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【社会科】世界各地の雨温図を読み取る”雨温図をたどって”

どうも。いかたこです。

中学校で社会科の教員をしています。

noteでは、授業がより楽しくなるアイデア(授業のタネ)を発信しています。

今回は、雨温図についての授業のタネです。

雨温図はこんな感じのグラフです。

地理の授業でよく使われるグラフですが、見るからに難しそうですね。

見た目通りとっても難しいのがこの雨温図です!

このグラフを読み取って問題を解いていくわけですが、私はとっても苦手でした・・・

せっかくグラフを読み取るなら、ゲーム性があったほうがいいかなとつくったのが、雨温図をたどってです。

ヒントとなる雨温図をもとに、世界地図に書かれた複数のルートの中から正しいものを探すというゲームです。

以下では、詳しい内容を説明しています。
よろしければ、最後までご覧ください。



雨温図とは?

雨温図(うおんず)
直交座標の縦軸に降水量と気温を別々に目盛り、横軸を12ヵ月に分け、各月の降水量を棒グラフで、気温を折れ線グラフで表わした図。気温と降水量の関連が理解しやすい。

地理用語集 山川出版 2016

このグラフから、各月の気温や降水量を読み取ることはもちろん、それぞれの地域がどのような気候なのかを読み取る必要があります。

上のグラフから、東京は温帯の温暖湿潤気候であるということが読み取れます。

丁寧に読み取っていけばこんな感じです。

① 年降水量<20×(年平均気温+7)を満たさない
② 最暖月の平均気温が10℃以上
③ 最寒月の平均気温が-3℃以上18℃未満
④ 最少雨月降水量×10≦最多雨月降水量を満たさない
⑤ 最暖月の平均気温が22℃以上

よって、温暖湿潤気候である。

うーん、ややこしい!

もちろん、中学校でここまで細かく判断しなさいとはなりませんが、温帯だなぁくらいは試験でも問われたりするのでなかなか大変です・・・(^0^;)


雨温図をたどって

①~③の地点の雨温図を用意します。

①の地点をSTART、③の地点をGOALとします。

ではここで問題です。

下の地図には、それぞれ3つの地点をつないだ、赤・青・緑のルートがあります。

①~③の地点をたどったルートとして、適切なものはどれでしょう?

S:START G:GOAL

各ルートの3つの地点は、以下の通りです。

赤ルート
ロンドン(イギリス) → モスクワ(ロシア) → ウランバートル(モンゴル)

青ルート
カイロ(エジプト) → バンコク(タイ) → シャンハイ(中国)

緑ルート
サンフランシスコ(アメリカ) → オタワ(カナダ) → ヌーク(グリーンランド)


答え

赤のルート

①:ロンドン

②:モスクワ

③:ウランバートル


難易度の調整

今回の問題は、①~③の気候帯(温帯や冷帯など)が分かれば解けるようにしてみました。

一方で、温暖湿潤気候のような細かな気候区分まで分からないと解けない問題にすることも可能です。

また、雨温図やルートの数を増やしたり、減らしたりするなど、問題の難易度を調整しやすいようになっています。

学習の進度に合わせて、利用していただけると思います。


まとめ

以上が雨温図をたどっての内容です。

雨温図の読み取りは難しい内容なので、少しでも生徒が楽しめたらと思い、つくってみました。

個人で挑戦しても、協力して挑戦しても楽しめる内容になっていると思います。

また、雨温図をたどっては、他の授業内容にも応用できます。

雨温図の他に、各地域の風景や生活の様子などの写真を用意してたどってみるのもおもしろいと思います!(^^)

授業をより楽しくするためのアイデアとして、取り入れていただければ幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。
今後も授業のタネを発信していきます。お楽しみに。


(参考資料)

気象庁 世界の天候データツール(ClimatView 月統計値)
https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/climatview/frame.php(最終閲覧日2022年10月8日)


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