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みんな幸せになるために生きてるのに、なんでビジネス書は読んでも幸福論は学ばないの?

「人は何のために生きるのか」という問いに、僕は「他者に貢献することを通して幸せになるため」と答えます。

「幸せになること」に異論はないでしょうが、「他者に貢献することを通して」は、「え、そこは別に興味ない」という人もいるかもしれません。

でもですね、仮に100億円持ってて、六本木ミッドタウンに住んで、車はフェラーリとマセラティとゲレンデワーゲン持ってて、高級時計100個持ってて、毎日寿司と天ぷらとスキヤキとしゃぶしゃぶ食べて、高級なお酒飲んで、好みの異性をとっかえひっかえはべらかしてファーストクラスで海外旅行に行きまくっても、そんな生活、一年くらいで飽きちゃうと思うんですよ。

幸せって、自分のためだけに生きてると ”飽きる” んですけど、自分のためだけじゃなく、人のために生きると、どんどん幸せになって生きている実感が得られ、決して飽きることなく ”生きがい” を感じ続けることができる。僕はそう思います。

前置きが長くなりました。

何のために生きるのか、それは幸せになるためです。

じゃあ、自分はどうしたら、どうなったら幸せなんだろう。そんな極めてシンプルだけど、本質的な問いを自分に投げかけることって、あんまりしないですよね。

飲み会とかでも「なあ、お前にとっての幸せな人生ってどんな感じ?」とか聞いたら、「え?w どうしたの突然ww」「宗教の勧誘?」とか笑われてしまいそうです。

でも、みんなもっと仕事ができるようになるために、ビジネス書読んだり、セミナー行ったり、人に会ったりするじゃないですか。でも、幸せになることについては、本も読まないし、(怪しいのが多いって理由もありますけど)セミナーとか行かないし、人に会ってもそんな話はしない。

幸せになるために生きているのに、これってとっても不思議です。

経営やマーケティングに理論や法則があるように、幸福な人生にも一定の「論(幸福論)」や「学(幸福学)」があると思うんです。

人類の累積人口は、紀元前130億人、紀元後359億人の合計500億人という推計があります。それだけの人が生きてきて、ほとんどの人が必ず問う「幸福な人生とは」に、一定の理論や学問が無いはずがありません。

であるならば、たった数十年の人生を豊かに生きるために、まずは先人の知恵を学び、その知識をベースに、自分の幸福設計をした方が良いに決まっています。

いろんな本がありますが、学術的すぎても読みにくいので、まずはこの2冊から読むと良いと思います。

『幸福の資本論』の著者は、幸せの条件には、①自由、②自己実現、③共同体=絆の3つがあると言います。そして、それらを実現するために、①自由のための「金融資産(経済)」、②自己実現のための「人的資本(スキルや価値観)」、③共同体=絆のための「社会資本(人間関係)」の3つの資本(富)が必要であると説きます。

「自分にとっての幸福な人生」をイチから定義したり要素分解するのは難しいけれど、こうやって、お金、仕事、人間関係(本ではさらに細かく分類)って構造化してもらえると、考えるとっかかりがつくれます。

あと、「人生の成功」という言葉を使うと、競争に勝利するって意味合いが強くなりすぎるからあまりお勧めしません。競争に勝利したって、幸せになれるかどうかは別なので。だから、「幸福な人生」「幸せな人生」という言葉を使った方が良いです。お金も、仕事も、人間関係も、健康も、所有物も、すべては幸せになるための手段ですから。

その手段の中でも、みんなが誤解しがちなのが、お金。収入が増えたり、宝くじが当たったり、いずれにせよお金持ちになれれば幸せな人生が送れると誤解している人が多い気がします。

昨日こんなツイートをしました。

ということで、お金は、幸せな人生を構成する重要なピースではあるけれど、お金があれば幸せになれるわけじゃない。でも、お金があれば人生の選択肢が増えて豊かに暮らせる。

GWも終盤ですが、もう一度改めて、自分にとっての「幸福な人生」を考えてみてはいかがでしょうか。

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