かなしみの現実逃避

くるしみは言った
「かなしみのほうが痛みはすくないんだろう」
かなしみは答えた
「どちらもいっしょさ どちらもつらい」

たのしみが言った
「わたしはかなしみやくるしみのつらさを
しらない」
かなしみは言った
「たのしみはいいね 痛みがないんだろう」
するとたのしみが微笑んで言った
「ええ でもあなたがたのつらさを
分かち合いたいわ なんでも話して」

すると かなしみとくるしみは
口をそろえていった
「たのしみはさすがだ 慈悲の心をもつ
余裕がある」と。

かなしみはおもった
たのしみを見習って
「もっとたのしむべきなのだ」と。
かなしみの悲しみは、
いつしかなくなろうとしていた

しかし!
かなしみは肝心なことを忘れていた
かなしみといふその名を消すことは
できないのだ、ということを。
と、いうわけで、
かなしみはうれしいときも、たのしいときも、「かなしみ」でしかないのであった!

(なんのこっちゃ★ 時間の無駄でした)


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