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ブラック企業に入ったときの話 (番外) ヤバエピソード集

その① 上司と全然合わない編
その② 年下の先輩がヤバい編
その③ 最強の敵編
その④ 光の友達編
その⑤ 辞める決心編
その⑥ 退職代行シクヨロ編

前回めでたく退職までこぎつけたブラック企業での社会人生活。自分は話が長いので省略したものが多いが、ヤバエピソードは枚挙に暇がない。
今冷静に考えたら「んなもん一発で辞める案件じゃねーか」としか思わないが、当時は真剣に「自分が悪い」思考だったし、1年持たずに辞めたらもう次の仕事がないと本気で思い込んでいた。いくらでもやりようはあるのに。

ということで、書ききれなかった(書いたら死ぬほど長くなる)ヤバエピソードをここに記す。
あの時の自分の鎮魂であり、深淵を覗き見るような好奇心の充足を促すとともに「やっば(笑)まじないわー」と嘲笑ってもらうための晒上げである。どうか鎮まりますように。


①アポ電話

Bからの電話で「今日だけでアポ電話300件かけろ終わるまで帰るな」と命令される。(指示ではなく「命令」。Bが実際に言った)
→法人へのテレアポを続けた結果、絶対誰も電話出ない22時まで会社に居座る(ていうかそんな時間に営業の電話かけてくるような会社、冷静に考えて関わりたくないから本当に無意味)
→気を遣って遅くまでいてくれた社員さんが「もうかけても絶対出ないから帰ろう」と促す
→「300件かけないとBさんに怒鳴られるので…」と返す
→社員「(ドン引き)」
→社員さんから「自分からも言っておくから、数値達成できてなくてももう帰っていい」と諭され、帰路に着く
→翌日Bに電話で報告する
→B「つながらないのにかけるって意味わからんのだけど。」
→自分「(混乱)やれって言われたので…」
→B「そうやって何も考えてないから仕事できないんでしょ。ちょっとは頭使えよ」

やれと言われたことをやれば馬鹿にされ、自分で考えたことを実行すれば罵倒される。本当に意味が分からな過ぎて、「こいつは自分が言ったことを忘れているのか?記憶障害か?」と本気で思った。
なお、アポ電話をかけることについて、一般論的には1時間に多くて60件と言われる。1分につき1件電話をかけている状態である。1日の労働時間8時間すべてをそれに費やせば、単純計算で480件はかけられるわけだから、達成はできる。トイレも行かず、電話番号がずらっと500件以上ならんだリストがあるならば可能だ。しかし自分はアポ電話以外の業務もあり、トイレにも行きたくなるし、そもそも電話をかける先は自分でネットで探していた。なお、300件と言われたのは昼休憩も終わった後だった。300件かけた上で成果(この場合訪問や商談のアポ)を出せと言われた。無理では?

②zoomお作法

zoomにて研修を行う。時間制限があり終了、そのまま仕事に戻る
→1時間後くらいに電話かかってくる
→B「お前舐めてんのかよ研修終わってなかっただろうが」
→自分「????」(「じゃあとりあえずこの話題ここまでで」で時間制限切れたら終わりではないのか?)
→B「終わりますって言ってねえのに終わるわけねえだろうがお前まじで頭おかしいだろ」
→自分(たしかに勝手に判断したのは自分が悪い。けど、なんで連絡くれないの…?)

それまでの会社もそのあとの会社も途中で接続が切れたりつながらなかったり不具合があれば電話やチャットで連絡していたし、している。ましてBは社用携帯もプライベートの電話も連絡先を知っており、LINEのIDすら抑えていた。1時間も放置しておいてそこまでキレるの????呼べばよくない?????と、自分の知っている普通とBの普通のギャップに真剣に脳が混乱した。
この件については意味が分からなかったし、今もわからない。参加するはずの人が勘違いでいなくなれば呼ぶだけの話ではないのか?
呼ばなかったのはそっちなのに、勘違いで出なかった、呼べば出られた人だけを怒鳴るのは普通なのだろうか。

③極悪非道人非人

在宅勤務中、Bには始業、終業だけでなく昼休みに入るのも昼休みが終わったのも全て連絡させられた。zoomで就業時間中ずっと顔が映るように接続させられてるのにも関わらずである。そもそもzoomでの監視もどうなのかと思う方なので嫌悪感しかなかったし、無意味ではないかと思っていた。ある日、手を洗っていたために昼休み終了連絡が1分だけ遅れた。直後にBから来た返事が「お前次同じことしたらマジで詰めるから。ふざけんな舐めてんのかてめえ」だった。
自分の行いはそんなに非人道的行為でしたか。そこまで言われるほどに社会の最底辺のゴミくずですか。

