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【詩】067

揺れる視界には木漏れ日が煌めいて
その光は鋭く伸びる私の腕に絡みつく
振り解いても離れないのは過去だと誰かがいう
白昼夢を見ているように色々な記憶が混在しては
私自身の輪郭を曖昧にしている
たとえ苦悶するような最中でも
君のその表情には一瞬の陰影が
光を照らしてくれるだろう
こんな汚い世界に生まれてきたことも忘れつつ
恍惚の感情が君を襲ってくる
それはまるで嵐のように
それはまるで静止するかのように
この表現すら嘘に塗り替えたまま
それでいい
それでいいと思った

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