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indeed PLUSにより変わる求人広告業界の未来予測

2024年1月30日より、開始の新サービス
「indeed PLUS」をご存じでしょうか?

求人広告に携わる人なら
11月下旬くらいから順次、取引先の業者から
説明があった方もいるかと思います。

それでも良く分からないという方、
またご存知ない方は
ぜひ、この記事を読んで頂きたいです。

そして、

このサービスの導入によって
求人広告業界の未来が大きく変わる
かもしれません。

今回は、
個人的見解が多く含まれておりますので
あくまで未来予測ということで、
個人の考察記事としてお読みください。


1.indeed PLUSとは?


サービス概要についてですが、
indeedの公式サイトでは以下のように
紹介されているので引用します。

国内主要求人サイト利用者の最大約7割にリーチ

Indeed PLUS連携求人メディアネットワークを通じて、国内主要求人サイト利用者の最大約7割にリーチできます。

2024年1月30日以降の連携求人メディアは以下の通りです。
(予定)
Indeed
タウンワーク
リクナビNEXT

2024年3月以降には以下の連携求人メディアが追加予定です。
フロム・エー ナビ
とらばーゆ
はたらいく
リクナビ派遣

indeed社「indeed PLUS」より引用

つまり、indeed PLUSを利用すると
indeedだけでなく、
旧来のメディア(主にリクルート媒体)にも
転載されるサービスとご理解ください。

連携可能なメディアは順次追加されるそうですが、
おそらくバイトルは含まれないのではないか?
と推測されます。

ATSとの連携に関は各社へ確認が必要です。
確実に連携可能なメディアは
Airワークとindeedの直接投稿です。

詳しくはこちらを参照ください。

https://jp.indeed.com/%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%BA%83%E5%91%8A/indeedplus-ls

次に、Indeed PLUSの最大の特徴は
自動で求人情報の内容を分析して
各媒体ユーザーの特徴や行動履歴などを参照し、
最適な求人メディアに掲載していく点です。

今まで求人メディアへ掲載するためには
各媒体ごとの契約が発生するため、
複数媒体へ掲載すると多額の費用が発生します。

indeed PLUSによって求人メディアを横断的に、
また、各媒体ごとの原稿チェックの手間もなく
投下費用もAIが適切に判断してくれますので
効率よく求職者へリーチできるサービスである
と言えるでしょう。


2.indeed PLUSの注意点


正に万能なサービスともいえる
indeed PLUSですが、注意点もあります。

まず、当然のことですが、掲載するには
indeedのルールに準拠しなければなりません。

例えば、
1職種1原稿といった基本的なルールは
indeedと違いはないとされています。

次に、掲載順位はどうなるのか?
チェックしておく必要があります。

普通に考えて、既存の各求人メディアを単体で
契約している企業より掲載順位が上位表示される
ことはあり得ません。

タウンワークで言えば、
枠得<A1サイズといった所でしょうか?
この辺りはよく確認することをお勧めします。

『各メディアの枠得サービスと同程度の順位で
 掲載することで何が変わるのか?』

こう考える人がいてもおかしくない。
そう思いましたので、効果の検証については
まずは少額で利用してみるしかないと思います。

なお、indeedと同様にindeed PLUSも
アルゴリズムのロジックは非公開です。


3.未来予測

indeed PLUSのサービス概要は
大体ご理解頂けたでしょうか?

ここからは求人業界の未来予測をします。
大きく分けて2つがあります。

①求人業界の未来予測
②リクルートの戦略

それでは以下に解説をします。

①求人業界の未来予測

AIの進化により、求人メディアが衰退する

とりあえず求人情報を掲載しておけば
誰かが応募してくれる時代から
今は人手不足で倒産してしまう企業も
ある時代へ変化しています。

その結果、広告費が高騰して
給与アップなど経費も増加すると、
資本力のある企業が勝ってしまいます。

そして、
成果が出なくても返金制度はないため、
広告代理店は責任を負うことなく、
次々にお金を投下する提案をされる訳です。

このような状況は
健全な市場競争原理が働いていると
言えるのでしょうか?

