飯塚直輝(世界を旅する英語教師)

12年間勤めた英語教員を辞め、風に吹かれるように世界を周り始めましたが、気がついたら各…

飯塚直輝(世界を旅する英語教師)

12年間勤めた英語教員を辞め、風に吹かれるように世界を周り始めましたが、気がついたら各国の学校に行き授業をやることになりました。

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レバノンに住むシリア人の子どもたちに授業をしてきた

レバノンに住むシリア人の子どもたち 彼らに英語を2ヶ月教える機会がありました。この2ヶ月は僕が世界を回る中でも最も苦しく、でも充実した2ヶ月でした。この記事では、レバノンの現状、働き始めた時の学校の様子から2ヶ月後の変化、そして僕が行った英語の授業について書いていきます。レバノンの状況を説明しないと、「レバノンに住むシリア人にとって学びとは何か」という話が薄っぺらいものになってしまいますので、少し長くなりますがお付き合いください。 「1. レバノンの現状」では、現在のレバ

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    • 旅に奇跡やドラマが生まれる理由

      世界一周の旅を始めてから1年。あっという間に26カ国。 ところで最近思わぬところで、自分が影響を与えていることを各所で知ることになる。「飯塚先生の旅の様子をインスタで見て僕も旅をしたくなりました」「今一番憧れているのはNao先生の生き方です」とか、高校生のみんな、正気ですか? まあ、ありがたいけどね、そんなこと言ってもらえると照れてしまうよ。ちょっと襟を正して、しっかりしないといけないと思いながらも、今日はラオスのデット島で、昼飯食べて、昼寝して、夕方に起きてメコン川で泳

      • みんな我が道を行くポーランド家族

        ポーランドの家庭、というか、このホストファミリーが特殊なのかもしれないけれど、楽しい。 ホストファザーは元シェフだったのに、農場を購入し「緑の休暇村」的な施設を運営し、多くの子どもたちを受け入れている。お母さんはエンジニアだったのに、外で自由に仕事をしたいという想いに駆られ、この場所でバイトで働き始め、結婚に至った。家、道、池、全てのものを一から作り、可愛い子どもたちやペットに囲まれて楽しそうに生きている。 ポーランドの子どもたちは14歳で自分の専門性を決め、15才からは

        • 肉!油!ビール!ポーランド

          ホームステイをすると、その国の文化が分かるというが、お世話になっているポーランドの家庭がかなり面白い。 クラクフからバスで7時間をかけてトルンという街に来た。朝8時前にホームステイでお世話になる家に到着して、朝ごはんをご馳走になる。 子ども向けの自然学校を営むご家庭ということで、ホストファザーが施設の整備、動物の世話、パン作りやソーセージ作りなど何でも行ってしまう。今回は彼の仕事を手伝いすることで、宿とご飯を提供してもらう。 朝飯はそんなお父さんの手作りのライ麦パン。も

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          雲行きが怪しいポーランドでホームステイ

          ポーランドでホームステイの開始です。ポーランドはドイツやロシアからの支配に長年苦しんでいた国。第二次世界大戦前はユダヤ人にとって優しい国でもあったために、結果的に多くのユダヤ人ゲットーやアウシュビッツ収容所などの絶滅収容所ができてしまった国でもあります。優しかった故に、アウシュビッツの悪いイメージがついてしまい、気の毒な国とも言えます。いざ訪れてみたら、イメージ通り、雨で暗い(笑) 現在は、ロシアの戦火から逃げるウクライナ人が最初にたどり着く国であり、ウクライナ人に対しての

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          オーストリア人が薬局代わりに利用する薬草屋 Kottas がすごかった!!

          スロベニアでホームステイ先の男の子から咳風をもらってしまい、オーストリアについてから扁桃腺が腫れ出した。僕は鼻詰まり、睡眠時の口呼吸、扁桃炎の流れでいつも風邪をひく。インドで知った鼻うがいは効果抜群だが、やっぱり一度喉が腫れると熱も出てしまう。困ったぞ。 そんな中オーストリアで訪れたのがウィーンにあるKottasだった。ここは薬草、ハーブティーのお店で、店内には茶葉やアロマオイルが並ぶ。聞けば、このお店の品物は嗜好品ではなく、薬としてオーストラリア人に認識されているらしい。

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          飯塚直輝の「しごと」について

          こんにちは、世界を旅する英語教師の飯塚直輝です。 教育を通して、子どもたちを世界とつなげることが僕のしごとです。また、教育活動を通して得た知見を文章や講演にすることもしています。 僕が世界一周を始めたのが2023年3月。世界の街を歩く「街ブラ授業」を始め、大好きな場所に日本の子どもたちを連れていくスタディーツアーを始め、日本の学校など向けにオンライン授業も始めました。 色々とやるうちに、「飯塚先生は何をやっている人なの?」という声が届くようになったので、この記事で僕が大

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          12年ぶりの再会

          嬉しかったことがあった。初めて担任をした頃の生徒から急に連絡が来たのだ。写真が添えられていた。一人は僕の生徒で、もう一人はオーストラリア人の生徒。 ふたりが出会ったのは、12年前で僕が生徒をオーストラリア研修に連れて行った時。彼らは研修中のバディーだった。当時勤務していた学校の海外研修は、現地校の生徒の家にホームステイをしながら学校に通い、英語を学ぶ形で実施していた。 日本人の生徒にとっては、初めてのホームステイなので、緊張するし、馴染めないこともある。でも、同年代の生徒

