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ラピュタの滅びの言葉は、なぜ短いのか?

『天空の城ラピュタ』の滅びの言葉「バルス」は音韻数が少ないため、うっかり言ってしまう可能性がある。

この言葉をラピュタ人が「プログラミング」したとすると、何故こんな短い言葉にしたのか?


もちろん作品の演出上、短い言葉のほうがキレがあって印象的だから宮崎駿監督はそうしたのだろう。

だが、ここは作品世界に則って考えたい。

おそらくラピュタ人は、下界の人々を見下す傲慢なラピュタ文明に対して自己批判的な感情を持っていたのではないか。

「こんな文明は何かの拍子に滅んでしまえばいいんだ!」という自己破壊の欲動から、敢えて短い言葉を選択したに違いない。


したがって、玉座の間でシータがムスカに語っていたラピュタ文明批判論は、往時のラピュタ人たちも自覚していたものと想像できる。

ラピュタの力を過信するばかりのムスカには、王たる資質は無かったと言えよう。

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