クジネ、ロクジオキ。
仕事から帰宅後、吸い込まれるように布団へダイブ。
1階のキッチンは煌々と電気がついてる気がする。
「またか」と、自然に消えてくれたらいいのに。
読書、仕事、家事……やらないといけないこと、やりたいことは多々あるけど、それらを考える暇なく眠りに落ちる。
眠りに「落ちる」という単語を考えた人はだれだろう。
きっと素直な人だ。
寝たいという欲求の穴底に身を沈める感覚を、文字起こししたにちがいない。
眠りって、急に落ちるから笑ってしまう。さぁ寝るぞ」なんて、構えることさえできやしない。
ふと、なんの前触れもなく目が覚める。
起きた理由すら分からないし、なんのために起きたのかも分からない。
でも、そんな朝があってもいいと思う。理由の分からない朝も、意味のある朝だ。
窓からさす朝日が、今日もランランとぼくの左頬を照らす。
「もう起きているから大丈夫。」
そう言っても照らし続けるもんだから
「今日もありがとうね」と、静かにつぶやいてみる。
そんな クジネ、ロクジオキの朝。
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