④ジャイアンとAのクソお戯れ

*()内は自分の反応としてお読みください
ジャイアン主催で週に数回の研修を二週間ほど続けたことがあった。ある日突然、ジャイアンが「もうこの研修今日で終わるわー」と言い出した。自分は特段新しい知識が得られるわけでもなく、気づいたらジャイアンの「俺すごい、お前らダメ」という「俺の輝かしい実績を語る会」になっているのにうんざりしていたため、「えー残念です」とは全く思っていなかったし「ふーん、飽きたか」くらいにしか思っていなかった。ジャイアン曰く「みんなに何も変化ない気がする、みんな正解を聞きに来ないでしょ?やる気ないんじゃん」
(効果測定してないから変化しているかはわからないと思うが。それに聞きに行ったところでいつも「人に聞くな自分で考えろ」的なことしか言わない人から返ってくる言葉は目に見えているからでは…)
ジャイアン「だから研修やめます、解散」
(はーい了解でーす帰る準備しよー)
A「ちょっと待ってください!(と、手を挙げて立ち上がる)」
(?)
A「この研修、僕はやってよかったと思います。意味があると思います。だからみんなも意味があると思ってるはずです。」
もうこのロジックがよくわからない。自分が思っている→「だから」みんなも思っているはず、という「だから」の接続が意味不明すぎる文だけに留まらない、あり得ない言葉が続く。

「 そ う 思 う 人 は
手 を 挙 げ て く だ さ い 」

(!?!?!?!?!?)
これはとある地方都市のオフィスビルで、成人し社会人として給料をもらって労働している人間が実際に発した言葉である。決して、ねえ真剣にやろう!?と金切り声で泣き叫ぶ女子がいる中学校の部活とか、クラス内のいじめについて上っ面だけ反省する主犯がいる学級会ではない。会社で、成人した男が、発言したのである。久々に聞いたわ「そう思う人は手を挙げてください」って自主性に任せるふりした強制。こんなこと言っちゃ中学生に失礼だが、遅くとも中学生くらいで卒業するであろう行動を二十代半ばを過ぎてもやるとは、経験値の低さや知性のレベルが知れる。その場にいた全員が「えっ」と戸惑いつつ、手を挙げない=意味がない、続けてほしくないという意思表示に他ならないため結局手を挙げた(挙げさせられた)。逆に聞きたいけどこの状況で挙げない奴いる!?いねェよなァ!(すみません東京リベンジャーズ読んでないんですけど合ってますか使い方)

⑤Aまさかの発言

毎週金曜日の終業前30分ほどを使って週礼をしていた。特に話すことが決まっているとか成果報告などではなく、ジャイアンの気分で内容が変わるよくわからない時間だった。ある日「今週すごかった人を発表しましょう」という幼稚園かここは?みたいなお題が課された。まあお互いを褒めて自己肯定感上げるとか認め合うとかそういう意図だろう。説明されないので知らないが。その時事件は起こった。
A「僕がすごいと思ったのは(女性営業)さんで、すごい頑張ってた。男と違って女の人はがんばらなくていいのにがんばっててえらいと思いました。ちんちんついてないのにがんばっててすごいです。」
言葉にすることすら不快なあの発言は、不快すぎて忘れられない衝撃になった。しかも当のAは満面のドヤ顔なのである。こいつ頭おかしい。ちなみに言葉はAが発したそのままである。
おそらく「人を褒めるだけの時間にジョークを交えて和やかにほめられる俺すごい」とでも思っていたのだろう。実際あの男はそういう部分がある。自称「お笑い担当、社内で一番面白い男」だそうだ。実際は「お笑いに昇華しきれない低俗で下品な話を笑いと捉える品性下劣な非常識男」だったわけだが。
自分以外の社員、女性含めほぼ全員が笑っていたのも信じられなかった。ひたすらに無表情で「面白くない」と意思表示するしかできなかった自分が情けなかった。
いつかあの男が田嶋陽子先生を始めとする女性の権利拡張のために闘う人々にボコボコにされる日を夢見ている。

⑥社長も大概やばい

「オレはさー、昔営業やってたときねー、一人で●●円の売上と担当持ってたんよ。君らの10倍よね。君ら程度のノルマでこの達成率ってさあ(笑)死ねって言われてるようなもんだからね?(笑)オレは別に言わないけど~(笑)」
そもそも会社で一人称「俺」の人ロクな奴ぁいねえ。
まして経営者。あとどっから仕入れてきたか知らんが「~なんよ」っていうエセ関西弁死ぬほど気持ち悪い。関西圏の人たちに土下座で謝れ。
単純に実績があるのはすごいと思うし、それによって鼓舞しようとしたのか何なのか知らないが、まあ頑張らせたかったんだろう。
逆にこれで頑張る奴いねぇだろ。

