いかたこ

エッセイを書いています。「ぼーっとアート」「理屈と膏薬」「友に灯る」など。教員4年目(…

いかたこ

エッセイを書いています。「ぼーっとアート」「理屈と膏薬」「友に灯る」など。教員4年目(非常勤講師)。仕事、趣味、家族や友達のことなど、日々の生活で心が動いたことをエッセイにしています。毎週土曜日に投稿しています。日曜日にズレることもあります。

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先生だって帰りたい

「先生って、先生らしくないよね」 教員1年目、部活動の休憩中に生徒から言われた。「なんで?」と聞くと、「他の先生は『帰りたい』なんて言わないから」という答えが返ってきた。 当時の私は、部活中に生徒から「もう疲れた。帰りたい!」と言われると、「先生も帰りたい! でも、帰られへんのよ。一緒に頑張ろうや」と返すのがお決まりだった。なるほど、他の先生は生徒の前で「帰りたい」なんて言わないのか。 今までいろいろな先生と関わってきた。先生たちはいつも、笑顔で明るく生徒と接している。さす

    • 【友に灯る】友と戦った日のこと

      「友に灯る」は、友人たちとの思い出を書くエッセイのシリーズです。 よろしければ、最後までご覧ください。  大学生になり1年が過ぎ、もうすぐ2年生になろうとしている頃のこと。ダンス部の友人と大学近くの定食屋に行った。  目の前に座る友人は、むすっとした顔で黙々とご飯を食べている。私も同じように、むすっとしながらご飯を食べている。せっかく友達とご飯を食べに来たのに、お互いに無言だから、傍から見れば喧嘩でもしたのかと思われるかもしれない。もちろん、私たちは喧嘩をしているわけでは

      • 【理屈と膏薬】手洗いイズム

        「理屈と膏薬」とは、屁理屈をこねにこねまくるエッセイのシリーズです。今回は、手洗いうがいについてです。よろしければ、最後までご覧ください。  家に帰ってきて、手を洗うために洗面所に行く。じゃぶじゃぶと手を洗いながら、リフレッシュした頭で冷静に考える。別に今、手を洗わなくてもよかったんじゃないかな? 手洗いうがい。いつの間にか身に付いたこの行動に、疑問が湧いた瞬間だった。  休みの日はよく散歩にでかける。一日中家にいると、何だか頭にモヤがかかったようになるので、気分転換のた

        • 【ぼーっとアート】クロード・モネ《睡蓮の池》

          どうも。いかたこです。 ぼーっと眺めるから、見えることがある。 ぼーっとアートは、私の好きなアート作品をぼーっと眺めて、感想や考察をひたすら書くというシリーズです。 ※この記事に書かれている内容は個人的な感想であり、美術や歴史的な根拠は一切ありません! 今回の作品は、クロード・モネの《睡蓮の池》です。 写真は、展覧会「モネ 連作の情景」で撮影したものです。 それでは、ぼーっと眺めていきましょう! ゆ、ゆれてる! 《睡蓮の池》だけでなく、展覧会で見たモネの絵画(印象

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        先生だって帰りたい

          春、人見知りの季節

           春です。人見知りの季節です。  初めましてが多いこの季節。私が勤めている学校にも、たくさんの先生が着任されました。ただ今絶賛人見知り中です。CMの影響なのか、よく「絶賛○○中」って使いたくなりますよね。でも、私の人見知りを誰が絶賛してくれるんだろう。それくらい「人見知り」をマイナスに捉えてしまいます。  こ、子ども!? まじっすか、広辞苑さん! 他の辞書を見ても、「子供」の文字があります。  どうやら、「人見知り」は本来、子どもに使われる言葉みたいです。でも、今では初対

          春、人見知りの季節

          どうも。いかたこです。 今週の投稿は、お休みします。 もうすぐ4月ですね。 ふわふわして、酔いそう……やっぱり春は少し苦手です。 あっ、花粉症ではあります。でもね。

          どうも。いかたこです。 今週の投稿は、お休みします。 もうすぐ4月ですね。 ふわふわして、酔いそう……やっぱり春は少し苦手です。 あっ、花粉症ではあります。でもね。

          【詩】寝ぼけ眼

          苦しみは憧れで満ちていて、 みんなそれを食べて生きている。 窓から見える空は青白くゆらいでいた。 夜と朝を飾る歓声が、空の真ん中でほどけていく。 光が眠るこのひとときを、自由だと感じる。 澄み切った自由は、染み渡る孤独だ。 僕の手はこの雲にも届かない。 後ろにいたはずのものたちが、 次々と僕を追い越して、空へと舞い上がる。 顔を出したばかりの太陽が、 おかえりなさい、と微笑んだ。 もうすぐ、憧れに満ちた朝が来る。

          【詩】寝ぼけ眼

          【理屈と膏薬】新年度の勢いを頼って

          「理屈と膏薬」は、屁理屈をこねにこねまくるエッセイです。 気づけばもう3月中旬です。「1月は行く。2月は逃げる。3月は去る。」とはよく言ったものですね。毎年のように思っていますが、本当に月日の流れが早い。ついこの間、新年を迎えたと思ったら、今度は新年度を迎えようとしています。 4月からの新年度を気持ち良く迎えるために、最近職場の机を掃除し始めました。仕事を終えてから帰るまでの10分程度、引き出しの奥に溜まったホコリを集めたり、パソコンの手垢を拭いたりしています。 私は特

          【理屈と膏薬】新年度の勢いを頼って

          【ぼーっとアート】ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》②

          どうも。いかたこです。 ぼーっと眺めるから、見えることがある。 ぼーっとアートは、好きなアート作品をぼーっと眺めて、感想や考察をひたすら書くというシリーズです。 ※この記事に書かれているのは個人的な感想であり、美術や歴史的な根拠は一切ありません! 今回も、ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》です。前回とはまた違った視点で、作品を眺めていきます。 前回の記事はこちら ↓ 写真は2023年に開催された展覧会「テート美術館展 光 ― ターナー、

          【ぼーっとアート】ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》②

          祝!フォロワー400人!

