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【イタリア】シェフ辞めるの巻

突然、シェフが仕事を辞めると言い出しました。

しばらく、代わりの料理人を探すことに。
移り変わる様子を綴っていきます。


お試しカップルシェフ

まずやってきたのが、カップル。
夫婦なのか同僚なのかよく分かりませんが、
働くなら「ニコイチ」ということで、一挙に二人増えました。

年齢は50代。昼はピザ屋で働いていて、
夜の空いた時間に当店に入るというのです。

まずは、お手並み拝見。

働いて知ったのですが、「シェフ」という言葉は
誰でも名乗れるようで、男性は「シェフ」と
言っていました。ですがどうでしょう。

いざフリット: 揚げ物を任せてみると、
カリッと揚がらず、思ったような料理が出ませんでした。

それだけでなく、揚げ物の周りや床には粉がたくさん。

もう一人の女性は、アシスタントとして動いていますが、
停止している時間があるし、周りが見えていないのか、
料理を運び出す通りを仁王立ちで塞ぐ。

シェフはこのまま任せられないとすぐに断りました。


ローマ人シェフ

今度は、2ヶ月前にローマから引っ越してきた、
これまたシェフ。
どんな経験があるか知りませんが、ずっと喋り続ける。
そして料理はというと、揚げ物を焦がして、それを出そうとしました。

見兼ねた私は、通りすがったフリをして、
「真っ黒ね!やり直しましょ!」と作り直しました。

嫌な奴と映ったでしょうが、これが2回もあったんです。
お客さんからすると、最善の料理を堪能するのが一番の目的。

このローマ人は、本当にシェフでしょうか。

スタッフとの折り合いも悪く、女性を目下に扱う傾向があり、
時代錯誤と傲慢さに違和感を抱きました。

人手が足りなかった週末だけ穴を埋めてもらった後、
呼ばなくなりました。

元同僚

一人、たまたまやってきたのが、かつての同僚。
ここで働いた後、オーストラリアで一年、
料理人として活動しました。その後帰国、
その後も家の売却や旅など、半年間休んでいました。

お店の状況を知り、働いてもらうことに。

少し不思議な人ですが、一番状況把握できています。


ラテン女性

もう一人、ペルー出身のシェフが加わりました。
本店で働いていましたが、揺らぐ当店にいどうです。

この女性が、最高に陽気で前向きで強い!
音楽が流れれば歌い踊り出す。

現在、私の夫がサンタナの楽曲の練習をしています。
あるバンドに誘われたんだとか。
スペイン語が毎日同じ飛び交って、私も覚えるほど。
仕事中に少し口ずさむと、彼女はいきなり踊り出します。
切り替えの素早さに圧倒されて、本当にラテン人なんだと改めて感じます。

また、彼女は疲れた様子を見せません。
それどころか鼓舞してくれる。

かっこいいママでもあり、人として憧れます。



さて、辞めると言ったシェフは、休暇をとっている間に、
オーナーから辞職届を出すように促されました。
辞めることを相談せずに、次の職場を見つけていたのです。
で、もう彼に会うことはないのかな。

そんな中、もう一人の同僚が休暇から戻って来ますが、
融合がどうなることやら…


私はというと、皿洗いの地元の女性と、ペルーの彼女と3人、
常に姦しく、団結しています!
ここにオアシスがあることで前に進めそうです。

本格的な繁忙期を前に、不安定な状態ですが、
自分の仕事を毎日丁寧にやりこなします!

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