見出し画像

いちおう臨床心理士ですけど何か?⑥

いちおう臨床心理士ですけどなにか?(昔々その昔のはなし) ⑥ -探偵-


………て思っているところに、またまた事務局長から、ちょっといいかな? って呼び出され、今度はなんだろうとビクビクしながら行ってみると、そこには、あるお医者さんがいました。


「にしのくん、忙しいかね?」


「はい、忙しいです(キッパリ)!」


「そうか、それはよかった。 あのさ、また張り込みしてくれないかな?」


「えぇ〜、またですかぁ? また警察呼ばれたりしたら嫌ですよ!」


「あぁ、実はね、ちょっと◯◯先生からの相談なんだけど、聞いてくれる?」


なんでも、◯◯先生のお嬢さん(医学生)が家出をして、よからぬ男のところに転がり込んでいるらしいので、確認して欲しいとのこと。


なんだこれは? 今度は探偵かよ……


ひとりではこころ細いので、もうひとり相棒をつけてもらい、◯◯先生のお嬢さんの写真を拝借し、転がり込んでいるであろう男の住所を教えてもらい、望遠レンズ付きカメラを拝借した。


毎日、勤務が終ると張り込みに行くという生活を続けて1週間………。


男の姿は確認できたが、お嬢さんの出入りは確認できず、◯◯先生の思い込みなんじゃないかなぁ?


そもそも◯◯先生みたいな親だっら逃げたくなるよなぁ……


なんて思っていました。


張り込み10日目くらいだったか、毎日怪しい車が駐車してるとご近所から通報があったらしく、またまたお巡りさん登場。


まさか張り込みしてるとも言えずモゴモゴしてたら、怪しまれて警察署まで来いと連れていかれました。


観念して事情を話しお叱りを受け、事務局長にも連絡してもらい開放されました。


もう、そんなんさぁ、お医者さんなんだから金持ってるだろうし、ちゃんとお金払ってプロの探偵に依頼して欲しいわ!


おもしろかったけど、マジでなにやってんだかね?


ちなみにどうなったかは知りません。


こんなんでもとりあえず臨床心理士ですけどなにか?


さらに続く………かもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?