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映画『ノートルダム 炎の大聖堂』@試写

2019 年に起きたノートルダム大聖堂の火災の一部始終を再現して描くドラマ。
ドチャクソ面白い。
緻密な取材に基づいたリアリティでドキュメンタリーのような臨場感がありながら、ハラハラドキドキさせる極上のパニック映画のようでもあり、なによりジェットコースターのようなスピーディな展開と豪華絢爛なサービス精神に溢れた完全無欠のエンタメ映画なのである。
序盤では信じられないようなアホな偶然が重なり合ってこの事故が発生していく様をつぶさに見せることで行き詰まった社会の限界を徹底的に糾弾しながらも、クライマックスでは極限の困難の中でも諦めることなく鎮火する人間たちの勇敢さや素晴らしさを鮮やかに描いてみせる。
シンプルな物語の中に深いテーマと重層的な展開を組み込む、この構成の見事さ!
火災の現場にいるような錯覚すら起こしてしまう大迫力の映像はどうやって撮ったのかと不思議になるほど圧巻で、手に汗握らせる緊迫感の中にも腹を抱えるほどの笑いを共存させてみせる緩急の巧さでどうにもこうにも乗ってしまう。
実際のニュース映像や市民が撮ったスマホの映像も取り込んでいるのだが、その辺りの演出も絶妙かつ鮮やかでキレッキレ、面白すぎて観ていて思わず声を上げてしまったし、ラストには感動して涙を流してしまった。
こんな最先端で世界標準のエンターテインメント映画を監督したのは、なんと御大ジャン=ジャック・アノー!
なんという若々しさ!漲る才能!ほとばしるエネルギー!天晴としか言いようがない。
超弩級のオススメ映画!必見!

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