イケガミコフ

ユーゴスラビア生まれ。戦コン→社長→起業。出版業界中心にDX推進。経営大学院でベンチャ…

イケガミコフ

ユーゴスラビア生まれ。戦コン→社長→起業。出版業界中心にDX推進。経営大学院でベンチャー戦略を担当。これまで世界7都市に在住。著書に『会社を辞めて年収が上がる人、下がる人』(小学館・2016年)

最近の記事

ファッション業界とNFTの活用

はじめに昨年、ファッション業界におけるNFTの活用について調べる機会がありましたので、簡単ではありますがnoteでもご紹介します。 ファッション業界におけるNFTの活用事例トレーサビリティ ①イコーランドNFT ファッションブランド「イコーランド -トラスト アンド インティメイト -」では、NFTを活用して生産過程のトレーサビリティを実現しています。 「イコーランドNFT」は、ブランドがこれまでに発信していた製造に携わる方々の自筆署名を印刷した「信用タグ」をアップデ

    • スマートコントラクトを作ってみた

      スマートコントラクトを作ってみたスマートコントラクトとは スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で保存された、決められた条件で実行されるプログラムのことで、今後、DAO(自律分散組織)やDApps(分散型アプリケーション)への応用が期待されています。 スマートコントラクトは、よく自動販売機にも喩えられます。お金を入れると飲料が出てくるというような自動化された取引というような意味合いです。このデジタル世界における「自動販売機」が広く普及することで、様々な取引の合理化

      • タレントのブランド資産形成について

        はじめに以前の記事では、芸能事務所の投資能力強化の必要性について訴えた。今回は、その投資の受け皿になるタレントのブランド資産およびその形成方法について考えていきたい。 タレントにとってブランド資産とはタレントの「ブランド」とは タレントの価値は本人そのものというよりも、タレントの「ブランド」、すなわちタレントとファンの間の「約束」によってもたらされる。 そのため「〇〇さんといえば〇〇なイメージ」とされるものから逸脱すると、ファン離れを引き起こす原因となってしまう。 清純

        • YouTuberは終わったのか?

          はじめに炎上するYouTuber  YouTuberは、2023年も引き続き良くも悪くも世間の注目を集めました。  地上波ドラマ出演などポジティブなニュースもあった一方で「炎上」も多く、これまでスキャンダルとは遠かった人気グループ「東海オンエア」にもとうとう「お家騒動」が発生しました。  こうした最近のYouTuberの「炎上」は単なる「有名税」というだけではありません。背景にもう少し根深い構造の変化がありそうです。 最大手事務所「UUUM」の盛衰  2010年代後半

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          芸能事務所に求められる変化とは

          はじめに 2023年は日本の芸能界にとって波乱の多い年となった。ジャニーズ事務所は経営体制の変更を余儀なくされ、宝塚歌劇団の問題もまだ記憶に新しい。ジャニーズ事務所の問題はこれまでとは次元の異なるものだったが、とはいえここ数年、所属タレントの独立や個人事務所設立などの話題は確実に増えていて、思い起こせば2019年には吉本興業の騒動などもあった。芸能事務所はこれまでと同様の体制のままでは存続が難しくなっているのだろうか。 芸能事務所を取り巻く環境の変化「メディアの王様」の門番

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          フィンテックって、そう言えば最近どうなってるの? 世界のフィンテック潮流

          はじめに 最近、「フィンテック」について調べる機会があったのですが、その言葉自体の定義が曖昧で広範なため、全体感を掴むのに苦労しました。世間一般には以前ほど騒がれてもいないため、日常的に情報が入ってくるわけでもなかったせいもあると思います。今回は、フィンテックのトレンドについて、大きく3点を紹介しながら、調べたことをお裾分けできたらと思います。  たいそうなタイトルがついてますが、せっかく調べたのでまとめておこうと思った次第です。全てを網羅できているわけではありませんし、既

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          GPT4で実際どの程度プログラミングができるか?

          未経験でもプログラミングができる?様々な記事や動画が出ている ChatGPTをめぐっては様々な記事や動画がタイムラインを賑わせています。 まあ色んな工夫が出てきているわけですが、個人的には、特にプログラミングの生産性向上のところに注目しています。 社内でも一部成功例が出てきた 実際、弊社内でも、 「プログラミング未経験だが、必要なツイートをメールから取得して、自動でリツイートするスクリプトが実装できた」 「GPTに聞きながら、広告のレポートを一部自動で生成するようにで

          GPT4で実際どの程度プログラミングができるか?

          web3がもたらすビジネスパーソンの環境変化

          はじめに本稿の目的 本稿ではweb3の登場により、会社や会社員のあり方は今後どう変わるのか?について考えていきたい。 参考)日本のビジネスパーソンを取り巻く環境変化 まず過去から現在に至る変化ということで「昭和」と「平成」を比べても、会社や会社員の「常識」は大きく変化している。 会社や会社員の常識は、この先どう変化していくと捉えるべきだろうか? なお、私自身は、どちらかといえば平成育ちで、これまでの人生の殆どは「失われた」平成の30年とともにあった。 昭和に比べた

          web3がもたらすビジネスパーソンの環境変化

          お父さんのためのweb3基礎用語(これだけは知っておきたい)

