ここに立ち返って、ポストヒューマンに関するイメージや考え方を再構成するという動きもポストヒューマン論のひとつの試みと言えるでしょう。 しかし本書『ポストヒューマン・スタディーズへの招待―身体とフェミニズムをめぐる11の視点』は、そのように過去や近未来への想像力を搔き立てる「ポストヒューマン」というイメージをどこかで維持してはいるものの、やがて近い将来にやって来る出来事の到来を、「ポストヒューマン」と名付け、考えることを目的とするものではありません。むしろ本書の狙いは、私たちの日常を取り巻く「現在」の状況としてのポストヒューマンに向き合っていくことにあります。人間が機械やAIに取って代わられると心配することや、そもそも非人間(道具や自然)と繫がることによって人間は立ち現れてきたのではないかと感知することも含め、そのように情緒的・感覚的に日常のあちこちでポストヒューマンについて語ったり、感じたりすることが、すでに「人間」の終わりという出来事に結びついているのではないでしょうか。本書は、このように出来事としてのポストヒューマンに、ある種の「切実さ」と「切迫さ」を感知しながら論じていくという立場をとることになります。――山本敦久「序」より版元から一言本書は、2021年に開催された成城大学グローカル研究センター主催シンポジウム 「ポストヒューマニティ時代の身体とジェンダー/セクシュアリティ」(全5回)を収録・再編集したものです。[ブックデザイン]末吉亮(図工ファイブ)[印 刷]中央精版印刷株式会社[カバー写真]米谷健+ジュリアDysbiotica2020磁器土、FRP世沙弥コレクション撮影:米谷ジュリア©︎ Ken + Julia YonetaniCourtesy of the artists and Mizuma Art Gallery
¥2,200
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