市川 喬之(株式会社シンプルメーカー 代表取締役)

「社員を大切にする」経営理念を持ち、コロナ以前より完全在宅ワークを導入し、子育てされて…

市川 喬之(株式会社シンプルメーカー 代表取締役)

「社員を大切にする」経営理念を持ち、コロナ以前より完全在宅ワークを導入し、子育てされている方のキャリアをつなぐ支援をミッションにIT企業を経営。「子育てしやすい社会の実現」をビジョンに掲げて子育てワーカーを支援 https://www.hatarakumama-pj.com/

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男性社長である私が育休を取得してわかった「育児はブラック職場」

私が経営する会社は社員の9割以上が女性で、ほとんどの方が子育て中です。 なぜそれほど多いのかというと、子育てしやすい環境を作ったからです。 時短勤務やテレワークなど仕組みの面だけでなく、子育てに理解のあるクライアントとしかお取引をしないと決め、社内風土的にも気軽にお休みや中抜けができる環境を作ってきました。 まずは育休を取ることを社員に宣言!世の中的には、男性育休の制度が整ってきてますが、いくら制度があっても取得できる雰囲気がなければ意味がありません。 弊社には男性社員が少

    • 社員はお客様。会社のバリューを「家族との時間を大切にする」に変えた理由

      現在、社員30名ほどの会社を経営しています。 その8割が子育て中の女性社員です。(その多くはシステムエンジニアという珍しい会社です) 社員はお客様8年以上も昔のことですが、前横浜市長の林文子さんが書いた『部下を「お客さま」だと思えば9割の仕事はうまくいく』という本を読みました。とても感銘を受けたことは覚えているのですが、詳しい内容までは覚えていません。しかし、私が社員をお客様だと思うきっかけをつくった本です。 社員から、お客様扱いは受けたことはないぞ!と怒られそうですが、コ

      • 「社長はメンタルが9割」を読んで

        今、コロナ禍で苦しんでいる社長さんは本当に多いと思います。 私も相当苦労しました。でも、私の業界はコロナの煽りは少ない方だと思います。飲食や旅行業などの業界は本当に地獄だと思います。 資金繰りで眠れない日々を過ごされている社長さんも多いことでしょう。 社長の悩みや苦労は、なかなか社員には理解されず、社長とは孤独なものです。しかし、社長が負の精神状態でいると、社員との関係や、経営もうまくいかなくなり、負のスパイラルにつながります。 今回、押野満里子さん著書の「社長はメンタルが9

        • SESに事業を切り替えたら社員が辞めた話

          10年以上システム開発を生業とする会社を経営してきましたが、新型コロナウィルスの影響もあり、2020年の年末くらいから、事業を大きく変える決断をしました。 システム開発の受託開発事業を廃止し、SES(システムエンジニアリングサービス)という事業に大きく舵を切りました。それによって社員が数名辞めてしまうこともありましたが、今は事業が安定してきました。 エンジニアの方の中には、SESについて悪いイメージをお持ちの方も多いと思います。私も元エンジニアですので、悪いイメージがあり、こ

        男性社長である私が育休を取得してわかった「育児はブラック職場」

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        • 社員を大切にする経営
          18本

        記事

          こども食堂の団体を辞めたら、地域に根づいた話

          以前、「子ども食堂を始めてみて思ったこと」という記事を3つ書きました。そこでは勝どき枝豆プロジェクトという団体を立ち上げ、月島こども食堂を始めるに至った経緯をご紹介しました。 コロナをきっかけに地域の居場所づくりについて、興味を持つ方も増えていると思いますので、今回はその後の話を書こうと思います。 コロナで活動場所を維持できなくなる以前の記事では、コロナになり活動を休止していたけど、また再開した話まで書きました。 その後、こども食堂の活動場所であった月島にある長屋で、何回か

          こども食堂の団体を辞めたら、地域に根づいた話

          テレワークに必須のクラウドサービス

          私の会社ではコロナ前より全社員テレワークを導入しております。テレワークを導入するにあたり、絶対必要おすすめなクラウドサービスをご紹介します。 選定のポイントテレワークに対応したクラウドサービスはたくさんあり、今後も新しいサービスがどんどん出てくると思います。一度導入すると、データがそこに溜まっていくため、利用するサービスを引っ越すことがとても面倒になりますので、慎重に選びたいところです。 完璧なクラウドサービスは存在しません。どれも一長一短です。 しかし、自社に完全に合うサ

          テレワークに必須のクラウドサービス

          本当に女性がいると会議が長くなるのか?

          少し前に「女性がいると会議が長くなる」というような発言が話題になりました。私自身「女性は話が長いなぁ」と思ったことがありますし、女性の方からよく「女性はおしゃべりが好きだから」という内容の話をされることもあります。でも、本当にそうなんだろうか?と考えてみました。 本当に女性は話が長いのか?私の会社では従業員20人ほどのうち9割以上が女性です。全員がテレワーク環境で仕事をしています。普段なんとなく女性は「話が好き」「おしゃべり」「話が長い」という印象を持っていましたが、「本当

          本当に女性がいると会議が長くなるのか?