⑦退職後のナメたマネ

水曜日:代行業者が会社に退職を申し出る。即日でデータの退職届など書類届く、すぐにデータで業者を介して提出
木曜日:自宅に持ち帰っていた社内貸与品の返却手続き(宅配便使用)、翌日届くよう手配
金曜日:会社から退職に関する条件(有休消化の日数など)についての書類が業者経由で来る。最後の嫌がらせ発動。

社長直筆「別に辞めるんなら辞めてもいいけど、転職のための前職調査あったら全部言うから」(要約)

「だっておwwwww」のAA送ってやりたかった。
盛大に最後まで見苦しいムーブをかましてくる。代行業者さんからは「今日日前職調査をやる会社ほぼないから気にしなくていい」とのことだった。よほど自分にダメージを与えたかったんだろう。
その後週が開け3日ほどで月が替わった。正式に退職となり、31歳無職爆誕。次の仕事に向けて、まず各種手続きをする。…ために必要なのが離職票。通常退職した日から1週間くらいはかかるらしい。その間に行政やハローワークに問い合わせたり、必要な情報を準備したりする。気づいたら1週間経っているが届かない。業者に問い合わせるも「通常最短で1週間なので、あともう少し待ってみてください」という返事。…しゃーねーな。と更に待つが届かない。運悪く各種機関がすべて休みになる時期があったため更に待つ。既に月の3週目は超えていた。まだ来ない。業者から問い合わせてもらうと驚愕の返事がLINEに入ってきた。

「入社時に聞いた住所に月初めに送りました~。まだ届いてないなら郵便事故とかじゃないですかね~。それか住所間違ってるかも~。確認お願いしま~す。あとそんな感じで住所わかんないんで~会社に置いてた私物も送り返してないで~す」
(*あくまでも要約)

生まれて初めて、人んこと舐め腐りやがってこんボケがぁ、と声に出して言った。こちとらお情けでこれだけ待ってやったのに謝罪のひとつもできないのか馬鹿野郎。「月初めに送った→郵便事故か住所違いでは→住所合ってるかわからないので会社の私物送ってない」が全然まったく話にならないほど論理破綻している。自分が退職後3週間以上待って問い合わせて、初めて郵便事故あるいは住所違いの可能性に気づいたのではないのか。だったら住所がわからないから私物を送っていないは理由になっていない。人のことを馬鹿にしているとしか思えない。今なら多分強気で業者に依頼するなり何なり文句をつけただろうが、当時は疲弊した自分をどうにか元に戻すことで精いっぱいだったため、ただ部屋でクッションを殴り、投げ、叩きつけるに留めて業者にすべてをゆだねた。関わりたくなかった。
その後離職票はわりと速やかに届いたが、あれは絶対こっちをナメていた。ふざけやがって。


本当はもっと量を抑えてさらっと書くつもりだったのだが、あの頃の自分が受けた理不尽を思うと、抑えきれない思いがあふれてしまった。各種「社員の口コミ評価が読める」系のサイトにも投稿しようとしたが、ハラスメントに関する記載があるためか、投稿できない仕様になっていた(今はわからない)。とにかくまあ、こんなヤバくて有り得ないことしかない会社もあるし、そんな地獄で自分のような根性なしのメンタル激弱人間が1年は働いたのだ。人間わりとギリギリまでは行ける。
だが避けられる不快感やリスクは避けた方がメンタルに優しいし、しなくていい苦労ならしなくていい。不愉快な人間とは付き合わなくていい。どうせ間違って世界線が交わっただけだ。
ひとつのブラック企業診断のようなものとしてご活用ください。同じことがあった、あるいは似たようなことを言われた、やられたとしたらその会社はやばいし、そもそも本人が嫌だと思ったらそれはアウトである。
もし自分の感覚に自信がなければ、第三者に判断してもらうといいと思う。あなたの友人に状況を事細かに話した上で意見を求め、それが「やばい」であれば、もうその会社はフルスイングでやばい。一目散に逃げましょう。

退職代行のことは、後日まとめて書きます。また読んでもらえればうれしいです。
今日は給料日なのでそれも嬉しいです。多分色々支払ったらほとんどなくなりますが。ご支援は今もお待ちしています。

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