『裏庭』を読んで

梨木香歩さんの『裏庭』を読んで

その傷があるから、その人がある
誰もが見えないところに持っている
みな見えないようにして蓋をしているが
傷を恐れてはいけない
傷を育んでいく
子供の時の本当の自分、あなた
その名前
あれもこれも、全て真実
自分は被害者でもあり加害者でもある
いつだって自分にも事実がある
周りがどうか、ではない
そこにも真実があり
大切なのは、自分がどうするか
その傷はその人の産物だ
仕事、それはその人を生きるということ
ただ私たちは自分を生きる
それが私たちの仕事だ

貪欲さは誰もが抱えている
自分に足りない部分を他人から奪おうとする
しかしそんなことをしても無駄だ
その悲しさに気付きながらも
とめられない
またその悲しさが残る
でもみんな同じこと
足りない部分?みんなにある
誰も違っていて誰も同じ

その醜いもの、恐ろしいものは
自分が生み出しているもの

裏庭
それは誰もが心の中に抱えており
怖くも美しくもあるもの
しかしそれを恐怖に思わなければ
素晴らしい場所なのかもしれない

庭は誰もが持っている
美しく飾ってある庭もその人のもの
だけど、後ろに隠してあるかのような裏庭
こそがその人
それを大事に育むのです

Who are you?
Tell me.
I'll tell you.

私というものを知るために
みんな裏庭に入っていくんだね
そこに私というものがあって
私というものを知るんだね

ひさびさにあまーいマカロンが食べたいな

傷を恐れるな
傷に支配されるな
傷を育め

柔らかくて優しい、あたたかくて
草花が美しい描写
心地の良い言葉
その中に突然出てくる恐怖や憎悪、醜悪な描写
この突然あらわれる恐怖が本当に恐怖
コントラストがすごい

テルミィがソレデとカラダをおじいちゃんと呼んだ。食を持つものは、形を変えてずっと続いていく。ソレデとカラダは2人で1組。レイチェルとおじいちゃんが新しい貸衣装屋になるんのじゃないだろうか。

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