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組織とデザイン〜組織における人間中心設計、共創、非線形プロセス〜

広義のデザインを定義する3つのアプローチ

デザインと聞くと、その言葉の捉え方は人それぞれ異なります。狭義的な意味では、アートの領域における、見た目上のクリエイティビティや表現を指します。広義的には、様々な課題をデザイン的なアプローチで解決しようとする考え方を指します。

では、デザイン的なアプローチとは何でしょうか。一般的に言われるのは次の3つです。

  1. 人間中心設計

  2. 共創型

  3. 非線形プロセス

人間中心設計とは

人間中心設計は、ユーザーファーストな視点で物事を考えるプロセスを意味します。本質的な課題は何か、表面的な解決ではなく、ユーザーが本来解決したい根本的な問題を探るプロセスです。これはUXデザインの基本的な思想です。

共創型とは

共創、すなわちコラボレーションは、デザインにとって重要な概念の一つです。デザインは多様性を重んじる思想であり、この多様性を最大限活かすためには、様々な人々による共創的なアプローチが必要です。これによって様々なクリエイティブが形成されます。その形は実験的であり、イノベーティブで、多くの可能性を秘めています。

非線形プロセスとは

非線形プロセスとは、比例関係や順序を持たず、様々な角度から物事を検証し、着想し、実験するプロセスを指します。この考え方は、リーンスタートアップやアジャイルという概念にも繋がります。試行錯誤を通じて、商品、サービス、デザインなどに対して、検証を繰り返しながら成長するプロセスです。

組織運営におけるデザインの重要性

企業が成長するための組織運営においても、これら3つのデザインアプローチは重要です。組織は流動的であり、常に人々の思考やライフスタイル、行動が変化します。一定の流動性の中で、一時的に「一つの組織」としてチームを組み、共通の目標に向かって努力します。そうした流動性の中で一時的な結束を形成することが組織の本質です。

組織運営における人間中心設計

組織運営において人間中心設計を適用すると、組織に集まる人々の多様性を認め、成長を促すことが重要です。人々が組織に参加する理由は、その組織の理念や目的、人々の魅力に惹かれるからです。そこで「自分の存在意義」を見出すことが大切です。自分の能力や性格を発揮し、他人に貢献することで、組織運営における人間中心設計の意義が生まれます。

組織運営における共創型

組織は常に共同体であり、多様性の中で生まれるアイデアや戦略が組織の性格を形成します。共創型ではない組織は存在しません。戦略的には、様々なアイデアや考えを受け入れることが重要です。これは組織の性格を形成し、最適なバランスを見出すために不可欠です。

組織運営における非線形プロセス

組織運営における非線形プロセスは、部門編成や人材配置戦略の改善プロセスを指します。組織はピラミッド型の構造を持ち、決裁権や意思決定は特定の人間が行います。組織編成は経営において重要であり、市場や社会の変化に応じて随時変化します。組織も成長するためには、様々な成長痛を経験し、思考や性格を変えていく必要があります。非線形プロセスは、このような組織の成長を促すための検証と実験の過程です。

デザインの本質

デザインをアートの領域におけるデザインとして捉えるだけではもったいないです。デザインは、物事の構造を捉え、試行錯誤しながら理想の形に整えるプロセスです。Appleの創業者、スティーブ・ジョブズはこう表現しています。

「デザインとは単に見たり感じるものではない。デザインとは、どう機能するかだ。」

スティーブ・ジョブズ

デザインは、物事の本質をどうプロセス化・機能化し、ユーザーにどう訴えるか、人間中心設計による洞察をもって「表面的なデザイン」まで構造化します。それがデザインの本質であり、現代におけるデザインの定義ではないでしょうか。

さいごに

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