話を聴こうしなければ、対立が生まれて対立が深まる~平面的なリスニングと立体的なリスニングで話を聴く 【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】
一応キャリアカウンセラーの端くれ(笑)でもあるので、カウンセリングを行う際に、傾聴・アクティブリスニングは、基本姿勢として非常に大切だと位置付けています。
カウンセリングに限らず、コミュニケーションを通して関係性を維持・強化していく上でも傾聴・アクティブリスニングは大切です。
傾聴・アクティブリスニングを行うには、平面的なリスニングと立体的なリスニングを意識すると効果的です。
平面的なリスニングとは、相手の言葉をありのまま・そのまま受け取ることです。
イメージとしては、相手の話している内容を録音して、一言一句逃さずに文字おこしするイメージです。
聞き手側の解釈をできるだけ入れずに、そのまま受け取ることが必要になります。
平面的なリスニングが「言葉をそのまま」ということに対し、立体的なリスニングでは、発した言葉の強弱やトーン、スピード、抑揚などを確認していきます。
イメージとしては、平面的なリスニングで文字おこしした内容に、強弱・トーン・スピード・抑揚等の視点で色付けをしていくような感じでしょうか。
同じ発言(言葉)でも、その時その時の話し方で、意味合いは変わります。
まずはしっかり平面で漏らさず言葉を拾い上げ、その上で立体的に見ていくことができると、傾聴・アクティブリスニングのレベルは大きく変わります。
言葉は勿論大切ですが、言葉と併せて出てくる熱量、雰囲気、すべてがメッセージだと言えます。
言葉と言葉の周りに付随する空気感やストーリーに対して少し意識を向けることができるとより相手の話が鮮明に見えるのではないでしょうか。
言葉に対する解釈は人それぞれ異なります。そのため、他者の言葉を完全に理解することは不可能だと考えています。
どんなに丁寧に繊細に意識したとしても不可能(不完全)であることを前提に、できる限り、ありのまま・そのままに聞こうとする姿勢・意志がより必要だと考えます。
誰かの話を一生懸命に聴こうとする姿勢・意志…いつも意識すると言うよりも、要所要所で心掛けると、少し異なった景色が見えてくるのではないでしょうか。
組織の中で対立している人の話をそれぞれ聞いてみると、最終的に望んでいるところは意外と同じだったり近かったりします。
多くの場合は、それぞれの立場から主張しているだけで互いに聞いていないことが多く存在します。
互いに話を聞こうとしなければ、対立が生まれて対立が深まる…ただそれだけだとも言えます。
組織の中に限ったことではありませんが、対立が意識される場面では、相手の話を聴こうとする姿勢や意志を持てるのか?聞く(聴く)勇気が必要ですね。
<ヒューマナイズ通信 2023.11.15掲載 一部修正>
https://humanize.co.jp/
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