「抜山蓋世」を考える

ばつざんがいせい
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気力が充実していて、盛んな勢いがあること。山を引き抜いて、世界を覆いつくすほどの力という意味から。
古代中国の戦国時代、楚の項羽が漢の軍に包囲されたときに、虞美人と最後の酒を交わしながら、自らを鼓舞するために詠んだ詩の一節から。
「山を抜き世を蓋う」とも読む。
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「抜」 ①引きぬいて取る。ぬきだす。ぬく。
    ②多くの中からえらびとる。

「山」 ①地表の高くもり上がっているところの総称。
    ②寺院の称号にそえる語。また寺院。

「蓋」 ①かぶせる。おおう。ふたをする。
    ②おおうもの。かさ。ふた。

「世」 ①生滅の起こる場所。人間が社会生活を営んでいる場所。よのなか。よ。
    ②とき。


「抜山」 山を引きぬく。


「蓋世」 世界をおおう。


「抜山蓋世」
山を引きぬき、世界をおおう。

それほどの力、という意味から

「気力が盛んなこと」を意味します。


「山を引きぬく」
などということを
考えることが

すごい!  
というか、珍しい。

「世界をおおう」
という発想も
全く浮かびません。

誰が、このようなことを
考えるのか?


「気力が盛ん」
という前に

「考えることが奇抜」

と思います。


この四字熟語を
理解しようとするならば


人の力では
到底出来そうでないことも

やろうとするくらいの
「気力」

が、「特別に盛んである」

というように
考えるべきなのだろうと
思います。


よろしければサポートお願いします。四字熟語は、とても奥が深い分野であると思います。まだまだ勉強が足りません。