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マレーシアの教育「幸せじゃないなら転校すればいい」

こんにちは。めぐみです。
今、野本響子さんの『子どもが教育を選ぶ時代へ』という本を読んでいます。

野本さんは、ライターや編集者として活躍している方で、息子さんが小学生の時に公立小学校が合わず、マレーシアに移住しています。
今は、マレーシアや日本の教育や社会についてnoteでも発信をしています。↓

そんな野本さんが書いた本がこちら。

この本は、マレーシア在住の野本さんから見た、日本の教育と世界の教育の違いなどについて書いている本です。
とっても面白くて、この本一冊でnoteの記事何本書ける⁈というくらい、読んでいると思考がバシバシ刺激されます。

そこで今日は、この本に出てくる言葉をもとに、記事を書いてみます。

転校が当たり前ではない日本

「ハッピーじゃなければ、転校すればいい。」

この言葉は、野本さんが息子さんの学校のことで悩んでいた時に、マレーシアの友人に言われたものです。
こんな言葉がサラッと出てくるほど、マレーシアでは転校がごく簡単にできるのだそう。

もちろん日本でも転校することはできます。
でも日本で「転校する」と言うと、親の転勤か、学校が合わなかったか、どちらかだと思われるのではないでしょうか。

転勤は仕方ないとしても、「学校が合わなかった」というのは、単に合わなかっただけでなく、「居場所がなかった」「友達関係がうまく行かなかった」というような、ネガティブなニュアンスを含むことが多いと思います。

しかも、日本はほとんどの地域が学区制を設けています。
だから日本では、それなりの大きな理由がない限り、転校はせず最初に行った学校に通うもの、という暗黙の常識があると思います。

だからこそ親や子供は、少々学校が合わなかったとしても、その学校でなんとかやり過ごさなきゃいけない、というようなある種の縛りのようなものを感じるのではないでしょうか。

教育の選択肢が豊富なマレーシア

一方で、マレーシアでは転校が当たり前にできるそうです。
それはなぜかというと、教育の多様化がとても進んでいるから。

色々な種類の学校があり、現地の人でも子供をインターナショナルスクールに通わせる人もいるそうです。
また、ホームスクーリングも一般的で、全く学校や塾を利用せずに、自学するホームスクーラーもいるそうです。

詳しくは、本を読んでみて下さい!

野本さん曰く、「日本は10〜15年前のマレーシアに似ている」とのこと。
私はマレーシアには行ったことがないのですが、マレーシアの教育がそんなに多様性に富んでいるとは知りませんでした。

もちろんそこには、マレーシアが他民族国家で多言語を話す人が共存していることが大きく影響していると思います。
教育はその国の社会を反映するところがあるので、社会が多様性に富んでいるから、教育も多様性に富んでいる、と。

だからマレーシアの教育の多様性は、ある意味社会の側からの要請であり、多様な人々を受け入れるために必要なものだったのだろうと思います。

それに比べて日本は、同一言語を話す同一民族が過半数の国で、多様性には富んでいません。
だから母国語や文化的背景の違いを配慮する必要はあまりなく、ある意味で教育にかけるコストが少なくて済む効率的な国なのだと思います。

水面下で多様化する教育的ニーズ

でも、実は日本でも教育的ニーズがかなり多様化してきているのでは、と私は思います。
マレーシアのように、言語や文化の違いという分かりやすい違いはないけれど、実は同じ日本人でも、求めている教育にはかなりのバラつきがあるのではないか。

小学校低学年から中学受験を見据えて塾に通わせる家庭がある一方で、自然体験を重視して屋外で過ごす時間を大切にしている学校への入学を希望する家庭もあります。
一つの正解というものがなくなっているんです。

だからこそ、海外の学校へ留学に行く家族が出てきたり、国内でもオルタナティブスクールなどの学校が次々と出てきているのでしょう。

多様化の波はますます加速する。
そしていつか野本さんの本のタイトルのように、「子どもが教育を選ぶ時代」が来るのだと思います。

みなさんは、未来の日本の教育、どうなると思いますか?

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