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トイレの省エネ性能とコスト (1)

この記事は注文住宅を建てるにあたって調べた情報をMemo的に書いているものです。


なんとなく気になってしまい、必死になって調べてしまったのでここに残しておきます。(なお、妻にはドン引きされました)
TOTOさんのカタログには以下のような年間消費電力量が記載されています。

例えば、ウォシュレット別体型のアプリコットとウォシュレットSは瞬間式と呼ばれる「必要なときにウォシュレットのお湯を作る方式」と貯湯式と呼ばれる「事前に少しずつお湯を作っておいて魔法瓶にためておく」という方式があります。後者はお湯を作ってから使われるまでに時間が経過するため、電力効率が悪くなりやすいです。実際にアプリコット(瞬間式)は66kWh/年または91kWh/年となっているのに対して、ウォシュレットS(貯湯式)は166kWh/年と2倍前後の開きがあります。電気料金40円/kWhで計算すると 3,000円/年 となかなかの金額です。製品単価の定価の差額は同機能であれば19,000円前後になりますので、6年ちょっとで元が取れる計算になります。

ただここまで計算したところで一点気になったことがありました。この表の中に室内暖房ができる機種が混ざっていてその試算条件が室温5℃想定となっていたことです。もしかして暖房便座やウォシュレットのお湯の試算も5℃で行われているのか?と思い、調べました。

結論から言うと以下の条件で計算されています。細かい資料は最後に貼り付けておきます。

  • 環境条件

    • 周囲温度

      • 春(3-5, 9-11月): 15℃、180日間=6ヶ月

      • 冬(12-2月): 5℃、90日間=3ヶ月

      • 夏(6-8月): 28℃、暖房便座の利用なし

    • 給水温度 15℃固定

  • 設定値

    • 暖房便座

      • 利用温度は最大設定値 ※TOTOの場合は36℃が最大

      • 夏(6-8月): 利用なし

    • ウォシュレット温度 38℃固定

高断熱高気密、かつ温度コントロールがうまくできていれば、トイレも20℃くらいはありそうなので、ウォシュレットの分(平均30kWh/年らしい)は変わりませんが、暖房便座の分(平均196kWh/年らしい)は削ることができそうです。暖房便座とウォシュレットの割合と周囲温度の差を考慮すると、ざっくり計算で表示されている電力消費量より42%減となりそうです。
そうなると 40円/kWh 計算でも、アプリコットとウォシュレットSの差額は1700円/年程度になり、元を取るのに10年以上かかることになります

うーーーーーーーん、びみょう!



ここからは追記。
瞬間暖房便座が省エネに全然なっていない原因を調べたので興味があれば読んでみてください。




細かい話

特定機器判断基準審議資料
総合資源エネルギー調査会 省エネルギー基準部会
各判断基準小委員会 最終とりまとめ 等

電気便座
https://www.eccj.or.jp/toprunner/toilet/070618.pdf

  • 環境条件

    • 周囲温度

      • 春(3-5, 9-11月): 15℃

      • 冬(12-2月): 5℃

      • 夏(6-8月): 28℃

    • 給水温度 15℃固定

  • 利用条件

    • 使用回数

      • 4人家族(男2、女2)

      • 大便: 4回/日

      • 小便: 12回/日

    • 暖房便座

      • 春(3-5, 9-11月): 180日=6ヶ月

      • 冬(12-2月): 90日=3ヶ月

      • 夏(6-8月): 暖房便座の利用なし

    • 温風乾燥機能、部屋暖房機能

      • 計算対象外

  • 設定値

    • 暖房便座

      • 利用温度は最大設定値 ※TOTOの場合は36℃が最大設定値

      • 夏(6-8月): 利用なし

    • ウォシュレット温度 38℃固定

利用モード


見出し画像はUnsplashのTim Mossholderが撮影した写真

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