          世界一周中の英語教師が教える 海外旅行を安く、充実したものにする方法(2)

          こんにちは。世界を旅する英語教師、飯塚直輝です。僕が世界を回り始めて約1年となります。今回は僕が世界一周を、どのようにに安く、充実したものにしてきたかお伝えします。海外旅行に行きたいけれど、円安で躊躇してしまう人、お金がない学生さん、そして何よりも地元にどっぷり浸かって旅をしたい人におすすめの記事の第2弾です。 第1弾で紹介した Workawayは、働く代わりにベッドと食事をもらえるgive and takeのようなプラットフォームでした。 旅といえば観光なのかもしれませ

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          36歳の男がスロベニアでホームステイしてみた

          「あんなとこ、普通誰も行かないわよ」 ホームステイ生活が始まりました。スロベニアでは運良くホームステイ先が見つかったのですが、首都Ljubljanaからバスで4時間半かかる場所ということに気がつき、困っていると「車を借りればいいのでは?」という危険なアイデアが。 よく考えれば国際免許を取ったのに、約一年使わずに旅行を続けてしまったのです。「もったいないから車で行こう!」と決めたものの、初めての左ハンドルの運転。高速はずっと左側でのんびり走り続けていて地元の車に煽られるし、

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          世界一周中の英語教師が教える 海外旅行を安く、充実したものにする方法(1)

          こんにちは。世界を旅する英語教師、飯塚直輝です。僕が世界を回り始めて約1年となります。今回は僕が世界一周を、どのようにに安く、充実したものにしてきたかお伝えします。海外旅行に行きたいけれど、円安で躊躇してしまう人、お金がない学生さん、そして何よりも地元にどっぷり浸かって旅をしたい人におすすめの記事です。 僕の旅の特徴としては、その国の人たちと共に同じ時間を過ごし、共に同じものを食べ、同じような場所で寝泊まりすることです。僕の場合は、英語教師として ①世界の学校や孤児院を訪

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          レバノンにあるシリア難民の子どもたちが通う学校

          こんにちは。世界一周をしながら、各国の学校で授業をやらせてもらっている飯塚直輝です。2010年から12年間勤めた私立中高の英語教員を辞め、2023年3月から旅を始めました。台湾、フィリピン、ベトナム、シンガポール、インドネシア、タイ、ネパール、カンボジア、バングラデシュ、インド、スリランカ、パキスタンを訪れ、1300名以上の生徒たちを教えました。現在13カ国目のレバノンにいます。 旅の日常はInstagramのストーリーズや動画にアップしています。 現在、レバノンにおりま

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          世界の人々が感じる「日常の小さな幸せ」

          こんにちは。世界一周をしながら、各国の学校で授業をやらせてもらっている飯塚直輝です。2010年から12年間勤めた私立中高の英語教員を辞め、2023年3月から旅を始めました。台湾、フィリピン、ベトナム、シンガポール、インドネシア、タイ、ネパール、カンボジア、バングラデシュ、インド、スリランカ、パキスタンの12カ国を訪れ、1300名以上の生徒たちを教えました。 旅の日常はInstagramのストーリーズや動画にアップしています。 春休みや、夏休みには中高生向けにスタディーツア

          世界の人々が感じる「日常の小さな幸せ」

          体罰を「その国の文化だ」と受け入ることはできるのか

          こんにちは。世界一周をしながら、各国の学校で授業をやらせてもらっている飯塚直輝です。2010年から12年間勤めた私立中高の英語教員を辞め、2023年3月から旅を始めました。台湾、フィリピン、ベトナム、シンガポール、インドネシア、タイ、ネパール、カンボジア、バングラデシュ、インド、スリランカの11カ国を訪れ、1200名以上の生徒たちを教えました。 旅の日常はInstagramのストーリーズや動画にアップしています。 春休みや、夏休みには中高生向けにスタディーツアーを開催し、

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          僕が主催するスタディーツアーについて

          これは、飯塚直輝が主催するスタディーツアーについて、興味を持ってくださった保護者の方向けの記事です。個別での問い合わせを多くいただいておりますので、僕が主催するスタディーツアーについての情報をここでまとめます。現在、確定している行き先のみ記載しているので、今後まだ行き先が増えることもありますし、世界情勢を踏まえて一時的に休止することもあります。金額や日程の詳細は、説明会でお伝えします。 スタディーツアーの特徴「つながる」が全てのツアーのキーワード 全ての行き先に共通する僕

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          他人なんて、セミだと思えばいい。そうしたら楽になれる。

          このタイトル。実際に「大人と子どもの哲学対話」である高校生から出た言葉です。この言葉が衝撃的すぎて、最後にみんなで振り返りをした時に、参加した子たちが印象に残った言葉として挙げていました。 母の日に考える「母親の存在」 前回の哲学対話の授業日は、母の日ということで、「あなたにとって母親はどんな存在ですか?」というテーマで話を始めました。一人一人に話を振ると、それぞれが自分の母親との関係や最近のやり取りを紹介してくれます。参加者は思春期真っ盛りの男女、そして思春期のお子様が

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