          どうも。いかたこです。 このたび、フォロワー400人達成しました! いつも見てくださっている皆様、本当にありがとうございます! 今回も記念イラストを描きました。 400人記念の大事な瞬間に、いかたこが遅れてやってくるイラストです。 最近は少し忙しかったり、体調不良が続いていたりして、400人記念の投稿が思っていたよりも遅れてしまいました。 というわけで、そんな自分の様子をイラストにしてみました。 さて、もう3月ですね。早いなぁ。 非常勤講師は1年契約のため、毎

          祝!フォロワー400人!

          【友に灯る】高校生、年中半袖です

          「友に灯る」は、個性豊かな友人たちとの思い出を書くエッセイです。 よろしければ、最後までご覧ください。  高校1年生の4月。初めて放送部の部室へ入った時に彼はいた。制服のズボンの上に、半袖のカッターシャツを着ている。まさに夏の男子高校生スタイル。でも少し季節外れな服装。他の部員と楽しそうに話していて、どっしりと貫禄のある雰囲気で座っていたから、2、3年生の先輩だと思った。 「失礼します。部活動の体験で来ました。よろしくお願いします」  先輩たちからの歓迎の言葉を受け、「もう

          【友に灯る】高校生、年中半袖です

          【理屈と膏薬】みんながしているからもういいか。みんなが言っているからもういいか。

           どうも。いかたこです。  「理屈と膏薬」第2回目の投稿です。「理屈と膏薬」は屁理屈をこねにこねまくるシリーズです。今回も「ひねくれてるな~」や「そういう考え方もあるのね」と思いながら読んでいただけるとうれしいです。  もう10年以上前のこと。私が通っていた中学校には、男女ともに白い靴下しか履いてはいけないという校則があった。いわゆる「ブラック校則」とまではいかなくても、当時から少し無理のあるルールだった。  ファッションにこだわりがあったのか、汚れが目立つのを嫌だった

          【理屈と膏薬】みんながしているからもういいか。みんなが言っているからもういいか。

          【ぼーっとアート】ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》①

          どうも。いかたこです。 ぼーっと眺めるから、見えることがある。 ぼーっとアートは、好きなアート作品をぼーっと眺め、感想や考察をひたすら書くというシリーズです。美術の知識や作品の時代背景には頼りすぎず、できるだけ作品との対話の中で感じたことを書いていきます。 ※この記事に書かれているのは個人的な感想であり、美術や歴史的な根拠は一切ありません! 私の妄想がたくさん詰まっているので、「めっちゃわかる!」とか、「いや、それは違うだろ!」とか、楽しみながら読んでいただけるとうれし

          【ぼーっとアート】ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》①

          私はあなたの壁を壊さない。

           教員になってもうすぐ3年が経ちます。少しずつ、自分がどのようなことに向いているのか、向いていないのかが分かってきました。  やっぱり向いてないなと思うのが、生徒との距離を縮めようとすることです。相手の領域に踏み込むことです。そもそも、人見知りなのです。  私が憧れた先生は、熱血で明るくて親しみやすい人でした。私もこんな大人になりたい。その先生は私の理想でした。  教育実習の時には「せっかくだから、生徒たちとたくさん関わってね」と、担当の先生から言われました。先生には親し

          私はあなたの壁を壊さない。

          【友に灯る】カプレーゼと天然な友人

           どうも。いかたこです。  今週から「友に灯る」というシリーズを、月1回のペースで投稿します。個性豊かな友人たちと過ごした日々に光りを当てながら、エッセイを書いていきます。 ※この記事はもともと「ものに思い出」というシリーズ名で投稿しましたが、「友に灯る」という名前に変更しました。(2月24日追記)  トマトとモッツァレラチーズとバジルで作るカプレーゼ。自分にとってはなじみ深い料理というわけでもないし、レストランやオシャレな居酒屋のメニューで見る程度。美味しいとは思うけ

          【友に灯る】カプレーゼと天然な友人

          うれしいお知らせをいただきました。 たくさんのスキをありがとうございます! 恋愛下手な私ですが、恋愛について語ってみました。 おもしろいと思っていただけるとうれしいです!(^o^) 【理屈と膏薬 #1】顔も重要と言ってほしい https://note.com/idea_ikatako/n/nacb83fdef032

          うれしいお知らせをいただきました。 たくさんのスキをありがとうございます! 恋愛下手な私ですが、恋愛について語ってみました。 おもしろいと思っていただけるとうれしいです!(^o^) 【理屈と膏薬 #1】顔も重要と言ってほしい https://note.com/idea_ikatako/n/nacb83fdef032