現在はメディア側の企業が
一方的に儲けているかもしれないですが、
長期的に見れば衰退すると予測します。

これは多くの代理店が
広告販売に重きを置いた営業スタイルであり
質の悪い業者(担当者?)が
非常に多いのが原因の一つと考えられます。

あなたも経験があるのではないでしょうか?

人が集まらないことを市場のせいにして
更に上位プランを紹介される。
自分たちの作成した記事の内容やプランの提示に
問題は無かったと言いたいのか?!

こんな苦情を数多く聞きます。

しかし、それ以上に深刻なのは
求人メディアは分析&改善が難しい
事が最大の要因であると私は思います。

指標に関して、紙媒体は何も存在せず、
WEBもPV遷移率CVが主な指標です。
これだけで改善することは難しく
結局のところ運次第となってしまいます。

人手不足で求人件数が増加すると、
各社のPVは下がり、応募数が減ります。
有効応募数は更に減少するでしょう。

投下した費用と採用人数が見合わないため、
特に中小企業は掲載自体が難しくなって
ハローワーク等、無料媒体しか使わなくなります。

こうした中で
オウンドメディア×アグリゲート型広告
(採用ホームページ×indeed)

の登場で状況は更に加速しました。

最初は救世主だったと思います。
しかし、時間が経って現在では
都市部でクリック単価の高騰が激しく、
以前のようなパフォーマンスは出ていません。

ここまではご存じだと思います。

今までは、業界、職種、仕事内容から
効果があるものを人が予測して
求人広告を作成していました。

極めて属人的であり、
成果に至っては再現性がとても低いです。

しかし、indeed PLUSの登場によって
今後、オウンドメディアに掲載されている
求人にマッチした地域、媒体を予測し
求人メディアをAIが選択することになります。

2024年の予測は以上ですが、近い将来、
人が書く求人広告より、効果がある記事を
AIが書ける日も遠くないでしょう。

すると、求人広告の未来は
勤務条件、待遇、欲しい人物像を入力すれば
自動的にAIが記事作成からメディア選定まで
一括で行えるようになると予測します。

また、AIが結果を分析&改善を繰り返すことで
より効果が出すことが出来るはずです。

パーソナライズされた求人が上位掲載されれば
求職者にとってもメリットが出てきます。

個々の求人メディアで何ページも検索しなくても
自身の希望や条件にあった求人が検索一つで
上位表示されるような未来がくるのではないか?
そのように考えています。

②リクルートの戦略

リクルートの直販がなくなる

これは予測というより、
業界内では噂として聞く話です。
真偽の程はともかく、理由は明白です。

先程も記載した通り、
今後、求人メディアが縮小すると予測されます。

直近の指標でも
一時期はコロナ前の水準近くまで
求人件数は回復したのですが、
最近は減少傾向にあります。

少なくとも求人メディア事業は
市場規模の拡大の見込みが立たないため
indeedに集約したいのではないでしょうか?

旧来のメディア事業は代理店へ任せ、
リクルート本体はマージンのみの
コンパクトな事業へ転換をすると
直販の営業部門は必要なくなります。

このような戦略ではないでしょうか?

遅かれ、早かれ、求人メディアには
大転換が発生することは間違いないと
私は推察しています。


4.最後に

如何だったでしょうか?

コロナショックの前は
160万件で推移しており、
人手不足と言われていました。

参考までに、2019年以降の
求人広告掲載件数をグラフにしたものが
全国求人情報協会で公開されていますので
グラフの推移がわかるようにしました。


全国求人情報協会の情報から抜粋

一時期、コロナ前の同水準まで
2023年に回復を見せていますが、
その後、2023年9月時点で
130万件まで徐々に減少しています。

今後の掲載件数は
indeed PLUSの導入によって
短期的には増えると予測されますが、
実際の採用人数が減ってきたことは
皆さんも感じていることでしょう。

求人メディア事業に見切りをつけて
新しい採用手法にシフトする企業も
増えてきております。

果たして、indeed PLUSが救世主となるのか?

今後も、新旧のサービスの動向を確認しながら
皆様に有益な情報を発信していきます。

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