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環境教育な1日とペルーの教育事情

ペルー460日目(/87日目)、任地426日目(/79日目)。水曜日。

今週は環境美化習慣らしく、環境課の同僚はいろんな活動を繰り広げています。先日は町の学校を6校ほど集めて環境問題について思うことを絵に書きそのコンテストを。昨日は映画放映を行って自然などについて考える時間をつくったり。

今日は同僚に同行してマイバックの推進活動をしてきました。市場に行って、袋をもらおうとしている町民に声をかけ、マイバッグを説明しながら今度からはこのマイバッグを持ってきてねと促すもの。
説明する内容は、

汚染を防ぐためにプラスチック製品の使用を控え、必要以上に生産しないで済むことを目的とし、マイバッグの利用を推奨してる。ペルーではその考えのもと2019年より法律が制定され、買い物の際のプラスチック袋の有料化が始まった。今後はこのマイバックを利用してなるべくプラスチック製品を使わなくて済むよう、製造しなくて済むよう、買い物の際は「私はマイバッグあるので袋はいりません」と断りましょう。

というもの。

ペルーでは2019年に袋が有料化し(日本より早い!)、最初10円だったものが翌年に20円、その翌年に50円、そのまた翌年に70円と値上がりしています。なるべくマイバッグを持ってきてもらうためだそう。
一方で、環境美化に対する住民の意識は低いので、地道な活動が続きます。

同僚10名ほどが集まり一斉にマンツーマンの研修を行う。買い物途中の住民に声をかけて、少しよろしいですか?とまるでゴングをならすように、研修がスタートする。
私もお手伝いしてきました。ちゃんと説明するとわかってくれた。

ここまではまだ、よかったのですが。

今日はなんだか、落ち込む1日でした(←急な告白。笑)。

午後は同僚とともに環境教育を実施しに学校へ。いつも行く同僚が急遽来られなかったので別の同僚が同行してくれました。16歳の高校生に向けた環境教育です。内容としては①日本の紹介から入り、②道路の写真をみせて、道にゴミないね!という話を進めて、③ゴミを捨てるのをやめよう!という話。④任地のごみ事情を紹介して、⑤日本も昔はゴミだらけだった話をして、⑥今の日本のリアルも伝える。動画も見せる。⑦4Rの話をして、⑧具体的に任地ではこんなことできるよねという話をして、⑨農業の町だからすべてのエコシステムがつながってて、化学肥料や農薬を使いすぎたり、ごみ問題を放置すれば動物や自然や自分たちに帰ってくるよねという話をしたり。
そんな感じです。本当はもっと頭で考えてもらうために彼ら自身が考え行動できるようなコンテンツを考えたいけど、他の活動もあるので今回は最低限に収めた。

ここからが落ち込むポイントなのだけれど、授業をやってると、生徒たちの学習態度がなかなか目を当てられない感じ。奇声を発する、ウケ狙いをして(何も面白くない)先生をいじる、説明している間に全然関係ない話を振る、遅刻(これは当たり前すぎて気にも留めてなかった笑)、途中で急にいなくなる、クラス内を移動しまくる、腕を枕にしながら聞く、私を名前でなくて授業名で呼ぶ、など。簡単に言うと舐められていて、リスペクトが皆無です。

ただこれはこの学校に限った話ではなく、いろんな学校でそうなのかなと思っていて、もはやこれがこの町の実情なんだろうと、先生たちも注意しないので私も日本とは違うから仕方ないと思ってました。
一方で今日同行した同僚が横でめちゃキレてて、なるほど、キレていい事案なのか!と初めて気が付きました。笑
キレるというのは言い過ぎかもだけど、もっと注意してあげればよかったとか、もっと集中させてあげればよかったとか、尊厳を見せるべきだったとか、ニコニコして授業を続けたことが間違ってたかなとか、いろいろ一人反省会。注意してくれる人がいないならせめて異邦人だけは異邦人としての在り方を見せたほうがよかったのかもと。
郷に入っては郷に従えでペルーに合わせすぎていた自分を反省しました。

また、本来同行するはずの同僚は、悪気もなく連絡なしのドタキャンで、ごめん行けなくなった!さえもなく、なんのためのだれのための環境教育なのか、とそれまた落ち込んだ。

環境教育を用いるのは、配属先に頼まれたからで、私は専門でないのでそこまでコミットできない。頼まれたからやるけど、同僚もドタキャンするし生徒も聞かないし、校長も求めてないものをボランティアがやる必要あるのか?という自分の存在意義の不信感からくる落ち込みな1日でした。

ペルーは田舎に行けば行くほど教育レベルが低い。首都と田舎で雲泥の差がある。家庭内教育も影響してるし、そもそも先生たちも時間守らなかったり授業中に平気で携帯をいじったりが普通になってて学校全体の意識が低い。こうやって格差って広がってくんだなーって、切なくなりました。

大人がしっかりしないとね、十分な教育は与えられない。
でもそもそも人間そんな簡単に変わらないから特に子どもよりも大人の方が意識づけは難しいから、子どものころの教育が大事で子どもに時間をかけたほうがいいのかな、それもある。
つまるところ、にわとりが先か、卵が先か問題。少しずつ良くしていくしかない。そんな日でした。次はちゃんと叱ります。

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