          はじめに本稿の目的 本稿では、 「web3ってよく聞くけど、何だかよくわからない」 「エッセンスだけ5分で知りたい」 「web3って投資の話?怪しい」 というビジネスパーソン向けに、web3に関わる基本的な考え方を伝える目的で、特に必須の概念を6つのキーワードに絞って紹介します。 なぜいまweb3なのか? 日本におけるブロックチェーン領域のビジネスは、暗号通貨においてコインチェック事件で一度冷水を浴びていて、なおかつ、もともと企業がグレーゾーンには慎重なこともあって、ど

          お父さんのためのweb3基礎用語(これだけは知っておきたい)

          今話題の「Novel AI」って結局何ができるの?

          画像生成AI「Novel AI」が話題「Novel AI」とは 10月初旬くらいから、画像生成AI「Novel AI」が話題となっています。 AIがアニメ風の絵を描いてくれて、そのクオリティが高いというものです。 いわゆる萌え絵が得意ということです。 「Novel AI」が何か?について、詳しくは外部の記事を参照して下さい。 本稿では、その体験記と、「Novel AI」がもたらす未来について考えてみます。 誰でも手軽にAI作画を体験できる とにかく面白そうなので、や

          今話題の「Novel AI」って結局何ができるの?

          内定をDAO投票で出しました

          サクラスDAO化、これまでの道のりサクラストークンの配布 当社では、主にデジタルマーケティングの仕事に従事する学生(「ビジネスアスリート」)を対象に、 成果報酬を受け取る権利の単位として「サクラストークン」を定義し、 2022年3月の開始以来、2084個(11/4時点)のトークンを配布してきました。 ビジネスアスリートたちの受け取れる成果報酬は、 1トークンあたりの金額(トークン単価)に基づき算出され、 トークン単価は一定の算式に基づき、全社の業績と連動しています。 ト

          内定をDAO投票で出しました

          上司が欲しくて株主になってもらいました

          ひとりで戦う限界仕事は慣れたら、辞め時? 2019年のクリスマス、私は無性に「上司」が欲しくなりました。 なんとなく始めた事業はある程度安定感が出始めて、しかし一方で、その「安定」はこれまで私が最も避けてきた状態でした。 仕事に慣れてきたら、それはその仕事の辞め時である、とさえ周囲に豪語していたこともあったくらい、「慣れ」や「安定」に対する嫌悪感が(当時は特に)ありました。 サラリーマンなら転職できるけど、自営業はどうやって辞めたらいいのでしょう? 起業家も、UP o

          上司が欲しくて株主になってもらいました

          学生を戦力化できる組織の構築

          学生だけのプロ集団をつくる本業の中核を担う学生組織 現在のサクラスは、社員1名、学生21名、社会人の業務委託5名(と私)から成り立っています(人数は本稿執筆時点)。 30名の学生は、いわゆる「インターン」という形ですが、長い人は3年以上続けていて、雑用というよりも本業の中心を担っています。世間一般のインターンのイメージとは異なるかもしれません。 社会人の業務委託5名は、広告運用やタグ運用などの専門的なアドバイスをしてくれている人が2名、広告の専門知識が豊富なお客さま担当

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          MBAで教えるデジタル・トランスフォーメーション(DX)のポイント

          MBAで「デジタル・トランスフォーメーション」の科目を担当執筆の背景 2017年1月から2020年6月まで、MBAでデジタル・トランスフォーメーション(DX)をテーマとした科目を教えていました。 具体的にはグロービスの「テクノベート・ストラテジー」という科目です。 その前身となった「ネットビジネス戦略」も2016年1月から2017年12月まで担当していましたので、DX関連の科目ということでは、4年半講師をしていたことになると思います。 蛇足ですが当時としては先進的なこと

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          MBAの「ベンチャー戦略」って、一体何を教えているのか

          「ベンチャー戦略」とは何かまもなく8年目 2015年からグロービスでの講師を続けています。 受講生は、仕事を続けながら日本でMBA(経営学修士)を取るためにクロービス経営大学院に通っている、様々な企業にお勤めの方々です。 昨年から、国外から日本を選んで留学してきている留学生の皆さんのクラスも担当しています。 皆さんめちゃくちゃモチベが高く、尽きない知的好奇心や学ぶ姿勢、受講生間の強い絆・・など、こちらが学ばせていただくことも、たくさんあります。 2015年に「クリティ

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          「サクラストークン」を発行しました

          「サクラストークン」を発行しました「岸田トークン」が話題に ちょうどいま、「岸田トークン」なるものが話題となっています。 実は、私たちの会社サクラスでは、 「サクラストークン」なるものを 今年3/1から試験運用していますので、 今日はその取組みを紹介したいと思います。 もちろんこのサクラストークンは、 現行の法制度や税制面を考慮した不完全なものであり、 さらに現在の技術的成約も考慮して オフチェーンで行われています。 それでも試験的運用を実施しているのは、 将来、環境

          「サクラストークン」を発行しました