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世界の一部から広い世界を想像する。中村佑介展で思ったこと・感じたこと。

どうも。いかたこです。

今回は、2022年の夏頃に行った、中村佑介展について書いてみます。

中村佑介とは?

ASIAN KUNG-FU GENERATION「マーチングバンド」ジャケット
2002年から活動をスタートし、2022年で20年目を迎えるイラストレーター・中村佑介。ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のCDジャケットや、小説『謎解きはディナーのあとで』『夜は短し歩けよ乙女』などの書籍カバーを手がけるほか、アニメーションのキャラクターデザインやテレビ・ラジオ出演、エッセイ執筆も行うなど、その表現活動は多岐に渡ります。
中村佑介展HP

学生時代に「ASIAN KUNG-FU GENERATION」にハマっていたのですが、アジカンといえば中村佑介さんのイラスト!というくらい印象に残っていました。

青春を懐かしみながら、いざ展覧会へ!


展覧会の様子

こんな感じにイラストや原画が展示されていました。

アジカンの曲が流れていて、テンション上がりまくりです!


世界の広がり

いくつか作品を見ていく中で、私はイラストの外のことが気になりました。

それぞれのイラストのまわりには、どんな世界が広がっているんだろう?

なんというか、表現されている世界がキャンバスの中だけで完結しているようには見えませんでした。

例えば、このイラスト。

この女性は何をしようとしているのでしょうか。

目的地を見つけ、鳥たちと飛び立とうとしているのかも。

敵の位置を確認し、鳥たちと攻撃を仕掛けようとしているのかも。

そんなイメージ(妄想)を膨らませながら、展覧会をまわっていました。

イラストに描かれているのは、世界の一部を切り取ったもので、本当はその外側に何倍も広い世界が広がっているように感じました。


なぜ世界の広がりを感じたか、自分なりに考えてみました。

*以下は私の勝手な解釈です。

1つは、不思議なものが日常にとけこんでいるから。

このイラストでは、タツノオトシゴ(?)が月のように浮かんでいます。

とても不思議なものですが、日常の風景にとけこんでいます。

私たちにとって不思議なものが、当たり前に存在する世界。

本当にこんな世界があるのでは?と大きな世界の広がりを感じます。


もう1つは、女性たちの意識がキャンバスの外に向いているから。

描かれている女性の多くは、左を向いています。

中村佑介さんのイラストには、左に未来、右に過去という時間が存在するようです。

つまり、女性たちは未来の目標やゴールを見つめ、そこに向かっています。

女性たちの意識が、キャンバスの外に向いている。

これによって、外の世界の広がりを感じるのかなと思います。


作品を見て、その不思議な世界や表現の美しさに感動する。そして、そこから広がる世界を想像する。

マンガやアニメの続きを想像するように、とても楽しかったです!(^o^)


想像を広げる授業へ

世界の一部から広い世界を想像する。

これは、学校の授業においても大切なことだと思います。

学校の授業は、教科書を軸として進めていきます。

(もちろん、教科書を使わないという授業実践もありますが。)

教科書には、この世界のいろいろな知識や考え方が載っています。

ですが、当然のことながら教科書に載っている内容は、この世界のほんの一部でしかありません。

でも、まだこの一部分を全てだと勘違いしてしまう自分がいます。

教科書の内容を完璧に理解し、暗記することだけを正義とする。

そりゃ、学校の勉強なんて将来の役に立たないって言われますよね。(^◇^;)

教科書で学んだことから世界を広げていく。

遠い国でのことはもちろん、身近なことにも想像を広げられる。

そんな授業を大切にしていきたいと思いました。


「忘れられない展覧会2022」に参加中です。


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