『Vodník / ヴォドニーク』ができるまで


トリンクルティンクル クリスマスナイト
魔法がとける 恋の歌よ届け、しずかな夜に         

それは、桜が散りはじめた、ある晴れた日のことでした。恵比寿の職場に向かう途中の交差点で、急にこの曲の歌詞のイメージが降ってきました。

ヴォドニークが桜が散る森の片隅でひとり、好きな女の子を想ってこの曲を歌っています。その浮かんだ情景をもとに彼に何が起こったのかを探っていきました。

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ヴォドニークとはチェコに伝わる水の妖精で見た目はカッパみたいだけれど、楽器を奏でたりするところなどが、どことなくスナフキンのようでもあります。チェコの絵本にもたびたび登場しています。


そんな彼の住む森に移動サーカスがやってきました。そこで空中ブランコ乗りのイヴァナと出会ってしまうのです。

浮かんだシーンは桜の散る季節だったけれど、デモを作っているときから、この曲はクリスマスの曲だと決めていました。

ヴォドニークがイヴァナと過ごしたクリスマスを思い出しながら、桜の季節に歌っているのでは??と迷いましたが複雑になりすぎるので、桜のシーンは諦めてシンプルにしました。

もしこれを読んでくれた方は桜の散る頃にこの曲を聴いてみてください。不思議と染み入ると思います。

どうかこのままでと 願っていた 輝く夜に
繋いだ 手 離れても 笑っていよう

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トラックの話も少し。

この曲を作っているときにはまっていたインディーR&Bの音数すくない雰囲気を参考にしました。カナダのHomeshakeやデンマークのLISSなんかがとても好きです。


ベースは「ごっさファンキーなベースライン」で有名な『今夜はブギー・バック』のシンセベースをちょっと意識しました。

あとこの頃に国産のテレキャスタイプのギターとMXRのreverbを買ったのでそれをたくさん使いました。reverbはシンセのmicroKORG XLにもかけて録音しました。プラグインのエフェクター(PCの音楽制作ソフト内で使うタイプ)も使いやすいけれどやはり実機のものを鳴らしてマイクで録音すると良い質感がでるなと思います。




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