          子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.3

          この記事のVol1、Vol2では、子ども食堂を始める経緯を書きました。2019年11月に子ども食堂の前身である「みんなの食堂」を開催し、色々な方にお越し頂き、大学生を含むボランティアスタッフも活躍してもらえました。 そしていよいよ2019年12月から子ども食堂として活動を開始しました。 そこから様々な試行錯誤が始まります。 やってみるまで誰が来てくれるかわからない 最初の子ども食堂は12月18日に開催しました。その日は平日(水曜日)でした。開催時間は、17:30と19:0

          子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.3

          子供がいたら在宅でも仕事はできない?

          新型コロナウィルスの影響で多くの方が在宅ワークをするようになりました。政府の緊急事態宣言による自粛期間中は、子供たちも学校に行かず家にいたため、仕事が手につかない経験をされた方もたくさんいらっしゃったのではないでしょうか? 従業員の9割以上が子育て中のお母さんで構成する当社でも、今回の緊急事態宣言による自粛の時は、大きな影響がありました。 今回のコロナの自粛を通して、少しでも子育てしながら在宅ワークで働く厳しさを多くの方に知って頂き、子育てしながら働く方への理解が進むと良いな

          子供がいたら在宅でも仕事はできない?

          子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.2

          2019年11月、「月島長屋の子ども食堂」の前身の「月島 みんなの食堂」が始まりました。 「子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.1」では、長屋を借りることになったまでの経緯を書きました。今回は長屋のリノベーションから初めて開催した「みんなの食堂」までの話です。 築90年の長屋のリノベーション 2019年7月に建築科の大学生と一緒に長屋のリノベーション工事が始まりました。 今回、大部分の工事は大学生ではなく、工務店の方に対応してもらいました。 大学生は、壁に漆喰を塗

          子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.2

          子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.1

          2019年11月に東京の月島で子ども食堂をはじめました。 この活動は、地域のボランティアの方たちと始めた活動です。現在は残念ながら新型コロナウィルスの影響で一時活動を休止しています。 今回は私が子ども食堂を始めた経緯や、やってみて思ったことなどを少しでもどなたかの役に立つように、まとめておこうと思います。 築90年の長屋 「長屋を借りないか?」 2019年5月、月島に住んでいる知人からこのような連絡を頂いたのが始まりでした。 細長い建物を中で区切り、複数の世帯が住めるよ

          子ども食堂を始めてみて思ったこと vol.1

          チャットで議論しない

          テレワークを導入する企業が増えたことで、普段からチャットを利用する方が増えたと思います。 2年前からほぼ全員リモートワークで仕事をしている当社では、全員が同じ会社という場所で働いていた頃よりも、コミュニケーションを重視して仕事を進めてきました。 定例のオンライン会議を設定するプロジェクトごと、チームごとに定例のオンライン会議を設定しています。 Googleのハングアウトか、Zoomというオンライン会議システムを使ってます。 今、テレワークをやっている会社は、ウェブカメラで顔

          なぜ自立した人を育てるのか?

          私の会社のミッションの1つに「子育てママの自立支援・社会との接点を作る」というものがあります。今までも私のnoteの記事の中ではこのミッションの必要性を書いてきたつもりですが、「自立支援」については、私の会社で働く子育て中のお母さんの中にも必要性を感じていない方がいます。 今回はなぜ自立した人を育てる必要があるのか?について考えてみました。 在宅ワークが当たり前になり、さらなる格差を生む新型コロナウィルスの影響で、多くの企業で在宅ワークを実施しています。在宅ワークに消極的だ

          中期経営目標SMGsを定めました!

          船橋屋8代目 渡辺雅司社長の著書『Being Management 「リーダー」をやめると、うまくいく。』を読みました。 その中に持続可能な開発目標SDGs(SDGsとは?)をまねて作ったFBGsという中期経営計画のことが書いてあり、パッと見てわかりやすくていいなぁと思い、私もまねさせて頂きました。 中期経営目標として5つの項目からなるSMGs(エスエムジーズ)というものを設定しました。 もちろんSDGsは企業としても取り組むべき目標ですので、それはそれとして意識して経営に取

          責任の輪を広げる

          社内での会話です。 私がこう言いました。 「貧困をなくしたい」 もうひとりがこう言いました。 「努力していない人が貧困になるのは仕方がないのではないか?」 彼のこの言葉は、貧困の人が皆努力していないという意味ではありません。 働けるのに働かない人や、ギャンブル依存症の人など、彼らが貧困であるのは自業自得であり、彼らまで助ける必要はないのではないかという意味です。 その時、反論をしなかったのですが、なにか彼と私の感覚の違いを感じていました。それが何なのかを書き記しておきます

          在宅お母さん採用のすゝめ (下)

          (上)、(中)と読んで頂きまして、ありがとうございます。 (下)を書き始めてから2ヶ月が立ちました。(上)、(中)は理想論ばかり書いてしまったような気がします。この2ヶ月間、理想と現実の間で悩むことも多く、なかなか記事がまとまりませんでした。全てが理想通りに進んでいるわけではありません。それでも今の気持ちを正直にまとめました。 子どもの騒ぎ声、泣き声に不快感を抱くオンラインミーティング中に子どもの大きな騒ぎ声や泣き声が飛び込んできます。そんなとき、メンバーの発言が聞こえなか