酔っ払って優しくされるほうが怖いんじゃないの、逆に
サシ飲みで「何話そう」ってどこか──料理、テレビ、あるいは友達の手元を見てしまう時間が苦手。ずっと慣れないのだと思う。
個人的に、同じ料理を半分こして「これ美味くね?」って言い合う時間で十分だと思っている。もちろん近況報告等、話したいこともあるが、いつか話題も尽きる。それゆえ、長く滞在できない。もって3時間。健全。(しかも、「眠い」と素直に口に出してしまうので「帰る?」って言われる始末)
何度かサシ飲みに行き、前回と酔ったテンションが違うと「気遣わせてしまってるのかな」と、こちらも気遣ってしまうという状況になったことがある。似たもの同士なのかよく分からない。とても器用ゆえに不器用なのかもしれない。
その日は心を開いてくれていたのか、酔って言いやすかったのか、「こういうところ(主に性格のこと)直したほうがいいよ」と言われた。言ってくれた。笑いながらとかではなく、かなり真面目に。本音だったのだろう。(直接言われたわけではないが)多分苦手な部分なのだと思う。私も苦手だ。
そんなにはっきりと言う友達がいないゆえ、ひどく驚き、落ち込み、しかし有難いとも感じた。そう感じるのは、相手に対する優しさなのだろうか。私の心が広いとか狭いとか、そういうことなのだろうか。そうなのかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。
私の全部を肯定するような人じゃなくて良かった。心底そう思う。人間関係って肯定されるばかりではいけないような気がする。ずっと優しさに甘えてしまう。
そしてそれは、もはや優しさじゃない。そんな言葉では片付けられないほど、ひどく悪い感情が覆っているのではないだろうか。
永遠に、私は五周くらい先回りしながら、逆自意識過剰に振る舞ってしまう。
そういうところを直すべきなのだろうということは、言われる前から分かっていたはずなのに、言われて初めて気づいてしまう。
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